2022年08月03日

事後報告(笑)


もうかれこれ完成して3年半くらいかなー。

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これまでも雑誌やテレビなどでも、ちょこちょここの家を舞台にインタビューを受けられていて、
その度にお知らせいただいていて、僕たちとしては嬉しい限りです!

でも面白いのは大抵が、

「あ、そういえば先日家で取材を受けまして、、、、、実は昨日発売になってます!

 西久保さんのコト、いろいろしゃべって変なこと言ってたらスミマセン!」

というような事後報告(笑)。

そんな訳で今回も、なぜかキクチさんのお母さんが報告よりも早くこの記事を見つけてくれたようで、

「角田さんちがスーモに載ってまーす!!、、、、、と母が言ってました。」

って感じでした(笑)。

でも毎回家づくりの時の楽しいエピソードばかり話して頂いていて、とても嬉しいですし、
何より自分が知らないうちにニコの家がメディアに出るって滅多にないので、
こういう事後報告はサプライズな気持ちになって実はとても嬉しいのです。

そういう意味では事後報告だからこそ嬉しいというか。。。。
そんな不思議な気分に毎回させ頂いています!

しかも今回は今までで一番記事としても長く、家の写真も一番多いんじゃないかなー。
めちゃ嬉しい、っていうか、このページをそのままニコ設計室のホームページにしちゃっった方が
良いんじゃなかろうか、、、?っていうくらいにいろいろ書いていただいています。

でもあまりにも「良い風に」お話し頂いてるので、ほんとに僕の事やニコ設計室の事を知ってる人は、

「ぜんぜんそんな良いトコばかりじゃないですよー!!!!我が家の時なんてさ、、、、。」

って叫びたくなるかも知れませんが、、、、。
(そう、その叫びの方がホントですのでご安心を!)



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さて今回の記事は内容がとても充実してたので、読みながら角田さんちの家づくりのコトをいろいろ
思い出しました。
記事の内容はまさに本当の事で、「目立たないような地味な家がいいです!」って言われたんですよね。
このブログに載ってるメモは、角田さんに一番最初の提案の時にそのまま使ったものなんですが、

目立たないってなんだろう?地味ってどういう事だろう?

って言う事を、僕なりに研究しまして、初回の提案の際に発表させていただいたのを思い出しました(笑)。




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今回、記事の中で森についてのエピソードなども書いてありまして、
僕も全部知ってる訳ではないので、「へーそうだったんだ!」って思った内容もあり、
そんな記事を読んで当時のこのメモを読み返すと、変だけどこういう提案を思い切ってやってよかったなー
と3年越しに感慨深い気持ちになりました。

地味についてこれだけ考える機会もめったにないですし、
地味を最終的に地球の味?って、、、、、、(笑)。

間違ってはいませんでしたね。

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そんな訳で、角田さんにはホントに最初に大木をたくさん植えるところから始めましたので、
最初は「公園にでもなるのかしら??」と近所の人に言われていたのですよ、実際。


僕は建築を作る事が仕事ではありますが、設計の際にはこういった目に見えない物語をたくさん想像します。
それは最終的にカタチとして目に見える事もあれば、目に見えない事、残らない事も多いです。
でも、そんな物語を想像しながら描いた場所が、作家としての角田さんの「書きたい!」っていう気持ちを応援する場所に
なってるんだなぁーって知って、とても嬉しくなりました!



そんな訳でこれからも、こういう事後報告を楽しみにしていまーす!


あとはお酒を飲みながらでも、、、、。



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posted by 西久保毅人 at 22:27| 2022年.8月の気付き | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年08月04日

うふふ白金台オープン記念!ひとくちカステラ付き入居後オープンハウスを開催しま〜す!

8月13日(土曜日)に、
かれこれ2013年に完成しました飯島さんの家にて、
週末限定のカステラ屋さん「うふふ白金台」がオープンします!

とせっかくなのでニコも相乗りさせて頂き、

「ひとくちカステラ付き入居後オープンハウス」をさせて頂く事になりました(笑)。

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実際は、、、、。

当日うふふ白金台のオープンをお手伝いする予定でしたので、

「どうせ僕たち1日いるので、、、、、オープンハウス的にやっちゃっていいですか? カステラ、売れるかも知れませんし(笑)」

と飯島さんにお願いしてめでたくコラボ開催という事になりました!

そんな訳で当日は、うふふ白金台&ニコ設計室でお待ちしています!


