先週末、
かれこれ完成から5年目の小川さんの家の入居後オープンハウスを
させていただきました!この日は、夕方から街の大きな花火大会が予定されている日で、
そういう訳か、いつもは静かな住宅街が、なんだかソワソワしている感じがしました。
お祭りもそうですが、
街がソワソワしている感じを、感じるのって、不思議ですよね〜。

そうそう、この入居後オープンハウスっていうのは、もうかれこれ13回目で、
小川さんちにお願いするのも、これで2回目かなぁ。。。。
もちろん新築のオープンハウスもいいんですが、
数年経つと、なんていうか、なんとも言えない「馴染んだ感」が
出ててきます。
生活と、家の馴染んだ感。
それと、街と家の馴染んだ感。

特に、植物の力が何といっても素晴らしくって、
「あれ??こんなに家、小さかったっけ??」
って思うくらいに、もともと敷地に生えてたキンモクセイや、紅葉が大きく育っていました。
実は、完成時はほとんど苗木程度だったミモザアカシヤも、結構な大木に
育っていて嬉しかったんですけど、
この週末の台風で、倒れちゃったのだそう、、、、。これは残念ですが、
何と言っても、その後の、小川さんの対応が素晴らしくて、
「半日かけて枝葉を落として、薪にしました。」
とのコト。

こういうところも、
暮らしと、この家での暮らしが、ぴったりと馴染んでいるというコトなんだと
思って、
残念なコトでもなんか、
小川さんらしくて嬉しくなっちゃいました。

さて、基本的には入居後のオープンハウスについては、
予約制で、ご相談中のご家族にかぎったイベントにしているんですけど、
それでもお問い合わせしてくれたり、
メールのやり取りだけでも、
「あっ、なんだか素敵な人に違いない。」
って感じた人は、ご案内するようにしています。
そういうのって、なんか、うまく説明できないんですけど感じるところがあって不思議なんですよねー。
今回も、
「もう家、建てちゃったんで、ニコさんのお客には、なれないんですけどぉ、、、、。」
というご連絡をいただいたご夫婦がいらっしゃったのでご案内したんですが、
遠方から素敵なバイクで現れたお二人は、ほーんと、とても素敵なご夫婦でした!
もー、、、こんな方が設計頼んでくれたら、素敵なおうちになるの、間違いないのに〜、、、、って思うのですが、
そういうのは、縁とタイミングですからね。

こないだ書いた、「月のとびら」のイベントもそうですけど、
最近は、設計を頼んでくれたり、本を買ってくれたり、というのも、もちろん大切ですけど、
素敵な方とであえる方が嬉しいなー、って思うのです。
、、、、、も、もちろん、設計、頼んでいただかないとご飯食べられませんので、
ぜひ、おうちに帰ったら
「ニコさんに頼んだ方が、ぜったいいいよ、ぜーったい。」
と、近所に言いふらしていただきたいのですけど(笑)。

さて、そんな意味では、
今回、ご案内した
後藤連平さん、という方も、
なんか、そういう方。
後藤さんは、「アーキテクチャーフォト」っていう建築のウエブメディアを運営されている方なんです。とても着眼点の面白い方なので、ウエブ上では、ずいぶん前からストーカーのように知っていたんですが、
本を出すコトになった時、思い切って
宣伝広告記事を依頼してみようと思ったんですよね。
後藤さんの著書も読んでいたので、きっと忙しくて「無理無理」って言われちゃうかなーと思って
ダメ元で連絡してみたんですが、、、、。
ここから先は、
実は後藤さんが、noteっていう記事にも書いていただいたんですが、なんだか、みょーーーーに、スムーズでですね(笑)!
なんていうか、やり取りが気持ちいいっていうか、、、、、
気持ちのいいラリーのようなやり取りで、あっという間に素敵な広告記事が出来上がっていったんです。ウマが合うっていうと、失礼かも知れませんが、
会ったコトも、話したコトもない人と、
たったの3、4日間の間に、
こんなにも自分にとって大切な事が、予想以上の出来栄えで完成した、っていう
ちょっと不思議なやりとりの体験をさせていただいたんです。
でも、
実は、顔も、声も知らなかったので、ぜひお会いしたいし、せっかくならご案内したいと
思って今回、ようやくお会いするコトができました。
やったっ!

という訳でしたが、
お会いしてる時は、なんか雑談ぽいお話ばっかりしちゃって、
申し訳なかったかもなぁ、、、、って思ってたんですが、
noteに書いていただいた記事を読むと、
こんなコト、考えてくれてたんだー、と
嬉しくなったと同時に、
あんまり自分のコトをこういう風に客観的に考察される機会がないので、
読ませていただいて、びっくりしました。
そして、なんだか湧き上がるようにあらためて自分のしているコトを
考えてみる機会にもなったのです。
どうもありがとうございます!!!!

なので、
ここからは、後藤さんへの返歌的になっちゃうかもしれませんが、
後藤さんは、僕がやっているコトを、
「設計」
という言葉で書いてくれています。「なるほどー。」
と、きっと他人のコトを書かれている記事ならば、すぅっと納得しているところ
なんだと思うんですが、
「設計」
って言われると、「設計??」っていう気持ちにもなりました(笑)。
そんなコトを、ちょっと一生懸命考えてみたんですが、
じゃあ、「設計」ってなんだろう?と自分に当てはめて考えると、
どうも、僕にとっての設計って、
「自分のコトのように考える事」
なのかも知れないなーって思ったんです。

だから、きっと答えは、出会う人の数だけあるのですが、
そこに、
「自分が身を置いたら?」
「自分が住むとしたら?」
「自分が飲み会に呼ばれるとしたら?」
「そして、急に人の家でお腹痛くなってしまったら、、、?」
と考えてしまうのです。

たとえば、スケッチの図面にしてもそう。
実は、僕は図面があんまり好きじゃないのです(笑)。
好きじゃない、っていうよりも、図面の読み取り能力が欠如している、といった方が
正しいんですけど。

だから、若い頃から、立派な巨匠的な人の図面を前に、
「いやぁ、、、すごいねぇー」とか「緊張感あるディディールだねぇー」とか。
「うわー、この収まり、シビれるー」とかいう会話で盛り上がっている専門家の方々の輪に
一切、入っていけず、、、、。(涙)
だから、
自分が、興味を持てる表現にして初めて、
「ああぁ、この計画で間違いなかった!」
と思えるんですよね。
だから、人の為のようで、実は自分のため。

オープンハウスなどで送る地図も、
つい最近まで
実は、「言葉地図」にしていたんですが、
それも、実は僕が、
「地図が読めない男だから。」
なのです。(笑)。
そう、僕、ほーんと図面は読めないわ、地図は読めないわ、、、、、で、
建築やってる人間としては、かなり大事な才能が欠落しているんですよね。
そんな僕にとって、
「次のエネオスの看板が見えたら、右に曲がりましょう。」
「突き当たったら、正面に赤い屋根が見えます。その横の細い砂利道を進むと、、、、」
とか、言葉で書いてある地図ってとても心地よくて、、、、。
そんな訳で言葉地図っていうのを作っていたんです。

と、
こういう自分の欠点から生まれたものを、書き出すとキリがありません。
でも世間一般ではこれがスタンダード、今の時代は、コレコレっ、
っていうモノや表現を、
「いやいや、自分だったら、迷うでしょ。」
「いやいや、自分だったら、見る気しないでしょ。」
「いやいや、自分だったら、イヤでしょ。」
っていう風に、
「自分のコトのように考える事」
は、案外、サボらずにしてきたかも?、、、、って思っています。
だって、そこサボると、自分の「不快」に繋がるから、手を替え品を替え、必死です。(笑)

だから、ニコの家が、自分で言うのもアレですが、
とても風が抜けたり、視線が抜けたりするのは、
「僕が、閉所恐怖症気味で、密室嫌い」
だからでもあるんですよね(笑)。
そういう意味では、、、、、
「お施主さんが、お施主さん候補の方に住み心地を説明している」
のは、設定でもなんでもなく、
「ニシクボさんが、説明してくれないし、説明、ハッキリ言って下手だから」(怒)。
という、きっとこれも僕の欠点を、みなさんが補ってくれているのに
他なりません。(笑)。
、、、、おかげで、ニコの家に住んでるご家族のみなさんは、
設計を頼んだおまけ特典として
ダメ人間の僕のサポートスキルで、説明がかなり上手になられます。
きっとご自身の会社でも、評価が上がっていらっしゃる事でしょう!!!

、、、、という訳で、
後藤さんが、「設計」という言葉で表現してくれた事って、
実は、僕の「欠点を補完する為」
の、出来事なんだなぁ、って、今回、改めて思ったんです。
そういう意味では、「設計」って、
「自分のどうしようもない欠点と向き合う事」
なのかも知れませんね!(笑)
だからきっと、人の数だけ、自分らしい設計ってあるんでしょうね!
、、、と、後藤さんの記事を読んで、
あらためて、「設計」というコトについて考えてみました(笑)。

さてさて、そんな訳で、入居後オープンハウスも無事終わり、
あとは、お酒と花火を残すのみ。
、、、、まぁ、改めて言う事でもありませんが、
僕はたいした説明もしてないので、疲れていませんけどねー(笑)。
小川さん、お疲れ様でした!!!!

やっぱ、屋根の上って、
いいよなぁ、、、、。
そして、花火の写真は難しい。。。。人を写そうとすると、爆発事故か火事にしか見えませんね、、、、(涙)。
花火ですよ、HANABI。