2021年01月30日

共に進んでいくというカンカク



いよいよ杉並区で設計をさせていただいたグリーンハウスが完成して、今日は管理不動産会社である
タカギプランニングオフィスさんの内覧会でした。明日はニコのオープンハウス。

ハウスって行っても、賃貸住宅だからちょっと感じが違いますが、それでもオープンハウスって呼び方が
似合うかなー僕たちは。


さてちょうど去年の8月に、おんなじようなタイトルのブログ「共に進んでいる、というカンカク」をそういえば
書いたのですが、また似たような気持ちになったのでもう一回書こうかと思いました。


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今回のグリーンハウスは、アパートの建て替えでしたので、
オーナーの石原さんは、大家さん、という事になります。
だから自分が住むわけではないけれど、石原さんも、自分が住むかのようなつもりで
色々お打ち合わせをさせていただきました。

でも、ここが普通の住宅と違うのは、事業的にも採算が合わないといけないので、
お金の計算もシビアにしないといけないし、入居者の使い勝手や、退去後のメンテナンスなども
考えて進まないといけません。
そして、もちろん募集はタカギさんがしてくれるとはいえ、自分たちでもなんとかグリーンハウスが
素敵な人たちとの出会いの場になるように魅力を伝えていくこともしないといけません。


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僕たちは僕たちで、建築家としてグリーンハウスの魅力を伝えたい、という思いと同時に、
やっぱり、素敵な入居者の人たちに住んでもらって愛されるアパートであり続けて欲しいなーとも思います。

でも一軒家だったら、いつ行ってもご家族が住んでくれているけれど、
アパートは、入居後は、そう簡単に中を見ることはできません。
そういう切なさも感じつつ、だからこそ、素敵な人に出会って欲しい。


そういう意味では、石原さんにしても、僕たちにしても、
そういうもどかしさも抱えながら、愛されて欲しいっていう、
なんか嫁に行く娘の心配をしているような気分なのかも知れませんね、一軒家以上に。


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と、そんな訳でお互いに「自分が住む訳ではない」けれども、
「素敵な人たちに住んでもらえるアパートになって欲しい」っていう
なんか運命共同体みたいな気分になり、
最近は、お互いにインスタグラムなどで告知を発信したりしています。
お互いに下手くそながら(笑)。


でも、なんていうか、こういう風にやったことないし、プロではないけど、
前に進むようにやってみましょう!っていうカンカクはとても新鮮で嬉しいです。

頼む側、頼まれる側っていう垣根がどうしても仕事にはありますが、
そういうのを超えて、共に進んでいくというカンカクが持てるのはとても素敵な事。
グリーンハウスの完成を前に、そんな風に改めて思う今日この頃。



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これからもこういう関係が続いていくといいなと思いますし、
僕も積極的にあれこれチャレンジしていきたいなと思っています。


共にチャレンジしながら進んでいく、というカンカク。
住宅に限らず、そういう想いでものづくり、場所作りができたら
どんなケンチクでもきっと楽しいだろうなー。
そんなコトを教えていただいています。
どうもありがとうございます、石原さん。


これからも共に進んでいっていただける素敵な方々と出会えますように!
、、、まぁご想像より仕事できませんので失敗多くてよろしければ、、、ですが。

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posted by 西久保毅人 at 20:12| 2021年.1月の気づき | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年01月29日

今週末は、ひさびさのオープンハウスです。



ホームページやインスタの方には告知をしていましたが、
今週末の1/31(日曜日)は、久しぶりのオープンハウスです。


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グリーンハウスは、杉並区に計画した全部で6世帯のワンルーム、木造2階建ての共同住宅です。
それだけ聞くと、普通のアパートが頭に浮かぶと思いますが、
そうそう、そうなんですよね、
規模的にも、どこの住宅街にも必ずあるようなアパートの計画です。

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実はこの場所には、もともと「旧グリーンハウス」が建っていたんですが、その老朽化のために
設計をご依頼いただきました。

最初に、「そういえばなんでグリーンハウスっていう名前なんですか?」

と伺ったところ、実はこのアパートを建てられた今はなきお父様が、緑溢れる場所になってほしいという
願いを込めて建てられたのだと伺いました。
とても素敵なエピソードだなーと思いましたので、

「じゃあ建て替えても、グリーンハウスにしましょうね、名前。」

とそんなお話から設計をスタートしました。

でも、必要な広さの部屋をただ並べていくと設計自体はいろいろできるんですが、
なかなか、グリーンハウスっぽくならない、、、。

「うーむ、、、これじゃあ、グリーンハウスっぽくないよねぇ、、、。」

と言いながら設計していたのを思い出します。

そんなグリーンハウスっぽく、なんて別に頼まれた覚えもないし、きっと頼んだ覚えもないでしょうけど(笑)、
そんな事を一生懸命考えて作った共同住宅です。


共同住宅は、一軒家と違っていざご入居が決まるといつものように勝手にピンポーン、って
遊びに行けないのが寂しいところ。でも早く住む人決まってほしいしなぁ、、、、。
でも、グリーンハウスは、実は1階の一部屋は、オーナーさんが運営する貸しスペースになる予定なので、
その部屋はいつでも遊びにいけるみたいなので一安心。

近いので、こっそりニコのサテライトオフィスになるように、徐々に侵食していきたい今日この頃です(笑)。




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直前ですが、興味のある方は、ニコ設計室のホームページよりお問い合わせください。
コロナ禍で、緊急事態宣伝中なので衛生管理をしっかりしつつ、安心に過ごせる日にしたいと思っています。


以下は、インスタグラムへの投稿記事です。





posted by 西久保毅人 at 00:13| 2021年.1月の気づき | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年01月08日

しっぽを振る牛

新年明けたと思ったら、東京は明日から緊急事態宣言です。
コロナ禍は、2020年で終わりだといいなーとぼんやり思っていたんですが、
残念。2021年も収束する兆しがなく、年始から出鼻を挫かれた感がありますねー。

出鼻、と言っても僕たちは設計事務所ですから、一週間とか1ヶ月という期間では、正直何にもできない商売です。
よくも悪くも。だから仕事上は急に、「じゃあ明日からデリバリー設計だ、UBER建築だ」、
なんていう事にもならないのです。僕たちの仕事は即興性や、即効性が著しく欠けた仕事だよなー、と昨年からつくづく考えます。
今考えている建築を実際にお施主さんに引き渡し、それが街に現れるのは、短くても1年以上先の事になるのですから。

だから、今の社会で起こっている事にも向き合いつつも、同時に1年以上先、そしてその建築が立ち続ける何十年も先の未来の
物語を同時に想像していかないといけません。コロナ禍が収束した先の未来。その未来は前と同じでしょうかね?
それとも全然違うんでしょうかね?

実は、今年でニコ設計室は、20年目を迎える事になるのですが、
10年目の2011年は、東日本大震災の年でした。そして20年目の今年は、収束の見えないコロナ禍の年。
10年ごとに、社会が大きく変わってしまうような出来事に直面するというのが、どうやらニコ設計室の宿命のようです。
しかもどちらも想像すらできなかったような事件ですので、事前に準備も対応もできるはずがありません。
でも不思議な事に、2011年に完成したISANAをはじめとした建築たちは震災後の人と人とのつながりを見直す未来を描く建築物として、
素晴らしい評価をいただくとともに、たくさんの素敵なご家族との出会いを加速させるきっかけになりましたし、
昨年、コロナ禍でステイホーム、テレワークを余儀なくされた新しい社会においては、
「ニコさんの家は、家にいるのに外や街にいるみたいだから、全然ステーホームが苦じゃないんですよねー」
というたくさんのお言葉をいただく事になりました。


正直僕は長い間ずーっとおんなじ様な事を考えているだけのような気がします。
例えれば1食を何度も何度も咀嚼する動きがのろい牛のようなタイプなのだろうなとつくづく思います。
あ、そういえば僕、丑年でした(笑)。

牛といえば、西加奈子さんの初期の小説「さくら」の中にさくらという名前の犬が出てきます。
嬉しい事、悲しい事、絶望、または平穏な日々。どんな出来事が家族に起きようとも、または起きなくっても
さくらはいつも変わらず家族に向かって全力でしっぽをふっています。
しっぽを振る、って日本語ではあんまりいい意味で使われる事のない表現ですが、
西加奈子さんはあとがきの中で「私は全力でしっぽ振ろうと思う どんな時でもちぎれるくらいしっぽを振ろう」
というこれからの決意のような事を書かれていました。

この小説は2007年に発売されていますので、かれこれ15年くらい前に書き始められたものかも知れませんね。
でもなぜかこの言葉が今の僕にとても、すうっと染み込んできたのです。

そんな訳で珍しく今年は目標とイメージが明確にできました。

2021年の僕の目標、それは


しっぽを振る牛になる どんな時でも全力で、ちぎれるくらいにしっぽを振る牛になるぞ!



です。

ではでは、ではよろしくお願いします(笑)。


posted by 西久保毅人 at 00:13| 2021年.1月の気づき | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年01月01日

あけましておめでとうございます!

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今年もよろしくお願いします。
posted by 西久保毅人 at 07:00| 2021年.1月の気づき | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年12月31日

いろいろありすぎたから、一番新しいことを!

さて、本当にそろそろ今年が終わりますね!

なんかコロナ禍でいろんなコトが変わったり、決断を迫れたりの連続で
どこからが1年かがよくわからない感じですねー、まったく。

基本的にはストレスが多かった1年でしたが、逆に言えばそのストレスのおかげで、
案外、今までだったら絶対やってなかった、選んでなかったことを、
思い切ってやってみた年でもありました。

そういう意味では、マスクだってさ、
僕、最初の方はかっこ悪い、大丈夫って思ってつけてなかった時期もあったしなー。。。
もう今では、パンツくらい当たり前になりましたが。
それだけをとってみても、激変の世の中ですよねー。自分自身を含めて。

時々、人間は何をきっかけにパンツを履いたり、服をきたり、地域によっては女性は顔を隠していたり、、、
そういう習慣が当たり前になったんだろうなーって考えるコトがあったんですが、
このコロナ禍で、一瞬にして人間の着衣が一つ増えたんですもんね。
変わる時は一瞬なのだなー、というコトをリアルに体験できたという一点だけは、
2020年を生きた証というコトなのだろうなーと思うのです。


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さて、そんな歴史的な1年でしたので正直4月くらいは、さすがに潰れちゃうのでは、、、と
考えることもあったのですが、おかげさまでいろんな設計をさせていただく事ができ、なんとか
年を越すコトができそうに思う12/30日です。

動画を撮ってみたり、インスタやったり、ズーム打ち合わせや、ズーム対談、リモート授業、インスタライブ、、、
などそういう意味では、よくぞこんないろんな事に対応できたなー自分、、、、と自分を少しは褒めてもやりたい今日この頃ですし、
今まで案外、新しいコトを拒絶してきたのですが、新しいことも案外悪くない、という新しいものアレルギーが
吹き飛んだ1年でもありました。

そうそう、最近では、iPadで図面書いたりスケッチ描いたりしてますしね(笑)。


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さて、そういう年末の新しいことシリーズの締めくくりとして、先日、
「完成ちょい前見学会」っていうのをやってみました。

建物は、来年1月末に完成予定のグリーンハウス。
グリーンハウスは、30u弱のワンルームが5つに、ピラティスの先生であるオーナーさんが
運営するレンタルスペースが一つ、合計6部屋の2階建てのアパートです。


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もともとこの場所には、実は「旧グリーンハウス」が建っていて、老朽化のために
建て替えのご相談からスタートしました。

そのアパートはいわゆるよくある片廊下型のアパートだったので、
「どうしてグリーンハウスなんですか??」
とうかがったところ、今は亡きお父様が、お庭や植物が好きで緑がたくさんのアパートになってほしいという
意味を込めてつけられたのだと知りました。

そこで、もう最初から「グリーンハウス」っていう名前は引き継ごう、と決めていろいろ設計案を
考えさせていただいたのです。


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でもアパートだから、ある程度の大きさの個室を並べるとどうしても「グリーンハウス」っぽくなりません。
そこで、南側の壁を、斜めにカクカクと蛇行させたような平面形を考え始めました。

そうする事で、面積は確保しつつも3角形の植物が植えられるスペースをたくさん捻出するコトができ、
さらに窓からの視線も街に繋がっていくように考えました。

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そんな風に考えて設計させていただいたグリーンハウスもあと1ヶ月でいよいよ完成。
といっても、まだちょこちょこ未完成だし、お庭や外構もまだできてないし、、、、という状況。
建築現場はいつも直前までなんだかんだと現場感。


でもそんな中、
ちょっと縁があってご入居を検討したいという数名の若い方々がいらっしゃったので、
思い切って、

「完成ちょい前見学会、工事中なのはご勘弁!」

というのをやってみました。
賃貸アパートなので、どういう反応なのか、、、、超ドキドキ。。。。

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7名の方をご案内したのですが、
当日の外国みたいな青空のバックにも助けられてか、
みなさんに大反響で、とても嬉しい反応や言葉をいただきましたし、
このタイミングで入居を本格的に検討始められた方もいらっしゃったみたい。
わお。

まだ完成してないのに、、、。


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いつも、完成時のオープンハウスでもドキドキですが、
未完成だから、なおさらドキドキ。
いや、今までならできれば途中は見せたくないタイプです。

でも、この完成ちょい前だからこそ、
もし何か改善点があれば直すこともできるし、見学者さんたちの意見によってチューニングするコトが
可能です。だから案外、この完成ちょい前に人目に触れさせることは、
実は、いいことしかないのだと思いました。
なるほどねー。

大事なのは、グリーンハウスが入居者の方々に愛されること。
そう考えると、この見学会はたくさんの収穫があったのです。


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そういう意味で、この見学会含め、今年は自分の中で凝り固まっていた「あたりまえ」を思い切って取っ払う事のできた
僕にとってはとても新鮮な1年でした。そしてチャレンジした先には、案外収穫や学びしかありませんでした。


そうそう、実は来年2021年は、ニコ設計室が20歳になる年です。
20歳かーっ。


ん??

20歳ってコトは、、、、、、ようやく成人。大学生なら2年生。

ってコトは、、、
まだまだこれからってコトですよね、、、。

ていうか、
まだまだようやくスタートラインってコトですからね。


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いやぁ、、、、、人生はまだまだ始まったばかりです(笑)。


来年もよろしくお願いします。

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posted by 西久保毅人 at 01:39| 2020.12月の気づき | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年12月26日

大切な記憶



あっという間に、2020年も終わろうとしていますね!

先日、文京区で工事中の小池さんの家が無事上棟を迎えました。
3階建てのスキップフロアで、テラスと内部が入り混じるような楽しいお家です。


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小池さんに初めてご相談いただいたのは、
まだコロナ禍なんて想像すらしてなかった昨年末。

それから設計させていただいているうちに状況が一変し、お打ち合わせも途中リモートミーティングを
挟みながら、、、、でしたがいつも前向きな小池さんにはいつも勇気を頂きました。
というか、今現在、設計させていただいている全てのお施主さんご家族には勇気をもらいっぱなしなんですけどね。

ていうか、今までもずーっとそうだったなー、とつくづく思う今日この頃。

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さてそんな訳で先日、
上棟した現場にて恒例の上棟式をして頂いたのですが、
その後いただいたメールにてお喜びの言葉とともに、

『ニコさんにお願いしようと決めた理由の一つが、実は上棟式だったんですよ〜!』

と書いてありました。

それは嬉しいなー、という思いと共にこんな事を思い出しました。


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小池さんにも伝えたのですが、今ではニコの恒例となった「工事中から家は食堂!」の上棟式。
でも実は、元々は僕たちから率先してやり始めたわけではないのです。

最初はかれこれ15年年以上前の本間さんの家の上棟式。
本間さんには、もう人生のいろんな事を教えていただいたのですが、
ちょうど上棟を迎えるある日、

「ええと、、、、上棟祝いにお世話になっている職人さん達に現場でお酒と簡単な料理を食べて頂き、感謝をお伝えしたいのですが、
いまどき現場で上棟式、っていうのをしてもいいでしょうかねぇ??」

「えっ?上棟式??」

と本間さんに促していただく形で恐る恐る行ったのが最初の上棟式でした。


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住宅の場合、工事期間は約半年くらい。
長いようで、案外あっという間に過ぎてゆくのですが、その間、設計者とお施主さん、設計者と現場監督さんや職人さん、
などと2者でのやり取りは続いていくのですが、案外3者が一同に、っていう機会ってあんまりありません。
あったとしても、工事中の職人さん達は、お施主さんが来る時はやっぱり緊張気味だし、
あんまり無駄に長居しても工事に迷惑かけちゃうから、
必要なお打ち合わせのみ、という事になりますので、打ち解ける場面はそれほどないものです。

でもこの初めての上棟式では、
普段現場で黙々と仕事をしている職人さん達と一緒に、即席のベニヤのテーブルを囲む事で
なんか急に距離感が縮まる感じがしたのです。
たったの数時間だけですが、施主でも設計者でも、現場監督でも、職人でもないような打ち解けた空気があり、
職人さん達も模型を見ながら、
「なるほどー、こうなるんだな」とか「うわーこれは思ったよりめんどくさそう〜。」とか、
普段、現場では言い合わないような本音を聞く事もできました。
職人さん達が、模型を見る機会も実はあんまりないのだな、という事も初めて知りましたし


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模型を見ながら、「でも、完成したら楽しそうだよねー」とか、「ここは見せ場だなー」とか、
とても嬉しそうに模型を眺めてくれる姿がとても印象的でした。
そりゃそうですよね、
大きさは違えども、同じものを作ろうとしている同士ですから。



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そんな話と同時に、職種の違う職人さん達の普段の関係や、ご家族やプライベートな話も入り混じり、
普段怖そうな大工さんにも親近感が湧いてきたりしましたし、お施主さんともお酒を酌み交わしたりして、
そこには上下関係なんてなくって、共に作る同士なんだなーということが、とても感じられる場だったのです。

そんな時間を過ごしたあとでは、
現場での関係もなんだか変わったように思いました。

どんな仕事でもそうですが、結局は人間と人間。
相手の素顔を少しでも想像しながら仕事をするのとしないのでは、やっぱり心持ちが違いますし、
お施主さん側としても、こういう素顔の職人さん達に自分の家を作っていただいたという想いが
家に宿るのだと思うのです。

完成後、数年しても、お施主さんと会うたんびに、

「上棟式の時はさー、、、」という話題がいつまでもありますし、
そういう意味では、長い家づくりの期間の中で、一番と言ってもいいくらいに
いつまでも家づくりの大切な記憶として残るのだなー、とつくづく思いました。


そんな訳で、ニコ設計室の家づくりには上棟式は欠かせないイベントとなっていったのです。


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最近は、働き方改革で無駄だとされる行事や飲み会などがどんどんなくなっていると聞きますし、
このコロナ禍がそういう事を加速化させていくのだろうなーと思います。
出社もしなくていいし、業務さえしてれば働く場所はどこでも良い、みたいな事もよく聞きますよね。
無駄なことや、人との接触は最小限が理想。
そんな世の中に向かおうとしているように思います。

そんな時、経営者としてはじゃあ何を残すか、何をやめるか、という決断にせまられる事が今後、増えていくでしょう。
でもそれは同時に、じゃあ果たして僕たちの仕事にとって、何が大切なんだろうか?という事を
あたらめて決断する機会でもあるんだろうなーと僕は思いますし、
それは必ずしも一律である必要はないのだろうな、とも僕は思っています。


僕たちの仕事は、家を設計する事です。
具体的な業務としては設計図を書くことと、現場を監理する事です。
そういう意味では、上棟式なんて設計には何にも関係ありませんので、
無駄と言えば無駄な行事。
もしかすると、これからの時代、真っ先に排除されていくような事でもあるだろうなーと思います。


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でも同時に、僕たちの仕事は、ほとんどのご家族が一生に一回、
もしかすると一生住み続ける家を作る事でもあります。
その家には、そのご家族の愛情が染み込んでいくといいなーと思いますし、
家族のいろんな物語の舞台であってほしいなーと思います。
そのためには、もちろんいい設計で、頑丈で、、、っていう事も大事ですが、
それだけでは足りない気がしていて、それが「共に作りあげた」という実感がともなった
記憶や物語なのではないかなーと思うのです。

だから、もしかしたらすがたかたちは変わってゆくかもしれないけれど、
その事だけは大切に設計していきたいなーと今回、年末の上棟式で改めて思いました。


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ちょっと長くなっちゃいましたが、
小池さんにいただいた言葉を読んで、こんな当たり前の想いを改めて思い起こさせて頂きました。
そして、どんな時代が来ようとも家づくりを仕事としているからには、
モノとしての建築だけじゃなくって、形には残らないご家族の家づくりの物語を作るお手伝いを
しているのだ、という事をいつまでも大切にしていきたいなーと改めて思ったのです。


小池さん、上棟おめでとうございました!
まだまだ工事はこれからですが、完成まで無駄な事をたくさん妄想して、
楽しい家にしていきましょうねー!!!


posted by 西久保毅人 at 12:57| 2020.12月の気づき | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする