2022年08月09日

素敵な勘違い

「何構造が一番好きですか?」

って言われると、僕は迷わず「コンクリートと木造の混構造!!!」

って答えます。

そんな訳で、ちょこちょこそういう建築が多いニコ設計室です。

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まぁ、大雑把に言えば、普通の木造住宅も基礎はコンクリートだから混構造って言える訳ですけど、
だから木造好きなのかなー。

先日上棟した岸野さんの家は、3階建てなんですが2階までがコンクリート、3階が木造という
構成になっています。だから普通の木造住宅と違って工事が始まってすぐに上棟を迎える訳ではなく、
その前に数ヶ月間、1階、2階部分のコンクリート工事がある訳で、そんな月日を思うと感無量な日です。


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そしてこの住宅は、割と便利な場所にあるため1階をテナントスペースとして貸す予定にしています。

あ、そうそう!

構造も混ざった方が好きですが、建築の使われ方も混ざった方が好き。
だからこういうテナントやお店付きの住宅って設計中もそうですが、完成後の妄想もたくさん広がりますね!
そういう意味では、僕の好きなものがダブルで詰まった住宅になります(笑)。



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そしてもう一つ。
コロナ禍中、上棟を迎えても盛大な宴会どころか、上棟式さえできない状況が続いていました。
家づくりのつぼノートに「工事中から家は食堂!」ってデカデカと書いていたにも関わらずですし、
せっかくの家づくりの楽しみが一つ奪われたようなそんな気持ちでもありました。

でも、今回、
いろいろな偶然が重なり、、、、

っていうのは、
職人さん達にお持ち帰りいただくために準備していただいたお弁当を、
誰かが素敵な勘違いをして机に並べちゃったんですよね(笑)。



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「じゃぁ、ここで食べましょうかね!せっかくだし」

という訳で、
急遽、久しぶりの現場上棟式となったんです。

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別にお酒飲んで長時間、って訳ではないのですが
なんか久しぶりに現場で皆でご飯を食べられてとても嬉しく懐かしい時間でした!

そしてこういう事が再開するきっかけっていうのが、
誰かの素敵な勘違いっていうのが、またいいなーって思いました。

勘違いって、マイナスの言葉のようだけど、
きっとそうじゃないんだろうな。

勘違いって事は、完全に信じ切った間違い。
だからそこには無心で迷いがないのだと思います。
そんな先に、きっと現状を打破してしまうような世界や笑いが広がっているのでしょう。

今回、そんな事を強く思いました。

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混ざる事。

構造が混ざり、用途が混ざり、設計者と施主が混ざり、工務店さんや職人さん、、、、と
建築は進めば進むほどにいろんなものが混ざってきます。

混ざるって事は、取り合いが多くなるって事で、
そうなると勘違いをするきっかけもどんどん増えていきます。

そう考えると、建築って勘違い抜きには作れないんじゃないかな。
そして建築って、いろんな人たちの勘違いでできてるんじゃないのかな。


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だから僕は建築が好きなのかも知れません。
僕の大好きな、ぐちゃぐちゃなこの世界みたいで。



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完成が楽しみです!

↓↓↓そうそう週末は、、、、。

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posted by 西久保毅人 at 21:15| 2022年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年08月04日

うふふ白金台オープン記念!ひとくちカステラ付き入居後オープンハウスを開催しま〜す!

8月13日(土曜日)に、
かれこれ2013年に完成しました飯島さんの家にて、
週末限定のカステラ屋さん「うふふ白金台」がオープンします!

とせっかくなのでニコも相乗りさせて頂き、

「ひとくちカステラ付き入居後オープンハウス」をさせて頂く事になりました(笑)。

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実際は、、、、。

当日うふふ白金台のオープンをお手伝いする予定でしたので、

「どうせ僕たち1日いるので、、、、、オープンハウス的にやっちゃっていいですか? カステラ、売れるかも知れませんし(笑)」

と飯島さんにお願いしてめでたくコラボ開催という事になりました!

そんな訳で当日は、うふふ白金台&ニコ設計室でお待ちしています!


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さて、
ご存知の方もいらっしゃるかも知れませんが、
ちょうど去年2021年の8月13日に、飯島さんの奥様である尚子さんが永眠されました。
早いものであれから一年です。
尚子さんは生前、ニコ設計室の事を心から応援して頂き、自称ニコの施主代表営業部長として
たくさんのお力添えをいただきました。
家づくりのつぼノートの出版の際には二人でトークショーにも立たせて頂きました。
昨日ちょうど「事後報告」ってブログを書いたんですが、尚子さんなんてまさに事後報告隊長でした。
フードライターとしても活躍されていましたので、
「あ、言うの忘れてたけど、うちのキッチンで〇〇の取材を受けたから、、、本が出たよ!」

というのが何度あったコトか(笑)。
その度にとても嬉しかったですし、毎回驚かされました。
フォーブスの取材も、尚子さんがいつのまにか実現させてくれましたし、
月のとびらの立ち上げの時は、民泊の極意を伝授して頂きました。
何事にかけても、僕たちが気づかないようなホスピタリティーに溢れた女性でした。

そんな尚子さんが、コロナ禍になり新たに始めた活動が、「うふふ白金台」という自宅マルシェでした。
亡くなる直前までステイホームの地域に食べ物を届けるコトで役に立とう!という想いで始められた「うふふ白金台」

うふふは、フランス語で卵を意味し、看板メニューのたまごカステラのレシピ開発もご自身でされていました。


去年、そんな尚子さんの想いをなんとかカタチに残せないだろうか?というご主人の寛さんの発案に
微力ながらニコチームで協力させて頂き、うふふ会議がスタート。


ロゴデザインから、箱や梱包のデザイン、ショップカード、、、、などなど。
尚子さんを失った「ただの食の素人集団」の僕らがどんなに知恵をしぼってみてもなかなかスムーズには進みませんでしたが、
ようやく8月13日という尚子さんの命日に、「うふふ白金台」の新生オープンを迎える事になったのです。



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そんな訳で、
まぁ、どんな当日を迎えられるかはまだまだ分かりません。
でももはや、ここまで来たら

「オープンしてみなきゃ分かんないコトもあるよね!何事も勉強勉強〜!!!」

という気持ちでやってみたいと思っています。


そんなうふふ白金台のオープン&ひとくちカステラ付きオープンハウス。




よろしくお願いしまーす!

posted by 西久保毅人 at 23:44| 2022年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年08月03日

事後報告(笑)


もうかれこれ完成して3年半くらいかなー。

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これまでも雑誌やテレビなどでも、ちょこちょここの家を舞台にインタビューを受けられていて、
その度にお知らせいただいていて、僕たちとしては嬉しい限りです!

でも面白いのは大抵が、

「あ、そういえば先日家で取材を受けまして、、、、、実は昨日発売になってます!

 西久保さんのコト、いろいろしゃべって変なこと言ってたらスミマセン!」

というような事後報告(笑)。

そんな訳で今回も、なぜかキクチさんのお母さんが報告よりも早くこの記事を見つけてくれたようで、

「角田さんちがスーモに載ってまーす!!、、、、、と母が言ってました。」

って感じでした(笑)。

でも毎回家づくりの時の楽しいエピソードばかり話して頂いていて、とても嬉しいですし、
何より自分が知らないうちにニコの家がメディアに出るって滅多にないので、
こういう事後報告はサプライズな気持ちになって実はとても嬉しいのです。

そういう意味では事後報告だからこそ嬉しいというか。。。。
そんな不思議な気分に毎回させ頂いています!

しかも今回は今までで一番記事としても長く、家の写真も一番多いんじゃないかなー。
めちゃ嬉しい、っていうか、このページをそのままニコ設計室のホームページにしちゃっった方が
良いんじゃなかろうか、、、?っていうくらいにいろいろ書いていただいています。

でもあまりにも「良い風に」お話し頂いてるので、ほんとに僕の事やニコ設計室の事を知ってる人は、

「ぜんぜんそんな良いトコばかりじゃないですよー!!!!我が家の時なんてさ、、、、。」

って叫びたくなるかも知れませんが、、、、。
(そう、その叫びの方がホントですのでご安心を!)



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さて今回の記事は内容がとても充実してたので、読みながら角田さんちの家づくりのコトをいろいろ
思い出しました。
記事の内容はまさに本当の事で、「目立たないような地味な家がいいです!」って言われたんですよね。
このブログに載ってるメモは、角田さんに一番最初の提案の時にそのまま使ったものなんですが、

目立たないってなんだろう?地味ってどういう事だろう?

って言う事を、僕なりに研究しまして、初回の提案の際に発表させていただいたのを思い出しました(笑)。




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今回、記事の中で森についてのエピソードなども書いてありまして、
僕も全部知ってる訳ではないので、「へーそうだったんだ!」って思った内容もあり、
そんな記事を読んで当時のこのメモを読み返すと、変だけどこういう提案を思い切ってやってよかったなー
と3年越しに感慨深い気持ちになりました。

地味についてこれだけ考える機会もめったにないですし、
地味を最終的に地球の味?って、、、、、、(笑)。

間違ってはいませんでしたね。

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そんな訳で、角田さんにはホントに最初に大木をたくさん植えるところから始めましたので、
最初は「公園にでもなるのかしら??」と近所の人に言われていたのですよ、実際。


僕は建築を作る事が仕事ではありますが、設計の際にはこういった目に見えない物語をたくさん想像します。
それは最終的にカタチとして目に見える事もあれば、目に見えない事、残らない事も多いです。
でも、そんな物語を想像しながら描いた場所が、作家としての角田さんの「書きたい!」っていう気持ちを応援する場所に
なってるんだなぁーって知って、とても嬉しくなりました!



そんな訳でこれからも、こういう事後報告を楽しみにしていまーす!


あとはお酒を飲みながらでも、、、、。



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posted by 西久保毅人 at 22:27| 2022年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年07月09日

コラボレーション


ちょうど去年のこと。

中野で毎週やっている月とびリモートにはるばる長野からお客さんが来てくれました。
その人は長野でTUGU設計室という設計事務所をされている荻原さんという方した。


ニコ設計室の家づくりに興味を持っていただいていていろいろお話をしたのですが、
帰り際、

「あのー、今古い民家を購入して自宅兼アトリエにリノベーションを考えてるんですけど
 基本設計みたいな事をお願いできますか?」

との事。




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実はいままでも結構いろんな同業者さんのおうちの設計をご依頼いただく事があり、
それ自体は初めてじゃなかったんですけど、
ご自身もバリバリ設計されている方からのご相談は初めてのような気がしました。

いろいろお話したり、荻原さんの設計された空間を見てみると
どれも優しい雰囲気の事例ばかりでしたので

「自分でやればいいと思いますよ〜!」


と言いつつも、そうじゃないものを求めていていただいたんだなぁ、、、、という事も
感じました。なんとなく分かるんですよね、そういう気持ち。

だし、僕の方も荻原さんから学びたい気持ちもありましたので、

「じゃあ、一緒に考えましょう!」


という事になりました。


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当時はコロナ禍の渦中でしたので(まだ終わってませんが)、
時期を見てようやく最近、現状の古民家を拝見。

そして先日、僕たちからご提案をし、それを元に荻原さんもカキカキし、、、、っていう
打ち合わせをしました。

それが最初の写真ですが、こういうの、めっちゃ新鮮です!
お互いプロ同士ではありますが、荻原さんは自分が住む側の立場。
僕たちは、荻原さんのイメージと古民家の良さを合わせてご提案する立場、と
若干立ち位置が違います。

だから、並べてみるとそれぞれに大事にしている思いがあり、
自分でも一生懸命考えるからこその、

「なるほどねーっ!」

もあります。


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まだまだ先は長いですが、
いつもの「ガッツリ設計受けました!」っていうのとは
ちょっと違う、引いた役回りの中で、
その中で、最終的にどう生きる提案ができるか?っていうのは、
僕たちにとっても、ちょっとしたチャレンジでもあります。

最後には、

「あぁ、ニコさんに頼んでよかったです〜!!!」

って思ってもらえるように。
そして僕たちも新しい仕事の仕方を次に繋げられるように
楽しんで頑張りたいと思っています。





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ところでこの民家、

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僕より10歳以上年上の築60年くらいのものです。昭和39年ですから。



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写真の通り基礎なんかも、石においてあるだけの昔ながらの構造で、
家の中の床を開けたらそのまんま地面でした!

最近、リノベーションも情報が溢れ過ぎていて耐震補強とか求められるスペックが高くなり過ぎているため、
どう考えますか?と尋ねたところ、

「まぁ、自分ちだし、そのあたりはあんまり過剰にせずに古い民家らしさを活かしたいですね〜。

 いままで建っている訳だし、、、。」

との事。

そういう事が楽しめるっていいですね!

そんな訳で、石に建物を置いただけ構造はそのままに(笑)。


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そして周りにふたつの小さな小屋があるのですが、
そこは外キッチンにして、母家と小さな二つの小屋を利用したリノベーションになる予定です。


のんびり進んでいく予定ですが
完成が楽しみです!







posted by 西久保毅人 at 22:10| 2022年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年06月28日

ケンチクと植物

小田原さんに月とびをお預かりしてはや4年目。

今年もヤマボウシの季節になりました。(暑くてもう終わりそうですが。)
ちょうど梅雨時期からヤマボウシのお花が咲き始めるのですが、
3年前のコロナ禍真っ只中の時に、あまりにヒマで商店街にお花を配りはじめたら
思いのほか、喜んでいただけたので毎年の恒例行事となりました。


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最初は、手で届く範囲を切ってたんですが、
どんどん木が大きくなり、しかもお花が案外上の方に咲くので
木の剪定も兼ねて、5mの高枝切り鋏を購入!

これが案外使いやすくて、高いところにも楽に届くので今年は大活躍でした。
写真のように女の子でもちょっとコツを掴めば高いところのお花を切ることができます。


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それを階段に並べて、、、、。

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けっこう見た目も華やかになり、
一人足を止め始めると次から次から。


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切っても切ってもあっという間になくなる日もありました。
なんでも必要とされる、って嬉しいものです!

しかもこちらとしては、ただ自然に生えているものを切ってるだけですからね。
旬の時期がある、っていう儚さも植物ならではかなー、って思います。
リース屋であるgtoyさんが季節ごとのお花を仕入れていらっしゃるのを見てても感じるのですが、
1年をかけていろんな植物の旬が巡っていき、終わったらまた来年っていうような、
建築にはない自然のリズムを月とびでは楽しませていただいています。


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この蔦も、
切ったら誰かがもらってくれるんでしょうか?

さすがにそろそろ床屋に行けっ、ていう
髪型になりつつありますね(笑)。


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実際は、敷地も密集地で70uほどと小さく、庭なんて呼べる場所はありません。
それでも残せる最大限の土の地面をなんとか残しだだけです。
蔦が生えている根元なんて、30センチ幅分くらいしか地面は残っていないのです。

30センチですよ、30センチ。

そんな地面からこんな世界が生まれるなんて。

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いやぁ、、、地球ってすごいなー、地面ってすごいな、という事を、
中野の商店街でつくづく感じる今日この頃でした!

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余談としては、このお花のシーズンの終盤。
拾っても拾ってもキリがないくらいに、街中に花びらが飛んでいく、、、、っていう
恐ろしい時期が来てしまうのですが(涙)。

そろそろ覚悟をしなくては、、、。

なんでも素敵なものを維持するには、大変さもありますね〜!





posted by 西久保毅人 at 01:12| 2022年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年06月13日

今しか見れない景色

先日、都内の賑やかな商店街で計画中の「各務さんの家」が無事上棟を迎えました。

神社に続く商店街なので、いろんな歴史が混在していて昔ながらでとても素敵な場所です。
将来1階で街の人たちと過ごせる飲食店をしたい、という想いをうけて
設計をさせていただきました!



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月とびの運営をしていたり、コロナ禍を経験してますます感じる事ですが、
店舗やギャラリー付きの住宅は、「住む」という以外にもいろんな可能性を
秘めているなぁ、、と思っていますので、こういうプロジェクトのお手伝いができて嬉しい限りです。

別に「店」にならなくってもいいんですよ。
将来、子供たちが巣立ってご夫婦だけとかになっった時に、
街とつながるきっかけとなる場所を持つ設計が大切なのです。


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さてさて商店街はどこもそれぞれ特徴があり、雰囲気が違いますが
この「松陰神社前商店街」は、世田谷線の路線であることもあり
とてものんびりしていて暮らしやすそうな雰囲気です。


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とはいえ、昨年から続くウッドショックやいろんな社会情勢によって
なかなかスムーズには進行せず、もやもやした進み方ではあったんですが先日無事、上棟!

もうここまでくればあとは大丈夫。


まだまだ以前のような盛大な上棟式宴会ができるような世情ではないのが
残念でしたが、そのかわりのんびりと上棟した現場にて、商店街の雰囲気を感じながら
のんびり過ごしました。ちょうどお天気にも恵まれましたので。

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いつも思いますが、この骨組みだけしかない建築の姿って実は建築の一番魅力的な瞬間なんじゃないかなぁ、と思います。
まだどの部屋にも役目も意味もない、骨組みだけの姿。

そんな空間から街を感じたり、空を見上げたりしていると東京なのに森の中の木の上にいるような気持ちになります。


各務さん達も感慨深く、いつまでも帰らずにそんな空間を楽しんでいらっしゃったんですが、
その日の夜のメールで、


「今しかみれない景色は宝物です」

という言葉をいただきました!

なんと素敵な言葉!

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そうなんですよねー。

最終的にはこの写真に写っている材料は
ほとんど全部、見えなくなっていきます。
もちろん完成させるために工事は進んでいくので当たり前の事ですが、
だから建築の現場は、毎日毎日「今しか見れない景色だらけ」なんです。


建築にかかわらず、たいていの仕事は「完成」や「納品」するために日々追い立てられてしまいがちですし、
もはや良いか悪いかとかよりも、「完成」する事が目標にすり替えわってしまうこともあります。

そんな社会に生きてると、
「未完成」である事そのものが、実はとてもかけがえなく、そしてたくさんの想像を引き立てるような
魅力的な瞬間であることを強く感じます。


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だからどうしたらこの「未完成であること」の魅力を、
最後の姿に投影させることができるだろうか?

というのを日々、考えています。



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そういえば、以前面白い話を聞きました。

日本では仕事が終わるという事は、100%の完成を意味しますし、そこを求められがちです。
そんな中、尾道の団地をホテルにリノベーションしたLOGというホテルがあるんですが、
このホテルをデザインしたのは、インドの建築家スタジオムンバイのビジョイ・ジェインさんです。

数年前にオープンしたので行ってみたんですが、
オープンしたのに、ところどころいかにも未完成のところがあって、それがとても不思議でした。
それを隠すでもないところが。

スタッフの方に聞いてみたら、

「そうそう、このホテル、ある意味未完成なんです。
 ビジョイさんが完成の時におっしゃった言葉が面白くて。

ビジョイさんは、
「このホテルはようやく無事に87%完成しました。残りの13%は運営しながら徐々に育てていきましょう!
だから、ビジョイさんにとってのこのプロジェクトの完成は、この状態でもありつつ、
同時にまだこれから変化していくというという事みたいですね!


との事でした。

それを聞いて、素晴らしい考え方だなーと思いました。
敢えて「未完成」を完成とする事で、まだまだ続いていくという事を感じさせるという事。

そもそも「完成」や「終わり」なんていう概念はないのだという事。




そりゃそうだよね、僕たち人間だって、日々少しづつ細胞が変化しているんだしね。


そういう意味では「未完成」である事は、建築が生物に近づくようなヒントなのかも知れません。


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まぁ、そんな妄想もしつつ、

「完成」

が楽しみです(笑)。

posted by 西久保毅人 at 12:01| 2022年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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