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さて、
ご存知の方もいらっしゃるかも知れませんが、
ちょうど去年2021年の8月13日に、飯島さんの奥様である尚子さんが永眠されました。
早いものであれから一年です。
尚子さんは生前、ニコ設計室の事を心から応援して頂き、自称ニコの施主代表営業部長として
たくさんのお力添えをいただきました。
家づくりのつぼノートの出版の際には二人でトークショーにも立たせて頂きました。
昨日ちょうど「事後報告」ってブログを書いたんですが、尚子さんなんてまさに事後報告隊長でした。
フードライターとしても活躍されていましたので、
「あ、言うの忘れてたけど、うちのキッチンで〇〇の取材を受けたから、、、本が出たよ!」

というのが何度あったコトか(笑)。
その度にとても嬉しかったですし、毎回驚かされました。
フォーブスの取材も、尚子さんがいつのまにか実現させてくれましたし、
月のとびらの立ち上げの時は、民泊の極意を伝授して頂きました。
何事にかけても、僕たちが気づかないようなホスピタリティーに溢れた女性でした。

そんな尚子さんが、コロナ禍になり新たに始めた活動が、「うふふ白金台」という自宅マルシェでした。
亡くなる直前までステイホームの地域に食べ物を届けるコトで役に立とう!という想いで始められた「うふふ白金台」

うふふは、フランス語で卵を意味し、看板メニューのたまごカステラのレシピ開発もご自身でされていました。


去年、そんな尚子さんの想いをなんとかカタチに残せないだろうか?というご主人の寛さんの発案に
微力ながらニコチームで協力させて頂き、うふふ会議がスタート。


ロゴデザインから、箱や梱包のデザイン、ショップカード、、、、などなど。
尚子さんを失った「ただの食の素人集団」の僕らがどんなに知恵をしぼってみてもなかなかスムーズには進みませんでしたが、
ようやく8月13日という尚子さんの命日に、「うふふ白金台」の新生オープンを迎える事になったのです。



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そんな訳で、
まぁ、どんな当日を迎えられるかはまだまだ分かりません。
でももはや、ここまで来たら

「オープンしてみなきゃ分かんないコトもあるよね!何事も勉強勉強〜!!!」

という気持ちでやってみたいと思っています。


そんなうふふ白金台のオープン&ひとくちカステラ付きオープンハウス。




よろしくお願いしまーす!

posted by 西久保毅人 at 23:44| 2022年.8月の気付き | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年08月09日

素敵な勘違い

「何構造が一番好きですか?」

って言われると、僕は迷わず「コンクリートと木造の混構造!!!」

って答えます。

そんな訳で、ちょこちょこそういう建築が多いニコ設計室です。

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まぁ、大雑把に言えば、普通の木造住宅も基礎はコンクリートだから混構造って言える訳ですけど、
だから木造好きなのかなー。

先日上棟した岸野さんの家は、3階建てなんですが2階までがコンクリート、3階が木造という
構成になっています。だから普通の木造住宅と違って工事が始まってすぐに上棟を迎える訳ではなく、
その前に数ヶ月間、1階、2階部分のコンクリート工事がある訳で、そんな月日を思うと感無量な日です。


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そしてこの住宅は、割と便利な場所にあるため1階をテナントスペースとして貸す予定にしています。

あ、そうそう!

構造も混ざった方が好きですが、建築の使われ方も混ざった方が好き。
だからこういうテナントやお店付きの住宅って設計中もそうですが、完成後の妄想もたくさん広がりますね!
そういう意味では、僕の好きなものがダブルで詰まった住宅になります(笑)。



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そしてもう一つ。
コロナ禍中、上棟を迎えても盛大な宴会どころか、上棟式さえできない状況が続いていました。
家づくりのつぼノートに「工事中から家は食堂!」ってデカデカと書いていたにも関わらずですし、
せっかくの家づくりの楽しみが一つ奪われたようなそんな気持ちでもありました。

でも、今回、
いろいろな偶然が重なり、、、、

っていうのは、
職人さん達にお持ち帰りいただくために準備していただいたお弁当を、
誰かが素敵な勘違いをして机に並べちゃったんですよね(笑)。



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「じゃぁ、ここで食べましょうかね!せっかくだし」

という訳で、
急遽、久しぶりの現場上棟式となったんです。

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別にお酒飲んで長時間、って訳ではないのですが
なんか久しぶりに現場で皆でご飯を食べられてとても嬉しく懐かしい時間でした!

そしてこういう事が再開するきっかけっていうのが、
誰かの素敵な勘違いっていうのが、またいいなーって思いました。

勘違いって、マイナスの言葉のようだけど、
きっとそうじゃないんだろうな。

勘違いって事は、完全に信じ切った間違い。
だからそこには無心で迷いがないのだと思います。
そんな先に、きっと現状を打破してしまうような世界や笑いが広がっているのでしょう。

今回、そんな事を強く思いました。

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混ざる事。

構造が混ざり、用途が混ざり、設計者と施主が混ざり、工務店さんや職人さん、、、、と
建築は進めば進むほどにいろんなものが混ざってきます。

混ざるって事は、取り合いが多くなるって事で、
そうなると勘違いをするきっかけもどんどん増えていきます。

そう考えると、建築って勘違い抜きには作れないんじゃないかな。
そして建築って、いろんな人たちの勘違いでできてるんじゃないのかな。


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だから僕は建築が好きなのかも知れません。
僕の大好きな、ぐちゃぐちゃなこの世界みたいで。



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完成が楽しみです!

↓↓↓そうそう週末は、、、、。

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posted by 西久保毅人 at 21:15| 2022年.8月の気付き | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年08月15日

デキル デキナイ

住宅が完成すると、ようやくお引っ越し。
そこで登場するのがお引っ越し屋さんや、家電運送業などの人たちです。

そういう意味では、僕はもう100回以上のお引っ越しにもなんとなく関わってきたと
言えなくもありません。
独立した最初の頃は、あまりにも冷蔵庫置き場とかをギリギリに設定しすぎたり、通路が狭くて搬入できない、、
みたいな失敗をしてしまった事もありましたし、
その時は搬入できても、買い替えの新製品が入らない、など、いろいろ経験してご迷惑をかけたりしました。
冷蔵庫や洗濯機にしてみても、薄型が流行ったかと思えば、数年後には斜めドラムが登場したり、奥行きが深いものが
主流になったり、、、、。


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だから、その度に学習して
今ではニコ設計室の住宅標準ウラ寸法は、ある程度買い替えなどがあったり新商品がでても、
これ以上にはならないだろう、、、っていう推測の元、いろんな搬入経路や幅や奥行きを決めています。

事務所内で年々更新しているこういう設定は、これに限らずいろいろあるんですが、
こんなウラ話、外部の人にしないですし、
わざわざ人にいう機会もなかったので実は伝えるのは今回が初めてかも知れません。

さてそんな昨今。
また新たな問題がここ数年起きています。

それは家電の搬入業者さんや引っ越し屋さんが、

「これは入りませんね、できませんね。。。」

ってすぐ言う問題です。

正直、「どう考えても入るでしょ??逆にこの寸法で搬入できなかったら世の中の階段が急な建売住宅とか
どうしてんの、、、、?」って思うのですが、

「いやぁ会社的にNGです。」とか「できません。」の一点張り。
大きな会社ほどその傾向があるようです。


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おそらく過剰なリスク回避なのだとは頭では分かるのですが、
これは引っ越しに限らず世の中すべてがここ最近なんだかそういう傾向にあるような気がします。

まぁ、入るっていって入らなかったり、
壁に傷がついてあらたなクレームが起こる前に、やる事そのものを放棄するほうが身を守れるという
事なんだと思うのですが、なんだかなぁ、、、、。
僕たち、めちゃくちゃこういう場面に出くわす職業なので余計に腑に落ちません。
まぁ、世の中の流れだから仕方ないのでしょうけどねぇ、、、。


そういう意味では自分のコトを振り返ると、
僕は「できる」って言いたくて独立したような気がします。
たとえば土地が狭かったり、条件が悪かったり、想いを分かってもらえなかったり。。。

もちろん本当に不可能な事もあるんだとは思うのですが、
その前に、

「うーん、、、でもなんとか工夫すればできるんじゃね、、、。」

って思ってしまうのです。
そういう意味では僕は根っから超楽天的なのだろうな〜、と思いますが、
数々の苦い思いを経験した今でもやっぱり

「うーん、できるんじゃない?」

って思ってしまうのです。
あとから「できないって言っとけば楽だったのになぁ、、、」って思う事も多々ありますが、
やっぱり今でもそういうところは変わりませんねぇ。
だから「ニシクボさんができるっていうから私たちはこんな大変なんじゃん!!!」
ってスタッフに言われてそうですけど、、、、(汗)。

でも最初に「できる」って思ってなかったら先日の「飯島さんの家」をはじめ
ニコ設計室の住宅の多くはできてなかったんだとも思うので大目に見ていただければ、、、、。


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さてそんな先日。
寸法的には入るはずの設定だった家具が、階段では2階に上がらないとのこと。

その場で寸法測ってシュミレーションしても入りそうなのに、

「いや、少し試してみましたが我々の技術では人力では上がりません。重いですので外からレッカーなどでしたら、、。」

と、確信に満ちたような顔で某引っ越し業者。

そこで後日、吉本くんが変わった業者さんを見つけてくれました。

「便利屋!お助け本舗」さんていう会社です。

吉本くんいわく

「、、、見つけたは見つけたんですけど、ちょっと謎っぽいので当日ニシクボさんも人工として来てください!」

との事(笑)。

そんな当日のこと。
なんだかプロレスラーのようなガタイのお揃いのTシャツの人たちが数人現れました。

「これを、、、、2階にあげればいいんですよね??」

と言葉少なに仕事に着手すると、手早く周りを養生し始めてくれました。

「あーそういうトコも、ちゃんとやるんだなぁー」

と感心してたんですが、せーのっ、という掛け声と共にものの10分くらいで
ミッション完了!

トータルで現地滞在30分足らずで帰っていかれました。

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あまりの爽快さ!!!!!

たまにドラマとかで「何でも屋さん」って設定に出てきますが
実際に会ったのも、お願いしたのは初めてです。

いやぁ、爽快だったなぁ、、、、。
心の中で、
「ほーらねっ!」って思いながらも、ほーんとこういう「デキル」を「デキナイ」っていう人たちが
増えてきたなぁ、とも思いました。リスクとか責任という名のもとに。
まぁ、僕が学生の頃から何かにつけ「これはできないねー」っていう大人多かったですけどね。


そういう意味では、こういう何でも屋さんっていうのは、
そもそもの起業動機が、

「やればできる!!!」、、、、かもしれないじゃーん。実際にやってみたら。

っていうプラス思考なのかも知れませんね。
芸人のティモンディーみたいな(笑)。

そんな訳で、萎縮思考になりつつある社会に時々がっかりする事もありますが、
今回はとてもとても爽快でハッピーな出会いでした!

こうでなくっちゃー。


またぜひなんか頼んでみたい今日この頃です!


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posted by 西久保毅人 at 19:49| 2022年.8月の気付き | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年08月19日

11年前のお手紙から

ようやくうふふ白金台のオープンを終えてちょっと一息ついたので、
今日はロゴマーク誕生秘話です!


うふふ白金台のロゴマーク、
我ながらとても気に入ってるんですが、
(たまごの黄身がちょっといびつなところとかも、、、)

なんといっても可愛らしい女の子が、
木からぶら下がっているイラストがなんとも言えませんよね?よね??


このイラスト、どうしたと思いますか?


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実は、このイラストを描いたのは、
去年亡くなった飯島尚子さんなのです!


実は、今から11年前の事。
実際にお会いする前に
設計のご依頼にあたって
とあるレコードジャケットに挟まれた、イラスト付きのとても素敵なお手紙をいただきました!

そこにはおうちのイメージや、暮らしのイメージ、大事にしたいことなどが
たくさんイラスト付きで書いてありました。
まだ「つぼノート」が誕生する前の事ですね。

街とつながった素敵な生活のイメージだなー、って思ったんですが、中でも一番印象的だったのが
下のイラストでした。
なんか良くわかんないけど、森の中で女の子がゆらゆらしている絵です。


正直、飯島さんちって、土地の面積30uくらいしかなくて、
雄大な「森」のイメージとはあまりにかけ離れていたんですが(笑)、
それでもこのイラストみたいな家にできたら素敵だなぁ、、、ってつい思っちゃうようなお手紙でした。

それから11年。
「うふふ白金台」の企画がはじまり、いろんなロゴを考えたのですが、
どうもしっくりいかず。

考え始めてすぐにこのイラストをモチーフにして、、、とは思ってみたものの、やっぱり似た絵は描けても、
このお手紙に描かれたイラストの魅力には敵いませんでした。


そこで、このイラストをそのまんま利用する事だけを決めました。

この手紙から、ロゴマークで使える絵素材に仕上げるための作業は、
今は長野に移住しているもとニコ設計室のスタッフ、牛島史織さんが手がけてくれました!(今は秋山史織さんです。)


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まさかこの11年前のお手紙を引っ張り出してくる日が来るとはねぇ、、、。

オープンに向けてはこのイラストのスタンプも作ったんですよ!


以上、ロゴマーク誕生秘話でした!


posted by 西久保毅人 at 23:35| 2022年.8月の気付き | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする