2008年01月01日

新年

新年あけましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いします。

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posted by 西久保毅人 at 15:08| 2008年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月17日

ケンチクが大好きな人達と、ムダにひたる夕暮れ

今日はまず、朝一で荻窪の小さなマンションの打ちあわせ。
かなり、条件の厳しい設計なのですが、施主である不動産の担当の方は、
とってもケンチクが好きだというのが、にじみ出ている方です。
不動産屋っていうと、ただつくればいい、みたいに誤解されやすい業界ですが、
少しでも、快適な空間を実現しようと一生懸命。
だから、打ち合わせの席でも、一緒に知恵をしぼって修正を重ねていきます。

そんな人との仕事だから、最初は、「果たして住める空間ができるかしらん、、?」
と思っていた条件でも、相乗効果でだんだん楽しくなり、見る見るいいプランになって
いくからホントに不思議なものです。


その後午後は、ニコの総武線シリーズである3つの現場を強行はしごです。

まずは、須藤さんの家。
ちょっと難しい板金の工事をお願いしているのですが、監督さん、板金屋さん、大工さん
皆で知恵をしぼって打ち合わせ。
皆さん、とにかく前向きで、なんとか僕らの考える事を実現しようと、そんな空気の打ち合わせでした。始めての事、まだ見ぬ物に対して職人さんを巻き込んで家作りをできる事は、
本当に幸せです。

そして、時間は遅かったけど、なんとか日没前すべり込みで和田さんの家の現場へ。
現場で悩んで、変更している箇所の確認。
そして、これから決めるべき事の確認。
たぶん、正解はなくて、答えはたーくさんあるんだけど、
ここで行われる和田さんの生活を想像しながら、ベストな決断をしていきたいです。
、、、、、などと思いながら、夕暮れの現場にムダにひたる。


さて、もう、とっくに日は沈んでるんだけど、最後になんとか、阪本さんの現場を
見ておきたくて、錦糸町で下車。

なんたって、土曜日にオープンハウスなのですから。
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阪本邸に着くと、最後の仕上げにまだ職人さんと監督の長津さん、施主の阪本さんが
いらっしゃいました。
養生がすべてはずれたのは始めてだったので、しみじみとひたる。。。。。。

阪本さんの家は、リフォームなのですが、リフォームってなんだろう、、、?って、
実はいつも考えてきた事でした。

ぜーんぶ、奇麗に、ツルピカにしてしまう、というのは実は簡単だけど、
それでは新築と変わらない。
もちろん、それも正解だけど、それでは先に進めない気がしました。

じゃあ、何を残すか? 何を新しくするか? 

という事を出来上がるまで悩んだ気がします。

でも、そこで一所懸命悩む事で、シンチクでも中古でもない、別の価値が生まれる
はずだと思っていました。

、、、、、というような事を始めてチャレンジさせて頂いた仕事でした。

だから、監督の長津さんも、阪本さんも最後までよく分からなかったんじゃないかなー、
と思います。

そんな現場で、悩んで、決断して完成した空間。

まあ、今日は外がムダに寒いせいもありましたが、
そんな訳で、3人で、ボケーッと、ムダに空間にひたっていました。



男3人、なんとなくニヤニヤしてるのが、ちょっと気持ち悪い今日の夕暮れ。。。。。



いろんな決断が、最終的にベストで、
それより、なにより、
阪本さんご家族にお会いして、
僕が一方的に感じた「阪本さんらしさ」のあふれる家になったかな?と思いました。

それが一番良かったです。

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そういえば、今日最初の現場の帰り道、
田沼工務店の社長さんが、

「いやー、ケンチクはホントに面白いです。
何年やっても、奥が深くて、広くて、、、。
そして何よりご家族に喜んでもらえるのが最高に幸せなんですよ。」

と、しみじみおっしゃっていました。


職種に関わらず、建築を好きでやってる方々とおつきあいできるのは、ホントに幸せです。
ホントに、人に恵まれてるなー、とつくづく思い、ムダにひたる一日でした。

と、そんな訳なので、オープンハウス、ぜひきて下さいね。
posted by 西久保毅人 at 23:29| 2008年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月28日

阪本さんの家

ちょっと遅くなりましたが、阪本さんの家の完成写真をアップしました。

ポチッとな。
198.sakamototei.jpg

鉄板の本棚が主役のリフォームなのですが、
せっかくの棚に何にもないのはちょっと味気ない。

という訳で、当日は、阪本さんのお子様の絵本やランドセル、おもちゃを一部
飾らせて頂きました。引っ越しのお手伝い、という名目ですが、、、。

「たくさんの絵本を飾りたい。」

という御要望で実現した、巨大な本棚ですが、カラフルな絵本やおもちゃをかざると
なんだかお店屋さんみたいになりました。
こんな家だったら、子供達も友達を呼ぶのが楽しみになりそうです。

入居後、阪本さんに暮らしぶりを聞くと、
「なんだか、子供達が外に行きたがらないんですよ。」
との事。


引きこもりになっても困りますが、

一番嬉しいご報告でした。


posted by 西久保毅人 at 23:59| 2008年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月11日

2年後

週末に、坂本さんの家の撮影がありました。

新しい住まいの設計という雑誌です。
前日、大雪で天気が心配でしたが、なんとか天気も回復し、撮影日和となりました。


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坂本さんの家は、ちょうど2年前に完成しました。
たいてい、雑誌の撮影というのは、完成して1年以内くらいに行われるので、
2年後というのは、ちょっと珍しいかもしれません。

この住宅は、大谷石や、木のサッシ、土壁など、時間がたてばたつ程に味わいのでる
材料を使用しています。
ですから、完成してピカピカした時よりも、現在の方がむしろ味わいのある空間に
なっています。しかも、ご家族にもとても素敵に住んでいただいていて、
それを、たまにお邪魔するたびに感じていたので、

「撮影してもらえるチャンスがあるといいなー、」

と、結構心待ちにしていたのです。実は。

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ですから、こんなタイミングで雑誌掲載の機会をいただいた事は、
とても光栄に思いました。


もちろん、この住宅で使用している材料は、特別に高価な材料という訳ではありません。
ただ、木、石、土、、、、といった無垢な素材です。
だから、もちろんメンテナンスフリー、ではなく、時間がたつ程に、古くなり、
いずれは朽ちていく材料です。

ここに使われるために製材される前にも、たくさんの時間を過ごした材料。

だから、何か、2年後、という期間以上に、おおらかな時間の流れを感じさせるような
空間になっていました。


毎年完成する、ニコ設計室の住宅も、どんどん年を重ねてゆきます。

生活が始まって、何年か経って、

「オープンハウスの時よりも良くなったね。」

と思えるような住宅を、今後も作っていきたいと思いました。
坂本さん、ありがとうございました。
posted by 西久保毅人 at 02:14| 2008年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月20日

西澤さんの家

週末に西澤さんの家のオープンハウスを行いました。

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典型的なハタザオ敷地に建つ住宅です。

ハタザオ敷地というと、住宅地の奥にあって、まわりを取り囲まれて、薄暗くて、、、
というマイナスのイメージがどうしても先行します。
でも、プラスに考えると、

アプローチが長くて優雅で、
都市の中の隠れ家のような秘密の場所のにおいがします。


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そんな、マイナスのイメージを、逆に全部プラスに変えてしまうような、
隠れ家のようなすまいを目指した住宅です。
長いアプローチを歩いてきて、いったん中に入ってきたんだけど、
なんだかそこは街の連続のようでもあり、実はこっそりと街との関係を楽しめる。

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囲まれている事を逆手にとったような住まいです。
内装外装の仕上げを全く同じ材料にした事も、そんな雰囲気をさらに強める効果を
ねらっています。
ザラザラとした質感は、まるで外壁のようにしっかりと光を受け止めて、とても良い感じになりました。

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街の中のような住まいの中で、
子供達が走り回る、にぎやかな生活が始まるのが今から楽しみです。







posted by 西久保毅人 at 01:02| 2008年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月23日

大きな川と送電線

昨日、現在土地探しをされている方が、候補地のチラシをいくつかもって
御来所されました。

その時のはなし。

さぁ、どの土地がいいでしょうか、、、、?

正直いって、ケンチク的なアドバイス、法規定な注意点、工事のしやすさ、などなど、
専門的な事はたくさんアドバイスできるのですが、じゃあ、いざ、

コレにしましょう! っていうのは、実際、なかなか言えないものです。

やっぱり、なかなか完璧な土地ってないですし、それぞれいいポイントも違います。
こっちは、川が近いのが素敵だし、こっちは角地で日当りがよいのがグッド。
駐車場をとるなら、こっちがいいし、、、、、と、ボクも自分が買う気分で一緒に悩ませてもらいました。

で、中でも良さそうな土地が二つあって、

一つは、多摩川の河川敷がすぐそばの土地。ただし、将来浸水の可能性がなくもない。

もう一つは、東南の角地で日当り最高、しかし、目の前に大きな送電線、、、、。

要は、「水害」と「電波の害」

でも、水害も今まで起きた訳でもなくあくまで可能性の話。
それをのぞくと、川をのぞむ最高の環境。

そして、送電線の近くがホントに健康に悪いかも、正直なところ不明。


うーーん、と一緒に考えてたら、

「でも、目に見えない電波を日々心配するくらいだったら、
どうせなら、水没しちゃった方が健康的で、優雅ですよね。。。。。」


とおっしゃった言葉が、とっても印象的で、心に残りました。

ホントに好みの問題ですが、
こんな考え方は、ボクは大好きです。

家作りは、一生に一回の大切なイベントですから、いろんな可能性を「考えてみる」
「想定してみる」事は、とっても大事です。

でも、大事な事、大好きな事一つを獲得するために、思いっきり引き算をする。
そんな決断が、最高に優雅な日常をつくるのだと思います。

まぁ、実際はまだ、設計を頼まれた訳でも、その土地を購入されるかどうかも、
ゼンゼン分からないのですが、ただこんな価値観の方の家作りは、きっと、
とっても、初原的で、面白いに違いない、、、、と、
一人ひそかに思ったのでありました。
posted by 西久保毅人 at 00:34| 2008年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月13日

ポスト

西澤さんの家のポストが設置されました。

設計する機会を頂く時は、何かしらテーマを決めて設計します。

219.posuto.html

今回は、ポストと、インターホン、表札、ガスメータカバー、という機能とともに、
門扉をつけない変わりの、門番のような役割をもたせています。
どっしりとした重量感のあるスチールの固まりに、アトリエベガさんによる、
ムラのある何層にも重なった塗装で仕上げてもらいました。

番人のように、アプローチにどっしりとたたずんで、家の番をしてくれるといいです。

こういうもののデザインは、郵便物を濡らさないとか、必要な郵便の大きさ、
インターホンの機能、使いやすい高さ、などなど、割と細かい性能を要求されますので、それらをさりげなく満たす、というのが、わりあい難しいのです。


そんな事をいつも考えて歩いていて、僕が、「おー、これはすごい。」と思ったのが、
下のポスト。

僕の中では、今のところ、荻窪ナンバーワンです。

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大きさは、A4が入る皮のカバンくらいでしょうか?
かわいい平屋のおうちのようなかたち。
一見、郵便物を入れる所も、出す所も、見当たりません。

実は、この屋根の部分が、そのまま開いて郵便を出し入れするのです。

だから、郵便屋さんや新聞屋さんは、この屋根を空けて郵便物を入れ、
住人は、同じように屋根をあけてとるのです。
屋根が、軒のように、本体よりも少し出っ張っているため、雨も入りませんし、
この軒が手掛けにもなっています。
丸い覗き穴からは、中に郵便が入っているかどうかの確認ができます。

ホンの、ちょっとした発想の転換。
郵便物は横から入れるという思い込み。
出すトコと入れるトコは、別にしなきゃ、という思い込み。
雨に濡れないには、ひさしが一番、という基本的な原理。

そんないろんな機能が、

「じゃぁ、屋根を開けよう。」

という一つのデザインですっきり解決されていて、
そのおかげで大きさも、最小にできています。

その他にも、銅の素材感や、留め具など、いろいろかわいい作りで、見るたびに感心
させられます。

先日、またのぞいていたら、住人のおじさんが不審そうに見ていたので、

「あのー、前からかっこいいポストだなー、と思っていまして、、、、、。」

と打ち明けると、

「あぁ、これは、俺が作ったんだよ。そうかい、じゃあ見ていきな。」

との事。
おかげでこの、あこがれのポストをさわらせてもらいました。

別にプロではなさそうな方でしたが、こんなものをさらりとつくるなんて、
きっとただ者ではないに違いない、と思ったのでした。


便利で、機能を満たすだけのものをつくるのは簡単ですが、
このように、既成概念にとらわれない視点が何事も大切なのです。


posted by 西久保毅人 at 01:17| 2008年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月31日

須藤さんの家

先週末は、千葉の須藤さんの家の引き渡しでした。

須藤さんは、僕と同じ年のお施主さん。
しかも、子供3人でこども達の年齢も近いため、自分の家のようなカンカクで
設計させて頂きました。

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小さな住宅ですが、奥に進むにつれて、だんだんと床が上がっていくような構成としました。

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僕はこのような座れるくらいの段差は、あればあるだけいいといつも思っています。
段差がある事で、ちょっとした空間の切り替えとなったり、長いベンチがわりになったりして、椅子を必要以上に置く必要がありません。
そして、30pから40pの段差って、子供にとって、いろいろ想像をかき立ててくれます。
段差の向こうがステージとなったり、机になったり、、、、、。
そして、ワンルームなんだけど、床の高さが変わる事で、大人との関係もちょっと近づいたり離れたり、、、、。

例えば、こども達と街を歩いていると、気がつくと、ちょっとの段差や塀等に登りたがります。ちょっと登る事で、大人に高さが近づく事が嬉しいのでしょうか?
基本的に、チビ達と僕は、約1m身長が違います。
まぁ、それはそれでいいんだけど、ちょっとした段差がある事が、大人と子供の新しい
コミュニケーションが起こるきっかけになるとよいといつも思います。

お引き渡し当日も、こども達が家中、走り回ってくれました。
収納の予定の場所にも、こども達はすっぽりと身を隠し、設計中は気がつかなかった
使い方を見せてくれます。
押し入れだって、こども達には、十分に想像をかき立てる部屋です。

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日曜日にお引っ越しをすまされたので、早く生活の始まった須藤さんの家を
訪ねるのが今から楽しみです。

うちの3匹の子ブタたちもぜひ連れて行きたいですね。

またきっと、

「あのさぁ、なんでパパ達が設計したおうちはキレイで楽しいのに、ウチは狭くてキタナいのぉ、、、、?」

と、いわれるのが目に見えていますが、、、、、。





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posted by 西久保毅人 at 22:21| 2008年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月06日

和田さんの家

今日は午後から、もうすぐ完成の和田さんの家のお庭の木を買いに
千葉の植木屋さんへ行きました。
遠くまで見に来たかいがあり、とてもよい買い物ができたと思います。


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来週末にオープンハウスを予定しているのですが、たくさん悩んだり、
話したりして、とても和田さんご家族らしい家になりました。

いえ作りはとても時間がかかるものなので、その間には、いくつものポイントに
なるような決断の瞬間があります。
たくさんの費用がかかる買い物なので、もちろん慎重に、いろんな可能性を
考える必要があるのですけど、かといって、条件をそろえれば、明確な答えが
出るものではないと僕は考えています。
設計が進み、工事が進めば進む程、増えてくる条件や処理すべき問題の中に
大事なものが埋もれてしまいます。

そんな時は、必ずと言っていい程、最初の気持ちに戻るようにしています。


ご家族に出会って何を感じたか?
どんな生活をしたくて、家を建てるのか?


答えはとてもシンプルなものです。
そこには、「最新式」も「便利」も「一般論」も必要ありません。

自分にとっての「きもちいい感じ」

という、とっても直感的で、動物的なカンカクが大事なのでしょう。

そして、まだ実際に経験した事も、見た事もないんだけど、

「でも、こういうの想像するとワクワクするなぁ。」

という冒険心を共有する事ができたら、もう最高ですね。

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そんなプロセスをえて、かなりワルノリもさせて頂き、
魅力的な家がもうすぐ完成します。
今日は、夜の感じも皆で体験したのですが、飲み始めたら帰りたくなくなるような
居心地のよい雰囲気に仕上がっています。

テラスを通っていくハナレのお風呂も、イメージ通り最高に気持ち良さそうです。
とりあえず、なによりまず、早くこのお風呂にいれて頂く事を夢見て、
もう一息頑張ります。

オープンハウス、お楽しみに。

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posted by 西久保毅人 at 00:25| 2008年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月07日

ながーい家

雑誌の撮影のため、日曜日に久しぶりに代沢の家にうかがいました。

完成してちょうど1年。

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やっぱ、長いですね。1年経っても。



どの家もそうですが、入居から1年くらいたつと、
建物もそれなりにあじが出て、家具や雑貨等も生活になじんできて、
そのご家族らしい雰囲気が出てきます。

それにしても、とても世田谷とは思えないたたずまいです。

土地の長さは約30mあります。
でも、土地の面積は、30坪、、、、、、。
なんか、なぞなぞのような、土地のかたちです。

建物の横の空き地は、庭に見えますが、実は元々は川なのです。
だから、区の所有なのですが、ここで行き止まりのため区も管理しきれず、
ほぼ専有スペース。
取材でも、いろんな話を思い返しながらしたのですが、とにかくこの家に関しては、
この土地を掘り当てたオーナーの完全勝利ですね。
何せ、僕に連絡があった時には、購入済みだったんですから、、、。

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だから、設計にあたっても、この「ながーーーい」事を、きちんと感じられる
ように頑張りました。

しかし、ちょっと写真だと伝わりにくい、、、、、と思うのは僕だけでは
なかったですね。
カメラマンの方々も、長過ぎてどうレンズにおさめるか、とても苦労されていました。


設計中も、

30坪なのに、30m、、、、、なんで??
という場面が度々あり、縮尺が1/50でも、A3横に2枚使わないと入らないし、
模型は、やたらと長いし、、、、
ホントに、これ、住宅??
と、模型を作るたびに苦笑い、、、、、、。

工事も、やっぱりそうで、
30坪の住宅のはずなのに、まだ終わらない、、、、、、。

と、ちょっと想像をこえたスケール感に、皆が多少の混乱をしながら
出来上がった住宅でした。


打診した建築家の何人かは、土地を見せられてあまり積極的ではなかったそうです。

、、、、なんともったいない。
僕は、最初にうかがって
「なんておもしろそうな土地!」
と、後から起こる苦労を考えもせず、設計をさせて頂きました。


機会があれば、もう一回、今度は別の案でも設計してみたい、


そんな風に思える楽しい住宅です。

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posted by 西久保毅人 at 11:34| 2008年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月10日

ケンチクをとおして

今週の日曜日(4/13)のテレビ朝日「渡辺篤史の建もの探訪」にて
「白石さんの家」が放映されます。AM6:00〜AM6:25


本間さんの家、植木さんの家につづき、ニコとしては3回目の放映です。

テレビの取材はいろんな状況やタイミングがあるので、なかなか実現しないのですが、
住宅だけに特化した20年も続く老舗の番組で取材して頂ける事はとても光栄です。

「いい仕事を続けて一年に一回は渡辺さんに会うぞっ!」

というのも、僕の一つの楽しみでもあります。

いろんな取材に立ち会う機会があるのですが、20年も続いているだけあって、
この番組の撮影スタッフはプロ中のプロ。ちょっと別格です。
残念ながら今回は僕は立ち会う事ができなかったのですが、撮影当日の様子が
白石さんのブログでたのしく紹介されていますので、読んでみて下さい。


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このおうちについては、前にも書きましたが、

「よじのぼれ、こども達!」

ということだけを、白石さんと意気投合してやっちゃった、、、、という住宅です。

一階とか、二階とかではなくて、
こども達が、自力でよじ登れる高さで交互に床がスキップしていくような空間。

大きなワンルームの中に家族がいるんだけど、段差がある事で、お互いが見えたり
見えなかったり。

一人になりたい時は、「トビラ」を閉めるんではなくて、

「ハナレル」

という動物としてもっとも原始的な方法をとる事。

家族が一緒に「イル」ということだけは、いつも感じられる空間。

だからケンカすると、妙に居心地の悪い空間。

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白石さんも自分のブログに書かれていますが、この住宅は、万人にとって住みやすい
家ではないかも知れません。
でも、白石さんが描いていた「家というもの」のあり方を、僕はかなりすんなり
共有する事ができました。

子供がいるから家が必要な訳ではないですが、まだ小さな子供のいる家庭では、
10年くらいの間に家族関係もどんどんに変化していきます。
子供の成長や変化は劇的で、大人の想像力なんか、ゼンゼン及びません。

そんな子供達の日々の小さな変化の連続を、家族全体で、家全体で感じられる事。

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たぶん、不便な事はたーくさんあるんでしょうけど、そんな事より、
日々起こる予想外の出来事の楽しさの方が、圧倒的に勝つんではないかな?


5人家族である事。
でも、5人がそろって過ごす期間というのは、実は案外短いという事。
だったら、5人でいる時間を徹底的に楽しめる空間をつくろう、という事。


10年後、ここで育った3人のこども達に、ぜひ感想を聞いてみたいです。

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posted by 西久保毅人 at 02:56| 2008年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月12日

たまたまのたまたま

ホーントに、たまたまのたまたまなんですが、
先日、別々の二人の佐賀の知り合いからおうちの相談を受けました。

しかも、まったく同じ日に。

しかも、二人とも、かれこれ、ほぼ高校卒業以来お会いしていないのです。

すごい偶然です。

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花の大東京で独立して、早6年。
上京して、もう、18年目。

そんな長い間、覚えていてただけでも嬉しいのに、
自分のおうちの相談をしてくれるなんて、
というよりも、自分のおうちを作る時に、思い出してくれるなんて、
ただただ、感激です。

実際に、設計をさせてもらう事になるかどうかは、まだ分かりませんし、
そういうのは、なんていうか、いろんな縁のものなので、この際どうでもいいのです。

とにかく、声をかけてもらった事がまずは、とっても嬉しいですね。

独立して良かったなー、と思える瞬間でした。


さて、明日は、和田さんの家のオープンハウス、明後日は白石さんの家の建もの探訪
と、僕にとっては盆と正月が一緒に来るような週末です。

そういえば、和田さんにしても、白石さんにしても、土地が決まる前から
相談してくれて、実はどちらも、途中で土地の形が変更になった設計でした。

提案したいろんな案の中で、内部が一番小さくて、テラスが一番大きい案が実現したのも
共通していれば、かなりアウトドア派、というのも似ています。

そんな和田さんの家のオープンハウス。
天気が崩れやすい今週ですが、明日はぜひ晴れてもらいたいものです。


和田さんの家の場合、そうでないと、お風呂がみれないですから、、、。


しかし、これまで10回以上、オープンハウスをさせてもらっていますが、
実は、すべて快晴。。。。。

たまたまの、たまたまでしょうけど、、、、。


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posted by 西久保毅人 at 00:10| 2008年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月15日

ピクニック

土曜日に、和田さんの家のオープンハウスを行いました。

まさに、オープンハウス日和。

しかも、外部空間を楽しむためにつくった和田さんの家にふさわしい晴天でした。

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子供達もたくさん訪れ、なんとなくピクニックのようなオープンハウス。
大人も、子供もなんとなくデッキに座り込み、いつものオープンハウスよりも、
みなさんの滞在時間が長いように感じました。

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和田さんご家族とであって、

ただただ、気持ちいいってなんだろう?

という事を、自然体で考えた家。


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だから、特別変わった建物という訳ではないと思います。


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でも、「きもちいい」に素直になるって実はとっても難しいこと。
今の世の中、情報が多すぎるから。

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「きもちいい」を手に入れるには、あんまり後先考えない方がいい。
もちろん、たくさん考えて知った上で、、、、、。

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和田さん御夫婦は、「きもちいい」を身をもって知ってる人達でした。
それは、ただのあこがれじゃなくて、
「家族」という自分たちが築いたチームの理想として。

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たぶん、ここで食べるご飯の味は、「おいしい」じゃなくて、

「うめぇーっ。」

それを子供達に伝えるためだけに家があってもいいんじゃないかな。

むしろ家って、それだけで作るといいんじゃないかな。。。。。

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・・・・・・・
そんな訳で、あまりの居心地の良さに、和田さんご家族と一緒に
オープンハウスのまま、動きたくない事務所のみんなと、ノノとリンタロウで
雑魚寝で泊まってきてしまいました。

「うめぇー」お酒と料理に酔いつぶれるという、
まさに、夜のピクニックでしょうか、、、、。


きもちちよすぎて、ノノは、千葉に転校すると言っております、、、、。


つづく。

posted by 西久保毅人 at 02:45| 2008年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月16日

テラスのおふろ

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和田さんの家のお風呂は、ハナレになっていて、テラスを通っていきます。

晴れた日は湯上がりを楽しみ、

雨の日は、小走りに、または傘をさして。

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といっても、安藤忠雄の住吉の長屋みたいな、ストイックな精神性なんて、
全然なくって、むしろ真逆。

毎日訪れるバスタイムをいかに贅沢に楽しむか。
おいしいものをよりおいしく食べるための、前菜や食前酒を選ぶような、
そんなカンカク。

「たぶん、家ができたら、僕はテラスか風呂場にずっといると思うんだよねっ。」

と、完成前から、和田さんは浴室を占拠宣言されていました。

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お打ち合わせでも、「じゃあ、傘はどこにおこうかしら、、、?」

「ビールを冷やす冷蔵庫のスペースもお願いします。」

「ぼくんち、カサさしてお風呂行くんだよっ。」

と、ご家族は僕ら以上に、この家で起こる出来事をワクワクして想像して頂きました。

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そんな感じで、ワルノリにワルノリを重ねたおかげで、
ホントに気持ちがいい場所になりました。
気持ちがいいと、もう、そこが風呂場かどうかなんて、どうでもいいのだなぁ、
という事も、この家ができて感じたことです。

テラスとの連続感を、、、、というよりも、
テラスにたまたまバスタブが埋まっていて、そこにたまたま屋根がかかっている、
というようなイメージで設計した事で、浴室として使用しない時は、テラスの延長
のような場所ができました。


バスタブに腰掛けて、お昼ご飯を食べたりしながら、
思い込んでいる「あたりまえ」、をちょっと変えるだけで、
まだまだ思ってもみなかった空間の可能性があるはずだなぁ、と改めて思うのです。

つづく。

posted by 西久保毅人 at 00:02| 2008年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月17日

もちは餅屋

ニコ設計室のホームページは、僕が自分で作っているのですが、

何せ、ズブの素人。

本を読んでも、ウェブを読んでも、言葉の意味がさっぱりです。

よくまあ、自分でつくったなぁ、と感心しますが、また一から作れといわれても
たぶん、、、できないです。

そんな、あやしい状況で管理しています。

さて、前々から、完成写真をどうのせるかを試行錯誤していて、
.Macでやるのが簡単そうだから、それでやっているんですが、なんか、いまいち、
レイアウトとか好きではないのです。
詳しければ、ちょっといじってマイナーチェンジもできるみたいですが、とにかく
htmlなんちゃら、という記号の意味が分かりません。

分からないのに、「なんか、気に入らない、、、、。」

という事は、いっちょまえに分かります。

いよいよなんとかしないと、、、と思って、少し勉強とほぼ馬力で、
こんな感じにまとめてみました。

和田さんの家の完成写真です。

前々から、こんな風に、下の画像をクリックすると、ぴこぴこと大きな写真が
次々変わる、、、、
的な感じにできたらなぁ、、、と思っていたのですが、どうやればいいのやら、
さっぱり分かりませんでした。

本を読めよ、って感じですが、基本的に本読んで勉強するタイプではないので、
それは無理。
どうやら、こういう仕組みをロールオーバーなんちゃらで、スワップイメージとか
いうらしい、、というトコまでたどり着いたので、馬力でいじりながらなんとか
できました。

少しは、見やすいのでは、、、、と僕は思うのですが、、、、、、、。

しかし、世の中に、ウェブデザイナーという人達がいる意味がよく分かります。
あんまり時間もかけられないのでちょこちょこと更新になると思いますが、

やっぱ、もちは餅屋、だなぁ、、、、。




253.wadatei.jpg
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2008年04月23日

菜の花大陸

祖師谷の現場へはちょうど自転車で25分。

気持ちのいい季節なので、自転車で通っているんですが、
途中に流れる仙川には、ちょっとハッとする風景があります。

268.sennkawa.jpg

川の中央に、延々と続く菜の花大陸。
ありそうで、ない風景です。


269.sennkawa.jpg



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2008年04月30日

デッキ力

遠藤君が、事務所のベランダに板デッキを作ってくれました。


271.detki.jpg


といっても、使った材料は、もらい物の杉のフローリングです。

材料はともかく、デッキの力ってすごい。

今まで出る気もしないような、ただの雑居ビルのベランダでした。
それが、板が張られただけで、つい出たくなっちゃうスペースに早変わり。

天気がいい日は、ついつい寝転んで見てしまったり、、、、。


木の材料が呼ぶのでしょうか?
見た目がいいとか、そういう次元じゃなくて、
素材が、人の感覚に呼びかけるような、そんなカンカク。。。。。


今まで、人の家でさんざん板デッキを設計しておきながら、今更ですが、
板デッキの力ってすごいですね。

むしろ、床力、というのでしょうか?

例えば、畳だとついついベタッとすわってみたり、
ふとんが敷いてあったら、飛び込んでみたり、
無垢のフローリングだと、靴下を脱いでみたり、、、、。

そんなカンカク。。。。

視覚情報が人間の触覚、嗅覚を呼び覚まし、
気持ち良さそう、、、とか、
暖かそう、、、、とか、
ざらざらしてそう、、、、とか、

そんなカンカク。。。。

でも、その中でも、きっと足触りの感覚って、結構敏感なんでしょうね。
見ただけで、おっ、これは、素足で感じてみたい、、、
寝転んでみるべきだ、、、、てな感じ。


、、、、と、話を大げさに広げるのが恥ずかしいくらいの、小さなスペースですが、
さんざん、ひとんちに大きなデッキを設計していて、今更なんですが、



結構、感激です。


まぁ、今までの設計が間違ってないって、事かな、、、、、。
今後も、自分の「身体カンカク」は信用できそうです。

posted by 西久保毅人 at 23:19| 2008年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月16日

5.16

276.5.16.jpg


雲はゆっくり流れていくよ

とまってないと 気づかないほど



雲はゆっくり流れていくよ

よおく見ないと 分からないほど



雲はゆっくり流れていくよ

何かあっても なくっても



雲はゆっくり流れていたよ
雲はゆっくり流れていたよ



雲はゆっくり流れていたよ



.
posted by 西久保毅人 at 23:43| 2008年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月21日

逆コートハウス

コートハウスというのは、世界中でかなり古くからある住宅の形式です。
そして大抵は中庭型。
町家なんかもそうだし、中近東の古い集落とかもそう。
中国のヤオトンなんかも、ある意味コートハウスなのでしょう。

形式は同じでも、成り立ちは実は結構ちがって、
例えば、京都の町家なんかは、密集した細い敷地の中に、光と風を呼び込む工夫だったり、きっと中近東なんかは、実は敵から家族を守る手段だったり、
ヤオトンの中庭は、地下住居の大きなドライエリア。

その気候風土の中で、いろんなコートハウスがあります。


僕もこれまで、少ないながら中庭というテーマでいくつかの住宅を設計させて頂いたのですが、実は必ずしも「中庭」が先にあった訳ではありません。
要望や、敷地条件などのいろんな条件を総合して、結果として中庭が生まれたのです。


278.honma.jpg



先日、本間さんの家の中庭のある暮らしを気に入って頂いて、「中庭」をテーマに
設計をさせていただく機会がありました。

中庭、中庭、中庭、、、、、

と、いろんな案を考えたのですが、なかなか良い案ができません。
案はできても、なかなかピンとこない、、、、。

という事で、悩んだあげく、庭と建物を逆転して考えてみました。

277.sakatatei.jpg

建物の間に「庭」があるのではなくて、「庭」の間に建物があるような、
そんなイメージ。
そういう具合にちょっと逆の発想をした事で、周辺環境とのつながりや、
要望等がスッキリとまとまりました。

細長い敷地では、「中庭」

という、なんとなくしばられがちな「あたりまえ」をちょっと視点を変える事。
「中庭」という言葉にしばられないで、むしろその場所に素直に向き合う事。

ちょっとした事で、

「あぁ、こんなプランがあったんだー。」

と、自分でもちょっと新鮮な発見があって、嬉しかったです。


たくさん設計をさせてもらっていても、まだまだ見えていない事がたくさんです。

経験やあたりまえに、しばられずに、
素直に条件にむきあう事。

それが一番大事。
posted by 西久保毅人 at 01:13| 2008年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月29日

解体の風景

建設業は、とかくうるさい。
特に解体っていうと、こわすのが目的なので、パッと見、非常に暴力的な印象です。

しかし、よーく見ていると、実は以外と繊細な作業だったりします。

279.kaitai.jpg

音だけ聞いていると、
「ガリガリっ」「バリバリッ」「ドカンっ」
と、ただむやみに壊しているようにしか聞こえないけれど、
実は肉食恐竜の口のようなユンボ一台で、壊しながら細かく分別作業がなされています。

木は、木。鉄は鉄。と壊しながら分別も同時にしているユンボの動きは、
まるで恐竜が肉を食べながら骨を口で取り除いているよう。

そのくらい、リアルで細かい動きをしています。
最近、踊ったりする最新式のロボットがテレビに出ていたけれども、
そんな最新技術を駆使したロボットよりも、ユンボの方がよっぽど生々しい
動きで、ちょっと見とれてしまいます。

休日の建設現場に置かれているショベルカーなんかも、
なんか、キリンが昼寝しているみたいで、重機というのを忘れて見入ってしまいます。

非常にシンプルな目的のための、すがたかたち。
はやりとか、余分なデザインとかが排除された初原的な形と、その動き。

だから子供が惹き付けられるのでしょうか?

壊す見た目とはうらはらに、キレイに並べて分別されている風景はちょっと感動です。

281.katai.jpg


解体現場を見ていると、建物の寿命や工法など、
建てるのとは逆の視点でいろんな気づきがあるものです。
posted by 西久保毅人 at 00:30| 2008年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月06日

くぎ袋の男

ちょっとお知らせが遅くなりましたが、
遠藤君が、5月一杯でニコを離れました。

遠藤君がいなくなって、いろんな資料を見直してみると
約2年半、かなり濃密な時間を一緒に過ごしたなぁ、とちょっとビックリしました。



おぉ、2年半というと、ほぼソラの誕生と同じですね。。。。。



282.endo.jpg

学生時代から、セルフビルドで体で現場を学んだ遠藤君。
彼ほど、くぎ袋がよく似合う設計者もいないかも知れません。


仕事ができない分は、とにかく動く。
分からなければ、とにかく現場に通う。
そして職人さんに聞きまくる。


そんな当たり前だけど、なかなかできない事を、
遠藤君は最初から一貫してやり続けました。

たぶん、どんな職業でも同じなのでしょう。
そんな遠藤君の姿勢は、どの現場に行っても、監督さん、職人さん達に気に入られ、
現場を自分のものにしてしまいました。


もちろん不器用で、設計者としては、まだまだなところもたくさんあるのだけど、
はっきり言って、そんな事はどうでもいい。

でも、遠藤君がもっている、


誠実さ、頑固さ、正直さ


は、どんな職種、どんな職場、どんな状況においても通用する一流の人間力だと
僕は思っています。


だから、これからも変わらず、頑張って下さい。


そして将来、遠藤君が独立して、初めてのお施主さんと出会った時、
もしニコで担当した現場を見せたいと思ったら遠慮なく言って下さい。

「これは、僕の現場です。」

と、堂々と言えるような仕事を、遠藤君はしたと僕は思っています。
そんな日が来るのがとても楽しみです。

そして、これまで遠藤君をかわいがってくれた皆様。
これからもひきつづき、遠藤君をよろしくお願いします。


posted by 西久保毅人 at 00:41| 2008年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月10日

スカイバス

日曜日に、スカイバスというのに、家族でのりました。

スカイバスとは、2階建てバスの階部分に屋根がないバスです。
東京駅から皇居、霞ヶ関、銀座、というルートをバスで一周します。

286.sukaibasu.jpg

たまに、銀座とかで、突然通り過ぎる真っ赤なバスのオープンカー。

「あれにのるにはどうしたらいいんだろう?」

と、ハラさんが調べてくれました。

283.sukaibasu.jpg

いやー、結構興奮しました。
たかだか3.5mくらいの高さですが、屋根がないからちょっと不思議な体験。
手を伸ばすと街路樹の枝にさわれるくらいの絶妙な高さを体感できます。

高速道路や、高架の下も、結構スレスレで通り過ぎます。

東京の街が、遊園地になったような、そんな感じ。

284.sukaibasu.jpg

東京に住んで、早18年。
でも、以外と「東京のど真ん中」って、見過ごしています。
ぼーっと風景を見ながら東京の街について考えてみたり、、、、。

285.sukaibasu.jpg


不定期で、夜に高速道路でお台場までいくコースもあるそうで、
結構やみつきになりそうな体験でした。
なんて事ない事ですが、ちょっと高さが変わったり、屋根がなかったりするだけで、
あたりまえの風景との関係が、劇的に変化します。
建築も基本は、そういう事。
ちょっと視点を変えてみる事や簡単なしつらえで、
劇的に関係性を変える事が大切ですね。




今度は、はとバスも乗ってみようかな。
posted by 西久保毅人 at 23:51| 2008年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月16日

吉原さんの家工事中

288.yosiharatei.jpg

写真だけ見ると、どこかの国の遺跡のようですが、
世田谷で工事中の吉原さんの家の現場です。

地下の型枠がはずれ、何となくイメージ通りに仕上がりました。

初めてですが、荒々しいラーチ合板型枠のコンクリートも、
アーチ型の開口をつけると、なんとなくいつもより親しみやすく、
そのコントラストがなかなか良い感じです。
この調子で、地上部分も徐々に立ち上がってきます。



モロッコの住まいのような、、、、という奥様のお話から始まった吉原さんの家。


ただ表面的に、タイルをはったり、、、、のモロッコ風、とかではなくて、
その空気感、素材感、など、性能過多で、日本の住宅で失われてしまっているような
豊かさや大らかさを実現したいと考えています。

何十年、とかの単位ではなく、何百年。

小さな住宅ではありますが、
そんな壮大な時間の流れを思いめぐらすような
スケールの大きな空間にしたいと思っています。

287.yosiharatei.jpg
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2008年07月11日

中間検査

今日は炎天下の中、自転車で一日中、現場巡り。

午後からは、吉原さんの家の配筋検査と、確認検査機関の中間検査でした。


300.yosiharatei.jpg


昨年の法改正後、申請業務が大幅に改正されて、とにかく大変です。

でも、「大変」という言葉やイメージが一人歩きしている部分もあって、
なんか、過剰に構えてしまっている部分もあります。

確かに、とても意味のないような、理不尽な変更や対応がかなりあるのですが、
その「大変さ」に気を取られすぎて、「原点」を見失いがちになる時もあります。


そんな意味で、今日の中間検査にきてくださった検査官の方は、
とても芯の通った魅力的な方でした。


どんな構造でつくろうと、どんな形をしていようと、

「いい建物をつくる」

という意味では、やるべき事は、全部同じです。

とにかく「基本に忠実に」

という事。

逆にいえば、きちんと当たり前の事を「基本に忠実に」やりさえすれば、
何の大変な事もない訳です。

ついつい、経験を重ねてくると、
「基本」がいつの間にか「あたりまえ」になって、
おろそかにしがちな自分がいます。


そんな自分を、初心に戻してもらえたような、
貴重な言葉をいただきました。


例えば、「現場をいつも奇麗ににする。」

たぶん、それだけでも、出来上がる建物は、きっと良くなるはずです。


そんな、全然難しくないあたり前の事を、
見直していきたいと改めて思いました。











posted by 西久保毅人 at 22:17| 2008年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月25日

ハタザオ20M

仕事柄、いろんな土地の相談をうけます。

だいたい不動産屋のチラシを見せてもらう事が多いんですが、
その図面が、結構テキトーな事が多い。比率が。

先日も、ハタザオ敷地ですが、どうでしょう?

というご相談があって、不動産屋の図面を見る限りでは、

ふーん、

て感じだったんですが、
きちんと描いてみて、ビックリ。

ハタザオ敷地の竿部分の長さ、なんと20m!

まずは、とりあえずA3の紙からはみ出しました、、、、。

309.jpg

で、今度は慎重に描いてみたら、だいたいこんな感じです。
ちなみに、先日完成した和田さんの家でも、計ってみたら約13M。
結構長いと思っていたんですが、それより長い。


まぁ、実際は、間口が狭いと、車をおくとアプローチが窮屈な感じに
どうしてもなってしまうんですが、
それにしても、20Mの旗竿は、驚異的。


別に買うと決まった訳でも、たぶん買わないだろうなぁ、、とも思いつつ、
ついつい、いろいろ想像しながらスケッチしてしまいます。

要するに、こんな事だってできるのですから、、、。


外観がよく見えなくて残念、、、、という以外は、
コジン的には僕は割とハタザオ敷地、好きですね。
前から好きだった、、、というよりも、これまで数件のハタザオの設計を
させていただいて、どれも整形地ではできない、奥行き感のある家ができた
からです。

密集した都市の中で、道路から10M以上も引きがとれるなんて、
それはそれで、かなりのゼイタクです。

西久保家は、子供が多く、車はないので、自分ちだったら、たぶん、
こんな感じで使うかなぁ、、、、?

ハラさんも、ウチはハタザオがいいよねっ、て言ってる事だし、、、、。

5.mitinohuukei.jpg

などど、買えもしないのに、自分の事まで想像、、、、、、。


だからかどうかは、分かりませんが、
ニコ設計室では、現在もハタザオ2件進行中です。


最後に下の写真は、うちの近所にある、
つい、いつも立ち止まって眺めてしまうハタザオ敷地の家。

なんて事ないんだけれど、住宅街の中で、緑の奥にひっそりとたたずむ
ちょっとエレガントな雰囲気です。
いつも開いているグリーンの両開きの木製雨戸が、とてもかわいらしい。

298.tikaku.jpg


、、、、、と長々と能書きをたれてしまいました。
でも、込み入った住宅地の中で、上手く計画されたハタザオ敷地が、
街並に奥行きを与えているのは、やっぱり事実だと思います。



おっと、「買えっ」て言ってる訳じゃないからねっっ。

ハタザオ20M、、、、、、。



,








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2008年07月31日

須藤さんの家

先日、春にお引き渡しをした、須藤さんの家に突然押しかけてきました。

227.sudoutei.jpg

ホント、アポなし突然ですみません、、、、、。

須藤さんは、僕と同い年で、子供も同じ3人。
どんな風に住んでいただいているのか、とても楽しみな家でした。

ホントに期待通り、奥さんの抜群のセンスで、なんだか街の雑貨屋さんのような
インテリア。
しかも、よぉく見ると結構手作りのものが多くて、単純に感動しました。

やっぱ、生まれ持ったセンスにはかないません。。。。。

うちも同じ3人子供がいるので、キレイに保つって事がどれだけ大変か分かるので、
ホントすごいです。
(ちなみに、うちは、最初から放棄ですが、、、、、、。)

316.sudou.jpg

さて、まぁ、そういう建物探訪的な見方はほんの一時で、
ほとんどの時間、奥さんの次から次から作ってくれる料理を肴に
須藤さんとさんざん飲んでるだけでしたけど、、、、、実は、、、。

御夫婦とも海の街出身なので、出てくるもの全部、僕のつぼでした。
子供達も一緒にイカをさばいたり、ちょっとウチのノノに見せてやりたい、、、。

子供達も育て方がいいのか、接待上手で、気をきかせて3人それぞれ
いろんな芸を見せてくれます。
そこで、全然考えもしていなかった家の使い方を見せられました。

須藤さんの家は、建坪10坪に満たない小さなおうちなのですが、
リビング階の床は、こんな感じで、だん、だん、だん、と3段の床で
構成しました。

225.sudoutei.jpg

いつも考えているのですが、小さな家程、ちょっとした座れるくらいの
レベル差がある方が、そのまま座れますし、小さな子供達との関係も視線が近づいたり、
まぁ、ぜったいジャンプしたくなりますし、ステージにもなりますし、、、、
と、椅子なんか一切置かないで多様な使い方ができるのだ、
と考えているのですが、同じ平面で、3段つくったのは、初めてでした。


「ちょっと電気消しますよぉ」

と須藤さん。

家の電気を全部消して、一番奥のスポットライトだけをつけると、
段差で光が蹴られるので、なんだか、明るい一番奥の床と、手前のスペースが、
舞台と、客席のような雰囲気になります。

ロフトが楽屋で、そこでリハーサルと衣装替えをした子供達が、
音楽にあわせて踊ってくれました。
いつもやってるんでしょうね。
ラジカセとかの小道具を隠したり、、、、と結構手慣れたもんです。


314SUDOU.jpg

これは、結構、予想外だったなぁ、、、。

どの家もそうですが、大抵、予想外の使い方を発見するのは子供達です。
その度に、僕も次の設計につながるヒントをたくさんもらいます。
子供にこびた仕掛けじゃなくて、シンプルなきっかけであればあるほど、
きっと起こる出来事は、多様でしょう。
キッチンでもなんでもそうですが、ゴテゴテにやりすぎない方が絶対楽しいのです。


同じ設計はないので、完成するまで、須藤さんも実は結構不安もあったん
ではないかなぁ、と思いますが、こうしてとっても幸せそうに住んでいた
だいている御様子が感じられるのが、僕の一番のエネルギー源ですね。。。。



315.sudou.jpg


さて、宴もたけなわ、
絶好調の子供達に、

「次はさぁ、、羞恥心やるから、パパたち、赤と、青やってっ。」

とあやうく羞恥心をやらされるところで帰ってきました、、、、、、、。

今回は僕一人だったので、次回はうちの3匹もぜひ連れて行きたいと思っています。


次回は羞恥心も覚えとくね、、、、、。








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2008年08月05日

森田さんの家上棟

午後からの降ったりやんだりの雷雨の中、
世田谷で進行中の森田さんの家が無事上棟しました。

318.moritatei.jpg

現在工事中の4物件の一番最後に着工したのに、一番早くの上棟です。
他の3つは、地下があったり、全部コンクリートだったりで、
屋根までできるには何ヶ月もかかるのですが、その点、在来木造はスッキリと
気持ちいいです。

木造の上棟の姿は、いつ見てもカッコいい。

ただ、残念なのは、都市部では、この構造をそのまま仕上げにするのが難しいという事。

まだ木造2階建てなら、天井の構造を現しにしたりと、やりようがあるのですが、
木造3階建てになってしまうと、一段と法律が厳しくて、
法的に構造体のすべてを耐火被覆しないといけないのです。。。。。

だから、せっかくの構造体を全部隠すしかないのです。


法律は法律で、分かるんだけど、何とかならないもんかなー、と
いつも思います。基本的には万が一の火災時の延焼を防いだりする、というのは
良い事だけど、インテリアはべつにいいじゃん、、、、、、というのが
僕の素直な気持ち。。。。

もちろん、外壁耐火構造といって、木造でも唯一やりようはあるんだけど、
お金がかかるので、だれもそんな事はやりません。。。。。


と、まぁ、だから木造の上棟の日、というのは、


「カーッコイーっ」て、気持ちと、

「全部、隠しちゃうの、モッタイナイなー、、、、。」

て気持ちが、両方あって、


なんとか、法律変わんないかなー、とか、

実は、まだ読み落としている条文があって、
実はよーく法令集を読んでみると、
ホントは、できるのを僕だけ知らなかったりして、、、とか、



いつまでたっても、なかなかあきらめのつかない
思春期のような気分になるのでした。。。。。




エラい人、法律変えて下さい。









posted by 西久保毅人 at 21:19| 2008年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月09日

10年に一度

去年の甲子園は、佐賀人にとって10年に一度のお祭りでした。


320.kousienn.jpg

今年もいよいよ明日、佐賀県代表、佐賀商業が出場します。


えっ、佐賀北は??というと、


今年は、三回戦であっさり負けてしまいました。
その辺が、やっぱり佐賀らしくていいです。

それよりも、フツウの高校生が全国優勝したのはいいけど、
そのプレッシャーを一年間受け続けるというのは、並々ならぬ重圧だった
だろうなぁ、と思います。

そもそも、まともに戦って佐賀が帝京とか、広陵に勝つなんて、
日本代表が、アルゼンチンやブラジルに勝つのより確率低いです。


それが、トーナメントの面白さではあるとはいえ、
佐賀の高校生にとっては、
小学校の先生が突然総理大臣になる以上の出来事だったでしょう。

ホントおつかれさまでした。



さて、そもそも、佐賀県代表校が、甲子園で勝つ、なんて事は、
僕の記憶では、だいたい、10年に一度くらいです。


しかし面白い事に、一回勝つと、そのまま優勝、という不思議な県民性。


ベスト8、とか準優勝、とか、そんな中途半端な記録は決して残さないのが、
我らが葉隠魂です。


さて、佐賀商。
だれも知らないと思いますが、
実は、今年の代表校、佐賀商は、1995年の甲子園優勝校なのです。



1995年 全国優勝

2007年 全国優勝



このデータからすると、
次回、佐賀が甲子園で勝つのは、12年後の2019年の予定。


うーーん。
運気を貯めるタイプなんでしょうか?
なんか、宝くじもよく当たるらしいですし、、、。


そんな事を考えると、何となく明日の結果は、、、、、、。



と、
メジャーになる事は、あり得ないし、求めない佐賀の人は、
去年がスゴすぎたので、このくらいのユルーい期待感で
明日の試合を楽しみにしています。


どっちかって言うと、勝ってほしいけど、



微妙だなぁ、、、、、。佐賀的には、、、、、。







.







posted by 西久保毅人 at 01:54| 2008年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月11日

グッドデザイン賞

春に完成した「和田さんの家」が、2008グッドデザイン賞にノミネートされました。


321.expo2008banner.gif

グッドデザイン賞、っていうのは、文房具から、車、建築まで、幅広い分野の
デザインを対象とした、アジア最大規模のイベントです。(らしいです。)

みんなにナイショで、こっそり応募していたら、一次審査を通過し、もうナイショに
できなくなっちゃったので、和田さんと、施工の山縣さんのご協力のもと、
8/21〜23の3日間、東京ビッグサイトで最終審査と展示会に出展します。


東京ビッグサイト、、、、、行ったコトないけど、、、、、何処?



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独立して、早6年。
30件以上の住宅を設計させて頂き、その都度、豊かな生活、子供達の笑顔を
いつもイメージして設計してきました。
だから、僕は、完成したてよりも、生活が始まってからのほうが楽しみで、
住宅というのは、生活が始まって初めて完成するものだと強く思っています。

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それが僕の唯一のポリシーだから、
グッドデザイン、といわれても、それは、僕らの設計とご家族の生活の営みの
コラボレーションなのだと僕は思うのです。


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そんな事を考えて、どんな展示をしようかしら、、、、?と考えているのですが、
スッカラカンの完成写真ではなく、せっかくなので、そこで行われている生活が
伝わるような展示をしたいと思っています。


生活そのものが、グッドデザイン、と思えるような、、、、。


そして、もし評価されるとしたら、その営みそのものを評価してもらえたら
最高ですね。

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と、言う訳で、どうも僕の写真だけではイマイチなので、
急遽、最近独立した写真家、吉村昌也君に明日、撮影をお願いしました。


うーん、持つべきものは、友達ですね。

お楽しみに。

posted by 西久保毅人 at 23:30| 2008年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月22日

大工さんの道具箱

ほんと、なんてコトないんだけど、なんてことないコトが一番大事だなーと思います。

写真は、世田谷で工事中の、森田さんの家の現場にある仮設トイレですが、
大工さんによる手作りです。

現場の便所、といえば、大抵はプラスチック製の簡易トイレが大抵定番。
まぁ、それが当たり前なんだったらしょうがないけど、これが臭くて、暑い。

きっと、みんな職人さん達も、臭くて、暑い、と思いながら使ってるんだろうけど、
見た目も良くないし、臭いし、汚いし、いい事はありません。

でも、それしかないから、しょうがないや、、、、、どうせ現場だし、、、
っていうのが、正直なところでしょう。
僕も、「そんなもんさ。。。。」と、ほぼスルーしていた所なのですが、
この仮設トイレを使ってみて、結構感動しました。

326.jpg

まず、臭くない。
あの、いつもの、プラスチックの熱気の中のプーン、、、、ていう感じは一切なく、
かわりに心地よい木のにおい。
外形は、むしろ、プラスチックのヤツより小さく見えるのに、最小限の木材で
できてるから、中はとても広く感じます。

しかも、手作りのトップライト付き。

たぶん、簡単な作りだから気密性も良くないから、においや熱がこもらないんでしょう。


僕らは、たまにしか使わないからいいけど、
職人さん達は、毎日使う仮設トイレ。

それがこんなに快適になるだけで、職人さん達の気分も絶対ちがうはずだと思います。
すごく小さな事だけど、職人さん達の環境が良くなれば、
完成する建物が良くなるに違いありません。




この写真は、大工さんののこぎりさし。
これも、手作りです。

327.jpg

最初、何だろう?厚いベニヤにさしてるのかな?と思いきや、
薄いベニヤを何枚も積層させて、数本ののこぎりの刃を収納できるようになっています。
この他にも、結構、自前で作った道具を使ってる大工さん達。

何でも売ってますけど、自分の道具を自分で作ったり、自分の使いやすいように
加工したり、、、という何気ない工夫。

工事自体とは関係ない事ですが、
少しでも自分たちが気持ちいいように、使いやすいように、っていう
事を日々考えている職人さん達に作ってもらう建物は、きっと金額以上の
価値があるものだと思います。


今までもたくさんの現場を見てきましたが、
最後は現場に残らないものにまで、きちんと気をつかってくれる職人さん達。


でも、その形には残らない気遣いが、完成した時に、
目には見えないけれど、最後の空間に絶対残るのだ、って事を
この大工さん達は、身をもって知ってるんでしょうね。


こういうのが、ホントににじみでちゃうんです。建物って、、、、。



こういうのを本当のグッドデザイン、っていうんじゃないかな、、、、、。




posted by 西久保毅人 at 01:07| 2008年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月27日

撤収

先週末に行われた2008グッドデザイン賞エキスポは、
僕の想像を大きく超えた大盛況でした。

かなりかるーい気持ちで応募したのですが、まさかあんなに人が来るイベント
とは、、、、、、全然知りませんでした、、、、。

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まぁ、僕はといえば、いるあいだ中、部外者をよそおいつつ、
自分の展示パネルの後ろににひっそりと立ち、
僕のパネルの前に人がとまるたんびに、スーッと近づいて、
何をしゃべっているのかを聞き耳たてて聞いていました。

「わー、気持ちよさそーっ」

とか言われるとニヤけ、

素通りされたり、隣りのばっか見てると意味ありげに自分のパネルの前に
たたずんでみたり、、、、、。


と、ほぼ、100%変質者。


ていうのも、写真のレイアウトや印刷の発注、パネル化、展示と、
要するに全部自分たちでやる訳なので、作業としては結構大変だったのです。

だからやっぱり、お客さんの反応や、他社の展示が気になります。

事務所でレイアウトしている時は、

「写真、大きすぎたかなぁ、、、、」

とか、何度も何度もやり直したりしたのですが、
ああいう大きな舞台では、B1のパネルが、A4サイズに見えてしまうのが不思議です。

そんな意味で、やっぱり

「プレゼン慣れしてるなぁ、、、さすがだなぁ、、、。」

と思うような展示もたくさんあって、
大舞台慣れしていない僕にとっては、そんな意味でもとっても
勉強になりました。

やっぱり、展示するからには、自分のパネルの前で、立ち止まってもらいたい、
というのが親心ってもんです。

だから、たくさん並べられた時に、どういうものに
立ち止まりたくなるか?いかに自分の展示に立ち止まらせるか?
っていうのも、実は、いつもやってるケンチクの設計にも近いものがあります。


展示で頑張るって、ほぼ卒業設計以来でしたけど、
そんな意味で大変勉強になる経験でしたし、
今度チャンスがあったら、ああしよう、こうしよう、、、というイメージを
膨らませられる収穫のある機会でした。



、、、、、と、そんな訳なので、もちろん最終日の撤収も、自分でやります。

指定よりもちょっと遅れて会場についたのですが、
あの賑やかさがうそのように、もうすでにスッカラカン、、、、、。


「どこっ?、、、、、、、、ここは。」

というくらいのあっさりとした撤収モード。

329.jpg

まぁ、イベント会場ってやつはこんなものなのでしょうけど、
一瞬のために設置して、終わればさっさと空っぽにしてしまうって
いうのも、新鮮な経験。

僕らは、何十年もあり続けるケンチクを日々作っているのですが、
こんな風に、ほんの3日間のために作られて行く設計というのも
あるんだなぁ、、、、と、

当たり前ですが、自分が参加したばっかりにそんな事も思いつつ、
感傷にひたりつつ、一人撤収作業を行いました。



さてさて、最後に今回の展示で、僕的にナンバーワンは、
このトイレでした。

便器にお花が生けてあるなんて、、、、、、、

最高にかわいらしいデザインです。
なんと、目の付けどころのすてきな事でしょう。。。。。

328.jpg

この便器を使う事にするだけで、
トイレスペースの可能性も大きくイメージがかわります。

日本のメーカーも、奥様好みの機能ばっかり追求しないで、
ぜひとも、こんな発想をしてもらいたいものですね。


モノは、性能や機能で大事にされるっていうよりも、
大事にしたくなっちゃう愛くるしい存在だから、大事に、大切に扱われるのです。


これこそ、時間を超えるデザインの根っこ。





posted by 西久保毅人 at 00:37| 2008年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月03日

テッポウユリ

自分の思い通りにならない存在と一緒にいるコト。


334.jpg

できるだけ、事務所にお花や植物を絶やさない事にしています。

そんなかわいいキャラでは全然ないんだけど、
なんとなく閑散とした街の閑散とした雑居ビルで仕事をしていると、
なんだか全てが乾いてしまいそうで、
大抵週に一回、お花屋さんを探索しています。


べ、別に、お花屋さんのおねいさんが目当てな訳では、少ししかない、、、。



なんだかんだいって、ケンチクはどうしても切った貼ったの世界。
昔は材料も、もすこし、植物的、というか、材料も一個一個、違ったり、
個性があったりしたんだろうけど、最近の建材はほとんど規格品。

湿式のコンクリートでさえ、配合から、温度から、柔らかさから
全てが数値で厳しく監理されるので、規格品みたいなもの。


要するに、数字、寸法の世界。


まぁ、図面て、そもそもそんなもんだから、
数字、寸法で僕らは日々、勝負しているのですが、


でも、そんな世界にどっぷり浸かってしまうと、
なんだか、全てを監理したくなったり、
全てがコントロールできるかのような錯覚に陥ったり、
数値化されない事にイライラしたり。。。。

しかしケンチクが相手にしているものは、
何てったって、自然環境や人間なんかの
ゼンゼン、思い通りにならない存在。。。。。。。

そんな時に、お花の中身をボーッと覗いてみる。
全然ケンチクと違う世界がそこには広がっている。
でもそれは、いつもケンチクのそばにある存在でもある。


命があるものは、自分勝手に生きている。
花だって、子供だって、ヨメさんだって、
全然コントロールできない。
思い通りにならないし、
理由なんて実はあんまりない事も多い。


でも、なぜか、思い通りにならない存在と一緒にいると、
とても豊かな気分になる。


僕はできれば家も、
そんな存在であってほしいと思う。


植物や子供や、ヨメさんのように、なかなか思い通りにならなくて
かなりムカつくんだけど、一緒にいると幸せな存在。

思いもよらない事をして、ハッとさせてくれるような存在。



そんな事ばっかり考えてるから、とりあえずケンチクに終わりはないし、
お花屋のおねいさんも、やっぱり思いどおりにはいかない。。。。。








posted by 西久保毅人 at 01:22| 2008年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月04日

なんもいえねぇ、、、。

最近の雨続きで、なかなか工事が思うように進んでいなかったのですが、
ようやく白柳さんの家が、上棟し、たる木が全部かかりました。

335.jpg

スゴい迫力で、北島コースケ風にいうと、


なんもいえねぇ、、、、。超かっこいいっす、、、、。




大きなワンルームのようなスキップフロアなのですが、
屋根も段差のある二枚に分かれています。
そして、現しになる構造の垂木は、巾6pX高さ30pの無垢材を
約30センチピッチに入れていくという大変手間のかかる設計なのです。


しかも、平面も、ギザギザなので、たる木ももちろん、全部長さが違います、、。

336.jpg

とにかく大変手間のかかる仕事なのですが、
若い職人さんたちが頑張って、実現してくれています。




下の写真は、環八沿いで工事中の、BM荻窪という5階建てのコンクリートの
小さな賃貸マンションです。

ここでは、中央の階段室回りを、曲面の壁にしています。
よく、

「図面書くのは簡単だけどさー、、、、。」

と言われますが、曲面を作るには、まず、曲面の型枠というのがいる訳で、
コンクリートを流し込むためだけの型枠なのに、工場で特殊加工して
現場で組み立ててもらっています。

ただでさえ、狭い敷地で、工事環境は良くないのですが、
職人さんに妥協はなく、最後にはがしてしまうのがもったいないくらいの、
きれいな曲面の型枠に仕上がっています。

337.jpg


こういうのを作ってもらうと、

やっぱり、5年くらいは、型枠仕上げという事で、、、、、

と、いつも思うんですけど、やっぱ、ダメかなぁ、、、、。


338.jpg


お金をもらって、設計を頼んで頂くからには、
どの物件も、自分なりのベストな答えを探すのが仕事というもの。

もちろん、その答えは、それぞれですが、その場所、ご家族やオーナーの顔を
思い浮かべながら、「これだっ」と思える空間を思い描きます。


でも、それは、同時に実現してくれる職人さん達がいて、
初めて成立する事でもあります。

どんなに素晴らしいアイディアでも、だれも作ってくれなかったり、
べらぼうに高額なものであれば、決して実現できません。
それが、ケンチクが芸術と違う所です。


ぜったい、一人では出来ない。


それが、僕のケンチクが好きな所だし、醍醐味でもあります。
だから、ホント僕は、工務店や職人さん達に恵まれているなぁ、、、

としみじみ思うのです。


どんなに難しそうな事でも、なんとか実現しようと知恵をしぼってくれる。


そんな力強い味方がたくさんいるから、
僕らは、設計で、妥協のないベストな解答を追い求められるのです。


どんなに最高のパスでも、
そこに走り込んでくれるフォワードがいないと、ただのミスパスでしかない。

でも、どんなパスでも余裕で追いついて、シュートしてくれる選手がいれば、
攻撃のバリエーションやイメージは、無限に広がります。


そんなフォワードだから、ちょっとこっちが楽しようとすると、


「西久保さん、そんな簡単なパスじゃ、つまんないんだよねぇ、、、。

 ワクワクしないっつーかさぁ、、、、。」


なんて、言われちゃうかも知れませんから、僕らも日々、
より良いものを目指さないといけないのです。


まぁ、そんな訳で、あんまりパスが良すぎて、



そのままゴール、、、、



ていう事にだけはならない程度には気をつけて、
最高のパスコースを日々探していきたいと思う、今日この頃でありました。































posted by 西久保毅人 at 23:26| 2008年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月15日

職人のスガタ

先週末、吉原さんの家がようやく上棟し、吉原さんのはからいで
現場食事会をしました。

340.yosiharatei-.jpg

コンクリート造なので、これまで頑張って頂いた職人さん達と、
これから始まる木工事の大工さん達に来て頂きました。


それにしても、仕事している職人さんはかっこいなぁ、といつも思います。

やっぱり、まず、体が違うよな、、、。

高い所もひょいひょい登って、一瞬一瞬が、命がけ。

何より、実際にモノを扱っているし、そのモノの肌触り、重さもすべて
きっと体で感じているから、言葉の重みがまず違う。

342.tanaka.jpg

職人さんは、2代目も職人、って事が多いのですが、
その気持ちがよく分かります。

子供にとっても、きっとカッコいい父ちゃんなのでしょう。
子供は、カッコよさに敏感だから。


そういえば、リンタロウの卒園式の時の事。
一人一人子供達が、将来の夢を発表するのですが、

やっぱり、大工さんの子供は、

「ぼくは、おとうさんみたいな、だいくさんになりたいです。」

ていう、子供がいて、そのお父さんの誇らしげなコト。


さて、リンタロウの番になって、

「パパみたいな、けんちくかに、、、、、」
なんて言われたら、もう、泣いちゃうかもなぁ、、、、、、
とドキドキして待っていたら、

「ぼくは、しょうらい、漫画家に、なりたいです、、、、。」

などと、のうのうといいやがりました、、、、、。


まぁ、しょうがないなぁ、、、自営業とはいえ、
以外と子供には、何やってんだか、分かりにくい仕事です。
事務所に来ても、パソコンの前にいたり、絵を描いたり、模型作ってたり、、、
仕事してるっていうより、遊んでるようにしか、見えていないのが
現状かも知れません、、、、。



何と言うか、僕の親が銀行員で、いまいち何やっているか分からなかったって
事もあって、同級生の親は、漁師だったり、農家だったり、お店やってたり、、
っていうのに、結構、子供の時は憧れていました。

親が格好いい、って思える事は、子供にとって幸せな事なのです。

だから、仕事ではないけれど、ちょうど僕が中2の時、剣道部だったんですが、
陸上の大会に出るためにちょっとの間、陸上部の練習に参加した時の事。

コーチが、

「おー、西久保さんの息子かー。
 この中学の陸上部はお前のオヤジがつくったとばい。知っとったか??」


と聞いた時は、めちゃくちゃうれしかった、というか、誇らしかったのを、
今でも思えています。そんなタイプの父親とは、夢にも思っていなかったから。
それからというもの、走るのでは、学校では誰にも負けたくないと思って、
毎日意地のように走ってました。


そんな訳なので、ウチの事務所には、現場で働くオヤジ達の写真が
かなり一杯あります。
そのうち、働くオヤジ写真集でもつくってあげると、
喜ばれるかも知れないなぁ、、と最近事務所で話しています。


下の写真の、太めのはちまきは、
コンクリート打設中の、現場で働く母親のスガタ。

これに憧れられても、微妙に困るけれど、、、、。

341.hara.jpg
posted by 西久保毅人 at 14:34| 2008年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月15日

アングル

月曜日、来年1月に発売予定の「新しい住まいの設計」の取材で、
久しぶりに本間さんの家の撮影がありました。

かれこれ、完成後、3年半。

こんだけの時間を経過して、新たに撮りおろして頂けるのって、
この上なく、光栄な事です。

今回は、荻窪在住のカメラマン傍島さんの撮影で、
僕も荻窪、本間さんも荻窪と、地域密着型の取材体制でした。

358.jpg

本間さんの家は、これまでテレビ、雑誌含め、たくさんの方達に
撮影をして頂いた家です。
それでも、やっぱりシャッターを押す人が変わると、写真も
全然違います。

その度にぼくもお邪魔して、自分のカメラで撮影のまねっこ。
これまで、たぶん、1000枚以上の本間さんの家、を撮影しています。

まぁ、大抵は、飲みに行くだけですが、
その度に、自分なりの新たなアングルを発見します。

359.jpg

本間さんには悪いけれど、しょせん30坪の住宅。
でも、その度事に、新しいアングルの発見があるのが不思議。

今回も、3年半経って、初めて見つけたアングルがたくさんありました。

もう、撮るとこないだろ、っていうくらい、撮影していても、
いろいろあるのです。

設計中には、意識すらしてなかったようなアングル。
でも、無意識に、ものすごーく固執したディティール。

きっと、経過した時間が教えてくれたのかも知れません。


360.jpg

ケンチクは、変わらないはずなのに、
訪れるたびに、やっぱりちょっと、違います。

ケンチクもきっと、人間や社会の変化とは全然違うスピードで、
年を取っているのでしょう。
それを、変わる、というのかどうかは分かりません。

361.jpg

親子とは、また違うカンカク。
自分のもののようで、始まった瞬間から、自分のものではないケンチク。

もう、決めなくていい、という解放された状態で、
自分の決断のかたまりの中にいる時間。


やっぱ、ケンチクは奥深いなぁ、、、と思いつつ、
結局は、自分のものではないからこそ、
唯一、自分のものだと思える限られた設計の時間に、
こんだけエネルギーをかけられるんだなぁ、
と思いつつ、、、、。



という訳で、自邸は、小屋でいいや。。。。という結論。



.



posted by 西久保毅人 at 01:33| 2008年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月21日

プロ

もう、3年前になるんですが、
植木さんの家の竣工写真を、友人のプロカメラマン吉村君にお願いしました。


建築写真というのは、大型カメラでゆがみを調整しながらとりまして、
さらに、光や影の具合、色の具合など、素人の僕には分からない測定をして
吉村君が納得いったら、やっと、シャッターボタンを押してくれます。

サルみたいに、何百回もシャッターをおして、下手な鉄砲、、、方式の僕とは、
根本的に違います。


となりで、いつも覗いては、技を盗もうと思っているのですが、
そもそも、吉村が何を計って、何をしているのか、すら理解不能な僕は、
根本的に、写真には向いていないとつくづく思います。


さて、そんな風にして撮影されるカットとは別に、おまけカットとして、
いつも、一眼レフでスナップ的な写真を撮ってくれます。


ちょうど、植木さんの家の隣りには、いつも放牧ウサギがいましたので、


「ウサギも、一緒にとっておいてねっ。」


と、注文をして、その日は先に帰りました。


で、吉村君がとってくれたのが、下の写真ですが、、、。

366.usagi.jpg ..................... 365.usagi.jpg


最近、久しぶりに、まじまじと見て、
なんか、ぞくっぞくっ、としました。

直感で、これはすごいしゃしんだなぁ、、、と感じました。



そんなの当たり前だけど、僕のウサギとは明らかに違う。
そして、いい写真、とかリアルっていう簡単な言葉では
表現できないような、
雰囲気というか、迫力というか、世界観というか、、、、、。


写真が分からない僕は、これ以上語れませんが、
ただ、何というか、たぶん、一言でいうと、


プロの仕事。


それが、一番、似合う気がしました。

どんどんカメラが性能が良くなって、誰でも高画質の写真が撮れる時代ですし、
加工技術で何でもありな、デジタルの世界。
でも、素人が、絶対に超えられないところに、吉村君の写真はあるように
感じました。


プロって言うのは、その技術でご飯を食べる事です。


もっというと、それでご飯を食べるって、「決める」事です。


それが、僕のプロの定義なのですが、写真においても、
その差は、とっても大きいなぁ、とつくづく思いました。


写真みたいに、万人が、誰でも撮影できるものだからこそ、
プロと素人の差は、果てしなく大きいような気がしました。


と、そんな事を、久しぶりに見た写真でしみじみ思ったのでした。


独立してからこれまで、
さんざん、撮影してもらっておきながら、

おまけのウサギの写真で、吉村には悪いけど、、、、。



posted by 西久保毅人 at 20:01| 2008年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月22日

手間の迫力

環八沿いで計画中の、BM荻窪。

バイカーズマンション、といって、
バイク好きな人のためのガレージのある賃貸マンションです。

4世帯くらいが、ちょうどいい大きさなのに、5世帯いれて下さい。

という、まぁ、ありがちな要望。

でも、そういう要望も、マイナスにとらえるか、積極的にプラスに考えるか
どうかで、新しい世界が見えてきます。

そんな訳で、案の定、積極的に考えすぎた訳で、
曲面の壁沿いに、立体的に交差する、不思議なメゾネットができつつあります。

しかも、それをコンクリートで作る訳で、、、。

しかも、お約束のように、土地も狭い訳で、、、、。


368.jpg


大きな曲面型枠は、なんとか工場で加工して頂いていますが、
階段に関しては、すべて手作業。
階段を、曲面にそって作る訳なので、階段の裏なんか、3時曲面。

なので、大変な手間をかけて、職人さんに、一枚一枚現場合わせで
作ってもらっています。


そんな仕事がようやく4階までできあがり、型枠も順に外されて、
ようやく内部空間が少しずつ現れてきています。

371.jpg

ねじれあう空間自体も、思った以上に楽しいんだけど、
それ以上に、職人さんがかけた手間のオーラが、なんかムンムンと
コンクリートの質感から伝わってきます。


職人さんの仕事としては、

早い、高い、簡単、

が一番割りに合うんでしょうけど、
僕の仕事はいつも、どっちかというと、

せまい、安い、でもメンドクサイ。


でも、かけて頂いた手間は、確実に空間に残っていきますし、
確実に工業生産品とは違う建築になります。

369.jpg


、、、、なーんて、口では何とでも言えますが、
ホントに大変そうです。
コンクリート打ちも、残すところ、後2回。


そんな仕事を、いつもニコニコしながら、冗談を飛ばしつつ
引き受けて下さる職人さん達には、ホーント、感謝! 

なのです。







posted by 西久保毅人 at 23:35| 2008年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月25日

浦安駅から、ちょっと歩いた所に、

「浦安フラワー通り」

という、小粋な名前のレトロな雰囲気の街があります。

374.urayasu.jpg

ゼンゼン、知らなかったんですが、この通り沿いの分譲地の設計のご相談が
あったので、ちょっと前に、ブラリと現調にいきました。
なにせ、土地を購入された栗村さんは、神奈川に住んでるのに、わざわざ
浦安の土地が出るのを待ちに待って、購入されるとの事。
はたしてどんな街だろう、、、?

行ってみると、都内でいうと、谷中や根津のような昔ながらの魅力的な
路地の街。そんな街の中を、海につながる一本の川が流れています。

休日だったのですが、おじいちゃんから、若者まで、通りすがる人みんな
片手にカメラ。

通り沿いにも、民家を改築した写真館がチラホラ。

通り中のいろんな場所に、写真が飾られていました。

このフラワー通り自体が、どうやら写真をテーマに町おこしをしているようです。

375.urayasu.jpg

確かに、根強いファンがいそうな街。
味のある古い建物が、大切に使われています。

でも、谷中でも、根津でも同じだけど、結局、そういう街の魅力を作って
いるのは古い路地や、木造の軒の低ーい建物。
そんな昭和の建物は、老朽化して、立て直される訳ですが、
下手に商業地域指定で、容積率があるものだから、
素敵な通りに、バーンと、身もふたもない高い賃貸マンションができてし
まい、そういう新しい建物が、どんどん街の良さを消しています。

あと、100年くらいしたら、どうなる事やら、、、、。


で、同じ事をここでも思いました。



シキチは、案の定、小さな敷地を、さらに3分割するという角地の分譲地。

フラワー通りの終点近く。


頼まれる予定の敷地は、そのうち一個だけなのですが、
どうしても、バラバラに作られるのが納得いかず、

「なんとか、3つとも設計できないだろうか??」


と、ぬけぬけと、思ってしまいました。


で、チラシに書いてあった不動産屋さんに電話。


「あのー、ずうずうしいとは、承知の上ですが、
 
 全部設計させてもらえませんかね?」


とりあえず、会ってはもらえる事になり、僕なりの提案をさせて頂きました。


372.urayasu.jpg

一個、一個の土地は、とっても狭い。
その数字は、どうする事もできません。
敷地境界線の中だけの設計では、ただの薄暗い部屋をしかたなく
つくるだけ。

でも、よく考えると、そりゃ、人は、ずけずけと他人の敷地に
入り込む訳にはいかないけれど、光や風は、なんの権利にも
法律にもしばられていないから、他人の土地や屋根の上を通過しても
良い訳です。

それだけを、考えてみると、実は、結果的にそれぞれの家が、
光にあふれ、風の通り抜ける快適なすまいになっていくはずだ、
という事を考えました。

376.urayasu.jpg

一つの敷地での限界を、三つ同時に考える事で、可能になる快適さ。

一つ分の敷地の値段で、三つ合わせた敷地に住んでいるようなカンカク。


、、、、と、そんな事を、とつとつとプレゼンした所、
相手の不動産屋さんの社長、星さんも、同じようなこころざしを
持った方で、

「ぜひ、やりましょう。」

と、ものすごく前向きに考えてくれました。


と、いう訳で、話はトントン拍子に進み、明日10/25(土)の
浦安あたりの新聞に、折り込み広告を出してくれる事になりました。

最終形はどうなるか分かりませんが、星さんと相談して、
こんな原案を考えました。



373.urayasu.gif



どんな反響があるか、とても楽しみです。

もちろん、実現するかどうかも大切ですが、
僕一人ではできないような事、ただの妄想でいつも終わってしまうような
事を、星さんのような、違う分野のプロとくむ事で、新しい道が開ける、という
のが、ちょっと新鮮な感覚でした。


実は、それって、この計画案と同じ事なんですけどね。。。。。


posted by 西久保毅人 at 00:56| 2008年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月02日

ワークショップ

週末に、工事中の吉原さんの家にて、塗装のワークショップを
行いました。
ポーターズペイントという塗料の会社に主催して頂きました。


382.yosihara.jpg

僕は基本的に色を使うのが好きで、それに関してはあんまり抵抗はありません。
というか、むしろ、木とか、コンクリートとか、と同等の空間や、
生活を豊かにする一つの素材っていう風に思っています。

でもなかなか、良い風合いの色見を出せる素材がなくって、
クロスにしても、ペンキにしても、そんな目でいつも探していて、
そんな中で出会った塗料がポーターズペイントでした。
発色もよく、石灰や砂を配合する事で、左官仕上げのようなムラや肌理を
作れるので、かなりボク好み。

いいとこはいろいろあるのですが、
今回、結構な面積のワークショップをしてみて、感動したのは、
天然素材が使われているので、ほぼ無臭、っていうコト。


それって、材料としては、結構エラい事です。

381.yosihara.jpg

ちょっと似てる事なんですが、
以前、小さな増築の仕事の際、骨組みから、外壁まで、ほぼすべての木材を
ヒノキで作った事があります。
その現場の、においのいい事!

現場どころか、削れば削るほど、近隣にまで、ヒノキの良いにおいが
広がっていきました。

いいにおいがして、イヤな人はいません。

通りすがりの人が、

「まぁ、いいにおいのする現場だこと。」

と、言ってくれたのを覚えていますし、

大工さん達も、心なしか、いつもよりニコやかな感じでした。




基本的に、僕らの建設業って、迷惑業です。
気を使っても、音は出るし、ホコリはまうし、、、、、と、
なんか、頭下げる機会のホントに多い仕事です。

380.yosihara.jpg

まぁ、そんなもんだ。

って、思うのも一つですが、
これまでの何十件もの現場を経験して思うのは、

ケンチクを作るプロセスが、建て主だけでなく、
近隣の人達もハッピーにする出来事にならないだろうか?

って事です。

そうすれば、新しい建物も、もっと古い街にとけ込む事が
できるだろうし、お祭りが始まる前のワクワク感みたいに、
工事をみんなが楽しみにできるのにな、、、って思うのです。


これは、ちょっと一筋縄ではいかないテーマではありますが、
そうなる事で、職人さん達ももっとかっこ良く映ったり、
気持ちよく働けると思いますし、ケンチクの現場が、
街の子供達のキオクに残る、あこがれの原風景となり、
それは、結果としてお金を払い、そこにすみ続ける建て主の財産
となっていくと思います。


そんな訳で、とりあえずは、泉水さんの家の上棟の時に、
山縣さんが歌ってくれた「木割りの唄」でも覚えようかと
思う今日この頃でありました。





posted by 西久保毅人 at 23:50| 2008年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月15日

わが町

資本主義社会は、拡大し続けないといけないらしい。。。。


大きくなり続ける、、、、。


それって、根本的に、無理なんじゃないかな、と最近思います。
だって、チキュウの大きさ決まってるじゃん。。。。


リクツは分かるんだけど、絶対、どっかで破綻するシステムなんだろうなぁ、
しかも、みんなそれを薄々分かってるのに、止められない、っていう矛盾を
言わない事が、オトナなんだろうか、、、、?


社会の事は、よく分からないけれど、
この世界的経済パニックの時に、ここぞとばかりに
大きなカイシャ同士がどんどん合体していくのが、
なんだか、生物の自己防衛本能を見ているようで、不思議です。


でも、これは今は大きな会社で起こっているけれど、
例えば、大昔に大きな国が植民地をどんどん増やしていって、
領土と、自分色の子孫を増やしていく事で、世界で国力比べをしていたように、
王様や殿様が何人も側室をもって、自分色の子孫を増やしていったように、
トドもハーレムをつくるように、

要するに、オスのどうしようもない本能なのかも知れません。


世界をオレ色に染めてやるっっ、ていう。。。。。


それにしても、この買収合戦で大きくなった先には何があるのか、

というか、究極は、1業界1社?

もっというと、企業の最終目標は、世界に、1社?

仮にそうなった先に、何があるのか、よく分かりません、、、。


競争相手がいなくなったら、誰にも威張れないし、
スゴいですねっ、て言ってもらえないよなぁ、、、、、、。
と僕は思うんですけど、、、。


まぁ、現実的には、チキュウという大きさのあるものの上で、
無限に拡大していくという、スタートから矛盾しているのが、
資本主義なんだろうし、でも、理論上の矛盾なんて、
生き物の本能には勝てないっていうのが、真実なのだろうし、、、、。
頭じゃ分かっていても、体はゆうこと聞かない、、、。


でも、ホント上手くできているなぁ、と思うのは、
その無限拡張を現実に可能なのだっ、て本気で思わせる
インターネット世界が誕生した事。
今の時点では、きっと皆、「底なし」だと思えますし、
そもそも、「底」っていうのは、あくまで3次元空間の考え方だから、
四方八方に無限に広がり続けるっていう感じかなぁ、、、。

とにかく、チキュウ、という物理的な条件を、一時的にでも
忘れられるシステム。

人間には「からだ」がある、って事すら、忘れさせるしくみ。
脳だけでいいのかって、思ったら、
人造人間キカイダーに出てくる
ハカイダーを思い出してしまった、、、、、。

まぁ本当に人間に都合良くできているなぁ、、、と思ってしまいます。
都合がいいから、人間が作ったんでしょうけど。
でも、無限拡張なんて、あるわけないし、
どこまでも大きくなれるなんて、
アクセルを踏めば踏むほど、スピードが速くなり続ける車のようなモノ。

もしそんな車があったら、あるスピードまでは
もちろんスピードを楽しめるんだろうけど、
ある一線を超えたら、たぶん、もう、自分ではもちろん、
まわりも止める事はできないでしょうし、
止まる時っていうのは、事故とか怪我とか、そんなレベルじゃなくって、
一瞬にして、ぶつかると同時に、自分もまわりも
「無」になるのかも知れません。

そんなもう降りれない車に、知らず知らずと最後まで乗っちゃって、
世界最高速度を記録して、くだけ散ったのが、
リーマンブラザースだったのでしょうし、みんなそれ見て、
ギリギリで飛び降りてるだけなのでしょうけど、そんな車だから
飛び降りても怪我だらけで実体が見えないほど、、、、、。

事の大きさが世界中に広がったのは、アメリカの規制が緩かっただけで、
ライブドアや、村上ファンドは、その縮小版だったんだなぁ、と思います。

実体がないから、実感が伴わないんでしょうね、、、。
そもそも、ギガが、重いって、何???
その時点で、僕には実感ありません、、、、、、。


さて、そんな事を考えつつ、ちょっと前に敷地を見に行った街。

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そうです、僕の街。西久保町。

389.jpg

バス停もあれば、

390.jpg

歯医者もあるし、


388.jpg

もちろん、ビルもあります。

西久保って、名字自体、佐賀でもうちの近所に数件しかなかったし、
東京で、西久保さんって会った事ありません、、、、。

だから、ちょっとこそばゆいような、
でも今度親が来たら、自慢げに案内してみたいような、、、、。

森さんもこんな気分なんでしょうか?森ビルって、、、、。



まぁ、言わば、疑似西久保帝国の体験。
でも、正直言って、ここに住むのは僕にとってはちょっと、、、、、。
そういう街が東京にあったっていうのは、
ちょっと幸せでしたけど。。。。。


理屈はともかく、
やっぱり、ゾウも、カバも、キリンも、ラクダも、ペンギンも、、、、、
まわりにいろいろいる方が、楽しいと思うけどな、、、。


、、、、と、そんな訳で、一軒、一軒、小さな家を
一つも同じものを作らないぞっ、と超実感型で設計し続ける
西久保でありました。

僕は、拡大は興味ないけど、拡散し続けていきたいかな。


どっちかと言うと。

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posted by 西久保毅人 at 01:34| 2008年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月19日

ことわり力

先日、いつもの自転車現場ツアーの帰りの夕方、
ぶらりと荻窪の藤孝建設さんに寄ってみました。

明かりがついてて、社長の佐藤さんがチラリと見えたので、、、。


藤孝さんは、独立するずっと前に知り合った工務店。
前職の象設計集団の古き良き時代に、木造住宅の名作を
次々に施工した腕のいい大工さんがいる工務店です。

僕が独立してからは、
中山さんの家、岩渕さんの家、植木さんの家、と3件を
作って頂きました。
最近は、ちょっと縁がなくて御無沙汰です。

見積りが合わない事もあったんですが、
それよりも、ほとんど見積りを頼む段階で、タイミング悪くて、

「ごめんねー、ちょっと混んでて、、、、。」

という、事がほとんど。

つまり、ある量以上は、絶対やらないし、受けないし、
受けれないものは、見積りもしないっていう、
結構、そこは徹底されています。

そんな訳で、最近は工事が頼めていないんですが、
たまに通りがかる時に、佐藤さんの姿が見えると、

「こんにちはー。」

と、お話をさせて頂きます。


「そういえば、こないだ、荻窪で良い工務店を知り合いが探してたので、
 藤孝さん紹介しときましたけど、どうでした?連絡ありました?」


と聞くと、

「あぁ、、ちょうど、現場が重なってて受けられそうになかったから、
 断っちゃったよー。ごめんねぇ、、。」

と、佐藤さん。

また、やっぱり、、、、。


これだけ書くと、なんか、頑固オヤジの工務店ぽいですけど、
佐藤さんは、とても温和な社長さんで、僕は大好きな人です。

だから、
僕も同じ商売をするものとして、
大先輩の佐藤さんのような温和なんだけど、
断固としたことわり力というか、
自分のポリシーというのは、とても勉強になります。

それは、自分が責任の持てる「適量」っていうのを、
いつも意識してるのでしょうし、だから、長く続いてきたのでしょう。

ホント、いつも仕事はたえません。


佐藤さんは、先代から後を継いだ2代目。
だから、たかが5.6年目の僕なんかとは比べものにならないほどの
何十年もの歴史があります。

景気も良かったり悪かったり。
法律も何度変わった事でしょう。

そういう、大きな節目や波を乗り越えてきた工務店。

たぶん、そういうところは、2通りあって、
最初はいろいろやったけど、
どんどん、無難な材料やメーカー品、クレームの来にくい家作りに
なってしまい、リスクのある事やらなくなるところの方が
多いのではないでしょうか?

要するにだんだん無難になっていって、チャレンジしなくなるパターン。
その方が楽ですしね、、、、。
メーカー品の寄せ集めの方が,すべての責任をメーカーにふれるので
気は楽なんでしょう。
中には、木はダメだよ、腐るし、、、。ていう大工さんもたまにいます。


おいおい、お前は何屋さん??

と、つっこみたくなってしまいます。
まぁ、そういう人とは、仕事しませんけど。。。。


でも、藤孝さんは、ゼンゼンそうではなく、
むしろ、いろいろ工夫して、一緒に考えてものを作るのが好きな人。
日々、

「こういう方が、ぜったいいいよなぁ、、、。」

って、考えてる人。

そういう姿勢は、ゼンゼン変わりません。

だから、お客さんも、そういう家作りを求めて、
こだわりを持ったおもしろい人が訪ねてきます。



藤孝さんに比べたら、僕なんかまだまだ、ヒヨッコなのですが、
あいかわらず、素敵な人だなぁ、、、とつくづく思い、
どうしたら、こうなれるんだろう??と、帰りの道すがら、
考えていました。


こだわるためのことわり力。


そんな訳で、
仕事をするしないは、縁やタイミングもあるんですけど、
今後も押しかけて、いろいろ勉強させてもらいまーす。



さて写真は、植木さんの家(2006)の手刻みのしぐち。
なんか、いいよなぁ、、、。手刻みって。



人が手で考えた「跡」があるからかな、、、、、、?


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posted by 西久保毅人 at 01:18| 2008年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月27日

残りかす

自転車で現場に行く途中、
抜けていく公園が落ち葉で一杯でした。

僕は四季は、それぞれ好きなところがありますが、

景色は、秋の景色が一番好きかな。

うーん、好きっていうよりも、ハッとする、というのが正確かもしれません。

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落ち葉の景色は、なんで素敵なんだろう、、、?
なぜ惹かれるのか、、、、?

だって、落ち葉って、言ってしまえば、死んだ葉っぱ。
生命の残りかすです。

と、そんな事を考えてたら、最近考えていた別の事と、ちょっとつながりました。

それは、

ケンチクと、デジタルの違い。

時代はどんどんデジタル情報化されています。
TVも、DVDも、音楽も、写真も。
僕らの仕事も、もう意識しないくらいデジタルまみれですし、
図面もメールもほとんどがパソコン1台ですんでしまいます。

でも、ウエブデザインとかなら、データでおしまいですが、
僕が実際に設計するケンチクは、たぶん、ケンチクがケンチクである限り、
永遠に超アナログな世界です。

どんなに時代が進んでも、

土建屋さんが泥だらけで穴を掘り、
どろどろのコンクリートを流して基礎を作り、
大工さんが木くずを散らしながら、木を刻み、くぎでとんとん固定し、
ペンキ屋さんが作業着をいろんな色に染めながら刷毛でぬり、、、、

どんなに小さなケンチクでもギロッポンヒルズでも、
どんなにおしゃれに見えても、そんな風にケンチクは作られているし、
100年経ってもきっと変わらないでしょう。

もう、デジタルの デ もありませんね。


で、アナログと、デジタル、というか、

アナログ作業と、デジタル作業の決定的な違い。

それは、「残りかす」が出るか、出ないか、だと思いました。

えんぴつで字を書いたって、えんぴつの粉は出るし、手も汚れます。
消しゴムで消したら、消しくずも出れば、紙もへこみます。

でも、パソコン作業は、かすが一切出ません。
どんな精密な図面を書いても、えんぴつも減らなければ、
消しくずも出ない。

そのかわり、ボタン一つで、すべてが、「無」になってしまいます。

ケンチクなんかはそのま逆の究極で、
一つの建物をつくるために、ものすごい量の残りかすが出ます。

それは、ケンチクの抜け殻のようなもの、、、、?


まぁ、とにかく、モノを作るってことは、
必ず残りかすが出るっていうコトで、それが大きければ大きいほど
かすもデカい。

それが、ケンチクです。

じゃあ、最近流行のなんでもかんでもエコ的には、
そもそもケンチクはダメじゃん、つくんない方がいいじゃん、
みたいな事にそのうちなりそうですが、絶対そうではないはずです。


そんな事を最近考えつつ、工事中のBM荻窪の現場
前にも書きましたが、職人さん達の超アナログな手作業で、
曲面のコンクリートの壁を作って頂いているんですが、
そもそも、曲面を作る訳だから、型枠やら、桟木やら、すべてが曲面。

コンクリートが固まったら、それらは役目を終える訳なので、
言わば建物のホントの抜け殻。

それが、現場に転がっています。

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なんか、捨てちゃうのもったいない、、、、、、

と思って、持てるヤツを事務所にもって帰ってきました。
こんな、曲面の合板なんて、家具で特注で頼んだら、いくらする事か、、、

という位しっかりとした型枠が、今回の工事の残りかす。


ひっくり返すと、実は、座椅子にちょうどいいしなり具合。

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まだいっぱいあるから、終わったらいくらでも切ってあげるよ。
どうせ、捨てちゃんだからさ、、。

というお言葉に甘えて、今度いっぱいもらってこようと思います。


もし、四角い建物だったら、こんな残りかすは出なかっただろうし、
持って帰ろうとも思わなかったかも知れません。


そう考えると、待てよ、、、、。


一見、曲面の建物なんて、ただメンドクサイだけのようだけど、
実は、その残りかすまで魅力的だというコトは、
メンドクサイ建物の方が、残りかすも、再利用できやすいってことか、、?


よく見ると、この型枠も、「落ち葉」に見えなくもない、、、、、。



それは、単純に見る視点の違い。
別の現場でも、お施主さんちに行くたびに、
子供達が現場で拾って集めた木の残りかすが、家に増えています。

いろんなかたちや、いろんな種類の木の破片。

きっと子供達にとっては、積み木に見えたり、
動物に見えたり、お店では売っていない宝物に見えるのでしょう。

木の破片を拾って大切にしてくれていたり、
工作に使ってくれていたりすると、とてもうれしくなるし、
ハッとさせられます。



究極のアナログも、捨てたもんじゃないよ、と日々思うのです。

そういう訳で、ウチの子供達は3人とも秋生まれ。
完全に、無計画のたまたまですが、、、、。

























posted by 西久保毅人 at 02:05| 2008年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月02日

はじまりの時、終わりの時

いくつかの家が完成しようとしています。

同時に、いくつかの家の設計がはじまろうとしていたり、
工事が始まろうとしています。


工事も終盤になり、だんだんお引き渡しが近づく現場にいると、
いろんな事を考えるのですが、
いつも自分の定規にしているのは、

ご家族や敷地に、はじめて出会った時の感動と、
それぞれに頂いた家への思いや、その時かかげたテーマです。

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もちろん、出会いやきっかけはそれぞれ違うにしても、
毎回、違う感動がありますし、
託していただく家に対する思いも様々です。


はじめてお話した時の事。
はじめて敷地を訪れたときの事。
そして、何より、世の中にあふれんばかりにある設計事務所の中で、
僕を選んで頂いたときの事。


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たいてい思い出すのは、その設計の始まりの事ばかりで、
それは、感動、という安っぽい言葉が何よりよく似合う僕の感情です。



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建築は、シンプルな様で、とても複雑な情報処理の側面があります。
ご要望を実現しつつ、法規制をクリアしつつ、
適切な構造設計をしつつ、コスト調整をしつつ、、、、、。

設計や工事が進めば、進むほど、細かな情報処理が、業務のほとんどを
しめてきます。


逆にいえば、それだけの能力をこなすだけで、
建築はできてしまうものなのです。


むしろ、それ以外の事は、邪魔なのかも知れませんし、
ムダなのかもしれません。

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でも、僕は、
その、それ以外の事が、一番大切だと考えています。

むしろ、できればそれだけに忠実にいたい、と考えていますし、
それが、僕を選んで頂いた事に対しての、唯一僕が守るべき事だと
考えています。


約1年前後のおつきあいの中の、ほんの最初の方。
時間にしたら、ほんの一瞬かも知れない出会いの中での
気づきとカンサツ。

どんな状況でも、それをブラさずに、すべての情報処理を
そこに向かわせる事。


だから、できつつある現場では、
それに今でもきちんと向き合えているか?
その感動が、きちんと空間として実現されているか?
余計な知識や経験が、その妨げになってやしないか?
という事を、考えます。

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時には、最初とゼンゼン違うすがたかたちになることだって、
もちろんあります。
たかだか僕のの考えなんて、しょせんそんなもの。

でも、根っこさえ変わらなければ、すがたかたちは、実はそんなに
重要でもないのです。

一度描いた事さえ、ゼロにしてしまったっていい。


その感動が根っこでさえあれば、むしろかたちにはしばられたくない。



とにかく、できるだけ、そのまんまに受け止めたい。

そのための自分は、いつも、

「真っ白に、真っ白に」


そう、いつも思うのです。
posted by 西久保毅人 at 01:11| 2008年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月04日

完了検査

検査というのはいつもドキドキです。

特に悪い事はしていないつもりでも、見に来る人によっても
指摘事項が違うし、こちらもうっかりと忘れてしまっている
事もあります。

現場にとっても、お引き渡し前のひとつピリッとした空気が
流れる瞬間。

一つの節目のような時間。

そんな訳で、この一月ほどの間に、3つの完了検査を受けた訳ですが、
今日は、3つめの白柳さんの家の完了検査でした。

前の晩遅くまで、職人さん達に、清掃やら準備をしていただいて、
いざ検査。


どんな事を言われるだろうと、こっちは、こっちで、
待ち時間の間に、いろいろシュミレーションをしていたのですが、、、


一通り、法的なチェックをして頂いた後、

「いやー、いい建物ですね。
 こんなの久しぶりに見ましたよ。」


「 、、、、、、、?」


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もちろん、適法であるのが前提の感想ですけど、
検査員の方も、やはり人間。

いいものは、いいって、伝わるんだなぁ、、、、、。

いつもなら、そんなに褒められたら、


「でしょ、でしょ、でしょ。でしょっ。やっぱ、見る目あるねーっ。」


と、言いたい気持ちを、検査なので、皆でぐっと押さえて、
ちょっとした指摘事項を黙ってメモしておりました。


そんな訳で、無事合格。


でも、最近、というか、今年僕が一番勉強した事は、
検査に限らず、人に、何かを伝えたり、見て頂く時の準備かな。

自分もそうだけど、同じものを見せるにしても、
キレイに掃除されているか、ゴミが散らかっているかで、見る人の
印象はゼンゼン違います。

僕らは毎日見ている見慣れた姿でも、はじめて来る人にとっては、
それが最初であり、もう来なかったら、それが最後。

検査であれ、審査であれ、オープンハウスであれ、日々の現場であれ、
基本は、

「見て頂く」「わざわざ見に来て頂く」

という気持ちを持つ事。

それに対して、

「礼をつくす」

気持ちを持つ事。


それを尽くして、はじめて相手と対等な土俵に登れるような気がします。


職人さん達には、いつも以上に気を使わせてしまいましたが、
なんか、だからこそ、
今日の検査員の方の感想は、うれしかったな、、、。


法律守るために設計してるんじゃなくて、

「いいじゃん、がばいよかねー。」

って、思ってもらうために、設計してるんだから、、、。























posted by 西久保毅人 at 23:39| 2008年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月10日

18年

来年で、僕も36歳。
いよいよ、トウキョウ生活18年となります。

つまり、佐賀で過ごした18年間と同じになり、アトは佐賀に帰らない限り
トウキョウでの時間が積み重なっていく訳です。

そんな訳で、佐賀人としては、
複雑な今日この頃だし、僕にとっては、節目の年です。

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そんな僕を知ってか知らずか、電話がかかって来ました。

佐賀新聞から。。。。。

紙面にトウキョウでブラブラしている佐賀人を紹介する企画コーナーが
あるらしく、そこで、僕のブラブラぶりを紹介したいとの事。


えー、いいんですか、僕なんかで、、、。
ブラブラしてるとはいっても、ブラブラっぷりは、まだ中途半端なのです。


実は、そのコーナー前から知ってました。
僕が大好きで、尊敬する高校の大先輩のフォトグラファー
大串祥子先輩が、春頃、

「あたし、載るよ。サガシンブン、、、、、まあね、、、、。」

と、教えてくれたからです。

大串さんていったら、才色兼備の、我が佐賀西高の伝説のマドンナであり、
その変態っぷりといったら、他の追従をゆるさず、
ブラブラっぷりといったら、世界中美少年を追いかけカメラ片手に飛び回り、
北京オリンピックの公式フォトグラファーにまでなった人。

そりゃ、あんたはなんでも載るよ、、、、、。


まぁ、大串さんに限らず、バックナンバーを見てみると、
載るなりの立派な活躍をされている方々ばかりです。

光栄な反面、正直、何かの間違えなのでは???
という気持ちは、取材を受けた今でも思っています。

ドッキリかな、、、、、。


そのくらい、なんかちょっと神聖な場所にのせて頂くような気分で、
いまだにちょっと実感湧いていません。


トウキョウに来て、18年。
その時間がたてば経つほどに、トウキョウにいる意味、というのを
考える時間が実は増えています。

それは、トウキョウがイヤだ、という事ではなくて、
佐賀に帰りたい、という事でもありません。
正直、商売を始めた以上、もう佐賀に住む事はないんだろうな、
というハラは決めているつもりです。

だからこそ、僕にとっては、
トウキョウにいる意味が必要なのかも知れません。


、、、、と、何でもこんな風にグジャグジャと考えるタイプの僕には
以外と設計って向いてるのかもなぁ、とふと思います。


設計の仕事もなんか似ているような気がするのです。

その場所に住まう意味。
ここに住む意味。

設計は、そこに住む意味をかたちにしていく事です。
どんな場所、条件においても、
すべてをプラスに変えるようなかたちを見つける事。


意味がかたちをつくるのか?
かたちから意味がうまれるのか?


たぶん、両方だと思うんですが、そんな風に思ってやってきた事が、
少しでも佐賀のワカモノのお役に立てるのであれば、それはそれで
こそばゆくも、光栄な事です。

残念ながら、佐賀新聞は、トウキョウでは売ってませんけど、、、、。

posted by 西久保毅人 at 01:48| 2008年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月11日

吉原さんの家

今週末に、吉原さんの家のオープンハウスを開催します。


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案内の文面に書きましたが、
モロッコの家みたいなコートハウス。

それが、最初の吉原さんのイメージでした。
表面的なモロッコ風、っていうよりも
なんか、もっと気合いが入った感じ。

なので、僕も気合いを入れて、

モロッコとは何ぞや?
コートハウスとは何ぞや?

というのを、あれこれ考えてみました。

モロッコは行った事はないけれど、その街並や集落は、
すまいの原型として何となくイメージできます。
学生の頃から、僕もアジアや中近東、アフリカの集落の初原的な
形式はやっぱり興味があって、いくつかは実際に訪れてみました。

場所や気候風土は違うけれど、なんだか初原的なすまいの根っこを
それらからは感じます。便利さや豊かさと引き換えに、
日本の新しい住宅や街並が完全に失ってしまった、
何か空気のようなもの。

根本的にそれらの集落や住居形式がが作り出している世界は、
何なのだろうと考える事は、国はちがっても、
今の日本の住環境が失ったものは何だろうと、考える事と
同じだと思います。

どっちにしても、家だし、、、、。

現代建築で都市型コートハウスとして、一番明確な解答は、きっと
住吉の長屋でしょう。コートハウスの形式を純化していけば
していくほど、あのプランに建物は近づいていきます。
仕上げやプロポーションや室名が違うくらい。

純化されすぎているだけに、国境すら超えていき、きっと
モロッコの集落のコートハウスも、要素をそぎ落としていけば、
住吉の長屋になっちゃうんじゃないかな。

なっちゃう、っていうのは、マネするとか、参考にする、とか以前の
根本の形式そのものだ、という事。

そのものである、という事以上の強さや正しさはないと思うけれど、
その、「そのものだ」っていうコトが、僕にはどうも堅っくるしい。

そのものだ、って事は、もうそれ以上にも、それ以下にもなり様がないんだから。


で、それは、吉原さんの言葉から感じた事とは、なんか違う、って
思いましたし、今回僕が見つけたい、前述した集落が持っている
「すまいの根っこ」とも何かが違う気がしました。




、、、、、、と、まぁ、そんなにグダグダ考えてくれとは、
ひと言も言われた覚えはないんですが、そんな事を思いつつ、
計画させて頂いた住宅です。


結果的に、コートハウスのコの字もない住宅が出来上がりましたが、
別にこれはイジワルではなくって、
吉原さんのイメージを自分なりに拡大解釈した結果であり、
そんなに外した気もさらさらなく、
吉原さんの「まさにイメージ通りです」、っていう声が聞こえた
気になっている今日この頃であります。

とても楽しい家なので、ぜひ見に来て頂ければ光栄です。




posted by 西久保毅人 at 02:30| 2008年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月16日

吉原さんの家オープンハウス

先週末に吉原さんの家のオープンハウスを行いました。

今回、初めてやったコト。

2日間行わせて頂いた事。
ポーターズペイントさんと共同で行った事。
ちょっと家具をレイアウトしてみた事。


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せっかくなので、いろいろチャレンジしてみました。
おかげで、たくさんの初めての方にもご来場いただいたり、
これまで設計させて頂いた、歴代のニコの家に住むご家族や
設計中のご家族、いつも御世話になっている方々にもご来場いただき、
いろんなお言葉を頂きました。

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前に書いたんですが、
今年の僕の一番の勉強は、

「人に見ていただく」

と、いうコトに感謝の気持ちを大切にする、という事。


それが、全てなんじゃないかな、と最近思います。


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それは、役所の検査でも、オープンハウスでも、

たとえば、お客様に、見せるずめんもスケッチも

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全部、同じコト。


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ようは、ちゃんと伝えたい、ってコト。
そして、僕には、伝える義務があるってコト。

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ナニをかって?

それは例えば、
こんな建物をつくっちゃう僕らの信頼する工務店はすげーだろ、ってコトや
それを、作れる職人さん達、すげーだろ、ってコト。

こんな建物の図面書いちゃうスタッフ、すげーだろってコト。

そして、最終形はできないと分かんないのに、
信頼して任せてくれた吉原さんへの感謝と、
初めて出会った時の言葉や表情。

ポーターズペイントの的場さんや伊藤さんとの出会い。


僕は一人では何にも出来ないけど、
どんなパスにも全力で走ってくれる最高の仲間。

仮にそのボールに届くかどうかは分かんないとしても、だ。


それは、まさにサッカーだ。



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こんだけそろったら、

僕は、カリン棟だって登れちゃうし、

空だって、飛べちゃう気がするよ。



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「あきらめたら試合終了ですよ。」


だから、僕は絶対にあきらめない。

感動があればなんだってできるのだ。

だって、感動は、法律にも経済にも、流行にも、時代にも、、、、、
子供も、大人も、国籍すらも超えていく、

何にもしばられない、人類の最高の武器なのだから、、、。





posted by 西久保毅人 at 13:59| 2008年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月18日

35の昼

塞ぎたくないよね、、、。

もったいないよね、、、、。


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BM荻窪現場にて、監督の山縣さんと話しました。

割と僕らはそんなコト、いつも考えるんだけど、
それを、現場監督さんと共有できるのって、実はスゴいコト。


どうしたら、もっとカッコいいコンクリートが打てるかなぁ、、?
どうしたら、壁に雨だれがつかないかなぁ、、?

職人さんも、知恵をしぼります。


糖分たっぷりの缶コーヒーを飲みながら、
この人達となら、いつか誰も見た事のないかたちを作れちゃうかも、、、
などと思えちゃう、至福の時間。


リクツも、経済も、立場も、今日の天気も関係なく、
ただ、目の前のものを

「いいよねっ」

って共有できた瞬間。

そんな小さな気づきとカンサツを忘れないで、
しかもゼンゼン違う立場の人と同時に共有できていく
瞬間があればあるほど、世界はどんどん広がっていく気がします。


もう、100円玉では買えないけれど、
現場で熱い缶コーヒーを握りしめたら、
35だって、
自由になれた気がするのだ。

現場の結末は、分からないけど、、、。


、、、、と、そんな35の昼でした。


ちゃんと、買ったバイクを置くマンションですよ。。。。。



posted by 西久保毅人 at 02:43| 2008年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月22日

白柳さんの家オープンハウス

明日の12/23(火)に、白柳さんの家のオープンハウスをします。

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新築なのですが、生まれ育ったご実家の隣りなので、気分は増築のよ
うな計画です。

設計は、この場所を訪れた時の感動からスタートしました。
古いものは価値がないように思われつつあるこの時代。

そこには、古い建物を大切に、大切に住みついでいらっしゃる素敵な
風景がありました。最初の瓦屋根の建物を浸食していくように、
建て増しを繰り返してできた風景。
数十年の時間の蓄積のようなたたずまいです。


なんだか、パスを頂いたような気分がしました。

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時の流れの中で、それぞれの時代の設計者や大工さんがつないで来たボール。

そのボールが、僕にまわってきました。

そのパスの意図を一生懸命読み取ると同時に、
きっとまた何十年後か、
僕が出した僕が放ったボールの意図をだれかがついでくれるかも知れない。

だから、一生懸命パスコースを探しました。

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都心では、悲しいくらい、大きなシキチが切り売りされています。
たいていその理由は、固定資産税も高いし、引き継ぐ人もいないし、、、。
という事をよく聞きます。

ようするに、記憶や歴史の蓄積と、お金の等価交換。
しかたない理由もたくさんあると思いますが、
設計者としての僕が思うのは、

「パスが悪かったんじゃないか?」

という事。

パスの仕方によっては、頑張って引き継ごうっていう、
家や場所に対するお金に換えられない「愛情」を産む事ができるのではないだろうか?

少なくとも、白紙にもどさない方法も取れるのではないか?

そんな事を最近よく考えます。

それは、耐震性とかの物理的な事とは関係ない
建物がホントの意味で「もつ」って、なんだろう?っていう事。

この計画は、
そんな事を考えさせて頂いた時間でした。

たくさんお話を聞いたけれど、
もちろん白柳さんのご要望もたくさん聞いたけれど、
僕は、音楽室のおばあちゃんの大好きな椅子の置かれた場所から、
設計をスタートしました。


そこからうまれた、すがた、かたち。

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、、、、ねぇ、ねぇ、おばあちゃんの大好きな場所、知ってる?


音楽室の椅子なんだって。


そこからの眺めが一番だって、おばあちゃんが言ってたよ。
だからね、お客さんにも、そこには座らせないんだってさ。

そこからはね、お庭が一番良く見えるし、昔は森がみえたんだって。
今はマンションだけどね、、、。

それでもね、その場所が、やっぱり一番なんだって。

しかもね、、、なんと、パパはお庭の池で、泳げるようになったらしいよ。
、、、、秘密だけど、、、。



だからさ、今度、こっそり座ってみようよ。おばあちゃんの椅子に。



、、、、子供達に、パパとママの素敵なキオクを引継いでいけるように。




posted by 西久保毅人 at 07:59| 2008年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月28日

ケンチクに恋して

火曜日の祝日に、「白柳さんの家」のオープンハウスを行いました。

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年末の押し迫った時期にも関わらず、
たくさんの方に見て頂き、
おまけに、天気にも恵まれ、今年の良い締めくくりとなりました。

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なんだか、不景気や、世界同時不況のこの時期。
暗ーい、ムードの世の中ですが、
年末の2つのオープンハウスは、とてもカラフルな家。

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鮮やかな色や模様は、見ているだけで、
ハッピーな気分になります。


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2つとも、職人さんの手間は、ものすごくかかっていて、
大工さんはじめ、献身的な職人さん達の力を借りなくては
実現できないものばかり。
設計者としても、ついつい、見とれてしまうような施工。

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でも、大切なのは、その技術というのは、最新式とか、最先端とか、
何ギガとか、そういう世界とは一番遠い、超アナログな昔ながらの手作業
だというコト。
道具は多少変わっても,それは、何百年も前から変わらぬ技術です。

そして、一番大切なのは、いい家をつくろう、っていう、
皆の情熱や小さな小さな気遣い。

楽しむ気持ち。時間を忘れちゃうくらい夢中になる事。

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それだけあれば、小さな子供達だって、参加できちゃう。


それが、ケンチクです。


いつも淡々と、でも熱い男気の職人技と、
ドシロウトの情熱。

いろんなレベルの「手の跡」が同時に存在する世界。


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どっちか、じゃなくてどっちも一緒だから、素晴らしい。

設計がいいとか、そんなレベルじゃなくて、
住み手に愛され続ける家をつくっていきたい。


そのために、どうしたら良いか?


ありがたい事に、ケンチクは、
ウザイとか、重いとか、しつこいとか、、、、
そんな事は一切言わずに、
どんなに好きになっても、いつもだまーって聞いてくれます。



まだまだ、両思いには、時間がかかるけど、

僕には最高の、恋愛対象なのです。




posted by 西久保毅人 at 01:36| 2008年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする