2020年01月01日

NEW YEAR 2020

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posted by 西久保毅人 at 00:00| 2020年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年01月10日

1/19(日曜日)は、入居後オープンハウスです。

あけましておめでとうございます。


1/19(日曜日)は、
2020年の第一弾のイベント、入居後オープンハウスです。

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家づくりのつぼノートの中では、

「075どっちつかずは、リゾート気分」
として家づくりのエピソードをご紹介している若井さんのおうちです。



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日頃、設計をしていると、必ず訪れる瞬間、っていうのがあります。
それは、
「どっちかに決断する瞬間」
です。

もちろん、ある程度はどっちかに決めないと、設計も、現場も進まないですし、
それは、ものづくり全般に言えることでもあります。

でも、考え方を少し拡張してみると、

「どっちでもないこと」を決める

という決断でも良いですし、

「今はまだ、どう使うか決めない」ことを決める

だっていいんだと僕は思います。



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若井さんのお家には、中でも外でもない、インナーテラスという場所があります。

「この場所は、外とも言えるし、中とも言える。

 でも、どっちと呼ぶかは、決めない。」


そんなあいまいで、どっちつかずの場所なのですが、
その空間が、密集した東京の住宅街の中で、
のんびりした半屋外のリゾートのようなご家族の暮らしを実現させています。


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入居後のため、予約制。

ご希望の方は、お早めにご連絡くださいませ。


posted by 西久保毅人 at 20:37| 2020年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年01月17日

明日の1/18(土)は、月とびで相談会。

19日(日)の入居後オープンハウスは、
お申し込みが多くて、あっという間に定員になってしまいました!

そんな訳で、明日の18(土)に、中野の「月とび」にて、急遽相談会&見学会を
することにしました。

年末にも、書きましたが、
今年は、

「会うこと」

が、テーマ。


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だって、電話でどんなに話したって、メールやラインでいくら会話した風に思ったって、
顔見て、同じ時間を過ごすのが、一番クリエイティブですからねー。

特に、僕たちが設計しているのは、
架空のCGではなくて、
実在する「建築」というもの。

その中で実際に何十年も、ご家族に過ごしていただく器の設計でもあり、

雨風にさらされ、時にはカラスに糞をかけられて、
汚れていきつつも、何十年も、建ち続けてくれる物体の設計だからです。


だから、会いたいと思う。

会うことで、少しでも、冷たい物体に、体温のようなものをまとわせることができたらなー、と
思いますし、
結果的に、僕たちに設計を頼んでも、頼まなくても、
みなさんが、一歩進むきっかけになればいいなと思うのです。


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どんな相談でも、大丈夫です、っていうのは、
ある意味、自分への挑戦でもあります。

もちろん応えられることもあれば、応えられないこともあるでしょうけど、
それも勉強。

そんな1年にしたいと思います。


予約も何もいりませんので、
お気軽にどうぞ。
posted by 西久保毅人 at 13:16| 2020年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年01月23日

雪の日と晴れの日の「えいやっ!」

1/18(土)の中野の月のとびらでの相談会は、雪時々、雨の日。
と1/19(日)の「若井さんの家の入居後オープンハウス」は1日中、暖かな晴天の日。

両極端な二日間でしたが、
両日とも、たくさんの出会いがありました!



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18日は、
「朝から雪だし、寒いし、失敗したかなぁ、、、お知らせも直前だったしね、、、、(涙)」

と、1日仕事でもしてようかなぁー、って思っていたら、

「告知を見たので、突然ですが、、、、連絡もせず会いに来ましたーっ!!!」


と、遠くは長野県、埼玉県からお越しいただき、
とても感激!!!

日本に住んでる中国人の女の子も、

「将来、自分の家を日本に作りたいんですー。」

って会いに来てくれました。


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なんていうか、僕は
たくさんの人と同時に会うよりも、
やっぱり、人数は少なくても、こういう風にお互い「えいやっ!」っていう
出会いが一番嬉しく思う瞬間です。



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お互い、何につながるか分からないし、
会ってみて、来てみて、思ったのと違うかも知れないけれど、

「えいやっ!」

ってやってみる、行ってみる。

こういうのを、縁、っていうんじゃないかなーって僕は思うのです。

だから、
何かの縁がありますように!


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19日の若井さんの家の入居後オープンハウスは、超ー暖かな晴天。

これはこれで、生活されているおうちに案内する訳だから、
18日とは違って、予約制で、緊張感もあるのです。

でも、
なんていうか、birdプロジェクトで民泊を始めてから実感として感じることがあります。



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それは、
僕たちのような、
ホームページも最新式じゃないし、営業的にもなんだかイマイチ、??だし、
超スタイリッシュなデザイナー風か?っていうと、そうでもないし、どこか田舎くさい。

探っても、イマイチ情報出てこなければ、
特徴って言っても、ズバッと一言で言いにくい。
そんな僕たちの情報を見つけて、「ピピっ」と感じていただき、

「えいやっ!」と予約して行ってみよう!

って思うような人に、悪い人はいない、というコトなんです!(笑)

悪い人どころか、素敵なご家族率、高過ぎです。。。本当に。


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そんな訳で、
若井さんにも、一日中、僕らの代わりに家の説明を
たくさんしていただきました。ありがとうございまーす!
そんな若井さん家にも、1日、過ごすコトができ、
またまた、たくさんの出会いのある1日でした!


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しかし、若井さんち、
本当にいい家だなぁ、、、、、。正直、もらいたい。。。。。



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そんな訳で、
今年も、たくさんの

「えいやっ!」


っていう出会いがありますように!!!!!


posted by 西久保毅人 at 00:28| 2020年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年02月03日

10年後の会話

2011年にお引渡しをした「尾崎さんの家」。


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家づくりのつぼノートでは、「102.この街に貢献したい」で、
エピソードをご紹介したお家です。

もうすぐ10年経つので、この期に、
プチリノベーションをしました。

、、、と言っても、来たことある方は、

「ん??どこが変わったの、、、、?」

という程度ですが、、、、、。



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例えば、竣工時は、白っぽい壁だったんですが、
ちょこちょこ汚れが目立ち始めていたので、この期に、ムラのあるグレーに一新したり、
下地の目立ち始めていた真ん中の壁を、厚みのある仕上げに塗り直したり、
外壁の杉板の塗装をしたり、
ハンモックの金具をつけたり、
キッチンや、洗面所の汚れやすい部分の仕上げを、タイルなどの汚れが目立ちにくい仕上げにしたり、、、、。

と、書き出すと細かい項目ばかりなんですけどね。

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「なんかさー、

最近のカッコイイ系のグレー好きのクールな内装に、なりすぎちゃった〜??」


と尾崎さん(笑)。

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「ほーら。

じゃあ、真ん中の壁、ピンクにすれば良かったじゃないですかー?


でも、まぁまぁ若々しくてカッコイイから、
次に変える時は、パンクな感じにしましょうねっ」


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と、
こういう風に尾崎さんとの会話を書き出すと、
なんか、美容室での会話みたいです。




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「でもですね、、、、。

仕上げがどうあれ、そもそもの設計がいいから、
やっぱ、尾崎さんちは、何度来てもいい家ですねー!!!!!」


10年後の自画自賛の僕。


いやいや、ほーんとに尾崎さんの家は、いい家です。

何よりも、尾崎さんにぴったりです。

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家にいると、
もうすぐ10年も経つのに、
打ち合わせの時の尾崎さんの言葉や、エピソードが浮かんできます。


「なんかさー、、、ファンシーな趣味の家に申し訳なそうに住んでる男の人って
 かわいそうだと思うのよねー。
 やっぱさ、家はさ、渋くて男らしくなきゃ、帰って来たくないでしょ??」


「せっかく家を建てさせてもらえるんだったら、ご近所さんに貢献できる家にしたいのよねー。」



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家づくりって、
やっぱり大きな買い物です。
だから、時々、あまりにも未来のコトを想像しすぎたり、
神経質になりすぎたり、メーカーの性能基準や、ネットの情報を調べすぎたり、、、と
情報の海に溺れてしまいそうにもなりがちです。


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でも、10年経っても、変わるのは人間ばかりで、
案外、家の方が、変わらずどっしりと構えてくれているものなんだなー、と
最近は思います。

家にとっての時間の感覚を想像すると、
ちょっとした手直しや、リフォームをするって言うのは、
人間が、美容室に行って、髪を短くしたり、パーマをかけたり、白髪染めをしたり、、、
するような、そんな事なのかもしれませんね!


だから、さっきの会話みたいに、


「じゃあさー、今度、手を入れる時はねー、、、、。」

って、美容師さんとの会話みたいに、家についても考えられると、
なんだか、また次の10年後を想像しながら生活できて豊かだなー、って思いました。


美容師さんと何度も何度も、あーでもない、こーでもない、と言いながら
一緒に歳を取るように、そんな家づくりのお付き合いもいいものですよ(笑)。


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あ、そうそう、
一つ、お知らせです。


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尾崎さんちのお隣の土地が、現在、売り出し中とのコトです。

練馬区で、もし80平米くらいの土地をお探しの方がいらっしゃいましたら、
ぜひ、お問い合わせくださいませ!
詳しい情報をお知らせします。

僕も、尾崎さんちのお隣に、設計させてもらいたいですし、
尾崎さんちは、とっても素敵なご家族なので、住むにはオススメですよー。


僕も住みたいですー、、、、。



posted by 西久保毅人 at 23:08| 2020年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年02月07日

なまえ

最近、月のとびらのairbnbを運営しているので、
いろんな国の家族と会う機会が増えました。


当たり前の事ですが、
それぞれの国には、いろんな名前があります。

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ある時、ふと、近くにマリオンがいたので、

「この、geraldineさんって名前、どういう意味??」

って聞いてみたら、

「この名前はフランスによくある名前ですが、意味はありませんよ。」

との事でした。

日本人って、ついつい名前には、意味があるもんだと思いがちなので、
名前に意味がない、って言われると、「ん〜〜???」って不思議に思います。


「じゃあ、どうやって付けるの??」

って聞いたら、

「うーん、音とか、ひびきとかだと思いますよー。」

との事でした。



「、、、名前は、ただのナマエです。」

との事。



なるほどー、と言っても、いまいちなるほどではないのですが(笑)、
なんか分かる気もします。

日本は、漢字があって、漢字に意味がありすぎるので、ついつい名前に意味を
込めすぎてしまいますね、確かに。
「意味がない」っていう事が、どこか許せない様な、国民性なのかも知れません。

だから、無駄に説明責任を追求したり、意味がないものを排除しようとしたり、
受け入れられなかったり、、、、、しがちですよね〜。

いい部分もあるけど、確かに何でもかんでも、意味と説明が必要って、ちょっと息苦しくもあります。


そういう意味で、一番大事って思われがちな、「人の名前に意味がない」っていうのは、
ちょっと爽快な感じがしました。


実は、僕も自分の子供たちの名前を決める時、
どちらかというと、あんまり意味を考えなかったんですよね。

それは、一つに、僕の名前である「毅人(たけと)」っていうのが、ちょっと扱いにくかったからでもあります。
まず漢字が難しくて説明が面倒くさい。
字面で意味が想像しにくくて、意味を聞かれても、いまいち面白い説明ができない。
などなど。

だから、人と出会った最初の説明が、たどたどしくなっちゃっいがちなんですよねー。
僕が、偏屈な性格なのは、この名前のせいかも知れません(笑)。



だから、僕が、子供たちの名前を決める時に、まず最初に思ったのは、

簡単である事。
誰でも読める事。
親しみやすい事。
何よりひびきがいい事。
お友達にも、先生にも、上司にも、苗字ではなく、名前で呼んでもらえる機会の多い人生だといいな、という事。


と、そんな訳で、

ノノ、リンタロウ、ソラは、
意味はともかく、目論見どおり、どの場面でも名前で呼ばれているみたいです(笑)。



よく聞かれる「ニコ設計室」だって、
まぁ、説明しろと言われたら、いろいろ説明はできなくも、なくもないけれど、、、、
結局は、あんまり意味はないんだよなぁ、、、、、。



という訳で、
来週末、中野区でオープンハウスです。

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お問い合わせは、こちらまで。
posted by 西久保毅人 at 01:10| 2020年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年02月10日

引き受ける瞬間、のようなもの。

僕は、設計させていただく時に、
今現在住まわれているおうちに必ずうかがう事にしています。

そのおうちは、なが〜く住んでいる場合もあれば、
引っ越して数年っていう場合も、いろいろではありますが、
必ず実行している事の一つです。



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そんな訳で、写真は、実は今週末のオープンハウスの清水さんの前の家。
この家を今回、建て替えるという計画でした。

実は、清水さんちの場合は、途中、計画をお休みしていた時期もあるため、
この写真の日付をみると、なんと2016年の10月!
3年半くらい前の写真です。

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なんか超〜若くないですか??清水さん(笑)。


このおうちは、奥様のご実家でもあったため、当時でもう築40年以上なのですが、
マントルピースや、ソファーセットや、調度品など、、、、
とてもザ昭和を感じる、なんとも言えない雰囲気のおうちでした。

こういうおうちを見るたんびに、
やっぱり、時間をまとった空間やものはいいなぁー、って思いますし、
なんか、清水さんたちの暮らしも、とても似合っていました。


「経年美化」

っていう、清水さんたちの口から発せられる言葉も、
なんか腑に落ちる瞬間でした。

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こういうのを感じられるから、
やっぱり、設計前に、ご自宅にうかがうのは、欠かせないんだよなぁ、、って思います。

なんていうか、
言葉や、メールの文字で表現される情報の
数倍のそのご家族の情報が、ここにある、っていう感じでしょうか?

そんな、暮らしの空気を感じさせていただくのが、
僕は、この上なく好きな瞬間です。


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「ご家族の生活を引き受ける瞬間」


とでも言えるかも知れません。


そして、この時の体に染み込んだ情報を定規に、
あーでもないこーでもない、という家づくりの時間が始まるのです。


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そんな訳で、
今週末、清水さんの家のオープンハウス楽しみです!

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posted by 西久保毅人 at 22:08| 2020年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年02月24日

「経年飲み屋」

先週末の清水さんの家のオープンハウス。

いまだにやっぱりオープンハウス前は、なんだかピアノの発表会の前みたいに
ドキドキするのですが、お天気も良くて、とてもたくさんの方に見にきていただきました!


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清水さんの家は、中野区の住宅密集地に計画したお家です。
敷地の大きさは、25つぼ。
木造3階建てのお家です。

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敷地の大きさが25つぼ、っていうと、
それが小さいというのか、大きいというのかは、人それぞれだと思うんですが、
どの家も、敷地パンパンに建っていると、なんだか街が窮屈に感じます。
街が窮屈に感じる、っていうことは、きっと家の中にいてもなんだか、窮屈に感じるんだろうなー。

要するに、敷地が大きいか、小さいか、っていうよりも、
そんな「数字」を感じさせないようなたたずまいがとても大事です。


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清水さんのお家も、いろいろなプランを考えさせていただいたのですが、
ご要望を踏まえながら平面的にだけ考えてると、
どーしても地面の残りが少なくて、草木が生える場所がなくなりそうだったんですよねー。

そこで、道路側に階段室を持ってきて、
その下を少しだけ「くいっ」と持ち上げてみることにしました。



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面積は、ほとんど減らないのに、なんだ道路側の地面がたくさん残って、
そのうち、草木がたくさん生えてきそう!

近所の小学生や野良猫も、ちょっともぐってみたりしてくれそう、、、、、、。

と、そんな妄想が膨らめば大丈夫です。
それだけでもう、10年後が楽しみですねー。

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こんな風に、街の断面が楽しいと、街を手に入れたようなものなのです。(笑)。

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さて、玄関に入ると、
すぐにその、噂の階段室。


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たくさんの本のある清水さんちだから、
階段室も、ベンチがあって、踊り場でものんびり過ごせたらいいなーと思いました。
まさか、この階段室の中が、とても居心地のいい場所だなんて、
街の人は、気がつきませんよねー!


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と、そんな風にして2階に上がると、、、、、。




街の続きのように、タイルの敷かれたこのステキな食堂が、清水さんちの中心です。
上がって左に台所、右には、オレンジ色のパントリーがあります。

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見返すと、台所の奥には、小さな綺麗な柄の壁紙の納戸もあります。


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ここは、納戸。


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オレンジの部屋は、パントリー。

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こんな風に台所を中心に、回遊性を持ちながら、いろんな収納やいろんな場所があるプランになっています。

2階には、ちょっとした仕事場もあるので、いろんな用途のある2階なのですが、
オープンなフロアにいろんな役割を持たせると、ご入居後になんだか煩雑な空間になってしまいがち。

だから、段差や色でメリハリをつけて、同じフロアにいるけれど場所によって気分の変わるような
空間にしています。



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食堂を空間の中心にしつつ、
洋服の裏地のように、納戸やパントリーという案外どうでもいい部屋に
綺麗な色や、壁紙を散りばめたような空間。



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子供達は、あっという間に仲良くなって、
家の中をくるくる、ごろごろ。

やっぱ子供達が一番空間の変化を楽しんでくれますねー!


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さてさて3階へ。


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ほとんど日の入らない敷地だったので、明るい方位の南側は大きな空間にして、
3階から光を取り入れてています。


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3階は、屋上と、多目的なスペースになっていて、今のところ用途は決まっていないんですが、
ちょっと和風の空間にして、奥の壁にハタノワタルさんの和紙を、みんなで貼りました。



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まぁ、僕たちも腕が上がったものです(笑)。





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そうそう、今回、オープンハウスに来てくれた方々が、
口々に、「なんだか懐かしい感じがするー!」
っていう感想が多かったように思います。

和紙や障子があるから??

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古材のカウンターだから??


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建具のガラスが、解体したもとのお家で使っていたものだから??


、、、と、そんないろんな要素がそんなコトを感じさせてくれたのかも知れません。

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前にも書きましたが、
家づくりの前に、清水さんのつぼノートの1ページ目に書いてあった素敵な言葉、
それは、

「経年美化」

という言葉でした。



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経年美化。


時間が経てば経つほど、美しくなっていく、というような事を感じさせる言葉ですね。
ある意味、それは、矛盾をはらんでいます。

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でも僕は、こういう矛盾をはらんだ言葉が、とても大好きです。


狭いのに逆に広く感じる、だとか、

新しいのに、懐かしく感じる、だとか。


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色や素材がたくさんあるのに、落ち着いてるとか、

暗いのに明るいとか、

どうでもいい部屋だから、綺麗にしよう、だとか、、、。

無駄なのに、無駄じゃないとか。


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家なのに、飲み屋みたいだとか、、、、(笑)。

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この家には、真面目に考えれば矛盾しているコトがたくさんあります。
でも、やろうとしているコトが「矛盾」していればしているほど、
その違いが幅を持ち始め、ふくよかな体験になっていくというのが、とても不思議なんです。
それが、家づくり、建築作り、場づくりの一番楽しく、神秘的なところ。

そんな言葉にしても仕方がないようなコトを、
清水さんご夫婦とも共有できたコトが、とても嬉しかったなー。


「経年美化」

とてもステキな言葉。

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、、、、とそんな訳で、
矛盾ついでに、オープンハウス後の打ち上げでは完全に家は飲み屋になり、
特に家づくりに一切関わってもないニコの仲間たちも、
なぜか、謎のお祝いに駆けつけてくれました。。。。


そして清水さんに、

「さ、さすがに、、、、みなさま、そろそろお開きにしませんでしょうか、、、?」

と言わせるまで居座るという、

まぁ、なんとも清水さんちの家のこれからを象徴するような夜!(笑)。


あれ??

いただいた言葉、

「経年飲み屋」

でしたよね??
時間が経てば経つほど、飲み屋になっていく、、、、という、、、、。

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、、、、と、そんなあっという間の1日でした。


あぁ、、、、、
また、僕たちは、罪のない家を居心地のいい飲み屋にしてしまった様です。


清水さん、これからもよろしくお願いしますねー!!!!!
出禁にはしないでくださいね、、、。



そしてこんな飲み屋になったら困る方は、
ニコ設計室には、設計を頼まない様、くれぐれもお気をつけくださいませ。



posted by 西久保毅人 at 23:05| 2020年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年03月12日

「描く」ねぇ、、、。

先日、とあるカフェに打ち合わせに入った時のコト。


とてもキレイな色のいい感じの床だったので、なんだろう?とじーっとよく見てみると、
どうも、見たコトのない仕上げっていうか、素材っていうか、、、。

まさか、、、。

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と思って、もっとよく見ると、
なんと平らなコンクリートの床に、タイルが、「描いて」あったのです!

グリッドの線は、墨出しの線??または鉛筆??

その四角の枠の中に、おそらく「はみ出さないように」っていう程度の
決まりだけで塗ったであろうたくさんの、青くていびつなしかくが描いてありました。


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青い四角が微妙に全部違うのも、なんかいい感じでした。

「描くねぇ、、、。」

今までタイルを選んだり、張ったコトはあっても、
描こうと思ったコトはなかったので、かなり目から鱗。


そのうち真似する可能性大、です(笑)。


しかし、、、、、。


どういう経緯で、「描く」コトにしたんでしょうね??

なぞ。。。。
posted by 西久保毅人 at 23:42| 2020年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年03月18日

神事



先日は、新宿区で設計をさせていただいている山田さんのお家の地鎮祭。

とてもいいお天気で、地鎮祭日和。

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この仕事をしていると、お祈りや、お清めといった神事に接する機会が
とても多いです。
そういう意味では、職業によっては、まったく縁がない人も多いんでしょうね。

僕自身は、もともと宗教心のないタイプなのですが、
年間、かなりの数の神事に立ち会わせていただいています。


地鎮祭は、神主さんが「とこしずめ」とおっしゃるように、
地面の神様に、その上に建つ家が安全であるようにお祈りする儀式です。


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かしこみーかしこみー


と神主さん。


神事にどんな意味があるのか、やらないとダメなのか、、
いろんな考え方があると思うのですが、
僕はきっと、人間の力ではどうすることもできない環境を扱う時に、
きっとこういう儀式が大切なんじゃないのかな、とぼんやり思います。


どんなに小さいと言われる住宅だって、
人間よりは圧倒的に大きくて、倒れてきたらとても支えらえないですし、
そもそも地面の下なんて、本当はどうなってるのかなんて分からないですし。。。。

数十メーターの範囲で多少調べたところで、限界があります。地球はもっと大きいから。

それに、雨風、台風、雪、晴れ、曇り、、、と
作るそばから自然現象にさらされまくりです。

よく分からない事だらけの中に、いつもケンチクは佇んでいます。

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さて、新宿区、と言ってものんびりとして、とても素敵な環境に建つ山田さんの家。



みんなに愛される家になりますように!!!


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かしこみーかしこみー。
posted by 西久保毅人 at 18:59| 2020年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年03月28日

こういう時こそ

世の中、物々しい雰囲気になってきましたねー。

コロナウイルス、オリンピックの延期。

ちょうど重なる時は、なんでも重なるもので、この3月でニコを離れる細田くんとマリオンの
送別会を月末に盛大にやりたいなーと思っていたのですが、
さすがにそういう雰囲気でさえなくなってきてしまいました。

子供達の卒業や入学、甲子園もそうですが、
世の中、大変な時期だというのは分かりつつも、どうも僕はオトナゲナイので、
それはそれで大事だけど、これはこれで大事なのだ、とどうしても思ってしまいます。


あーオトナゲナイ。


そうそう、昨年から、中野の月のとびらを運営していましたので今回のコロナウイルスについては、
かなり直接的にその怖さを知ることになりました。

1月までは、今が嘘のようにいろんな国々からのゲストがAirbnbを通して宿泊してくれて、
とても素晴らしい出会いを体験させていただいたいていました。
その時期、すでに3月、4月の予約はほぼいっぱいで、近い未来のゲストの方々との出会いを心待ちにしていたんですが、
アメリカ、ヨーロッパが厳戒態勢、出入国規制になるや否や、次々とキャンセル都なってしまったのです。

なんていうか、商売がどうこう、っていうよりも、
つながっていたはずの世界が、急に断裂されてしまったかのような、、、、そんな気分です。


それまでの、何でもかんでも繋がって、リンクしていく、という世の中の流れについては、
どちらかというと僕は苦手だったのですが、
人と人が距離を超えて出会ったり、共に過ごす、という意味でのつながりは、僕は大好きでした。
それは、設計の仕事を頼んでいただく出会いと、どこか似ています。

体温のある出会いというか。

でも、このコロナウイルスの問題というのは、その体温を感じる距離感で共に過ごすことを拒絶しないといけないという、
そこが、僕は一番辛いことだなーと思います。

そして、大人でさえこんなに切ないのに、子供達がそれを強いられる、っていう状況がさらに切ない気持ちになりますね。

何かの映像で、小学校を再開するにあたり、接触を避けるために教室の机を離しておけば授業が再開できそう、
というのをやっていたんですが、
そんなの、休み時間になったら、やっぱり揉みくしゃで団子のように遊ぶのが子供達です。
揉みくしゃで遊ぶのを、止めないといけない教育現場なんて、無理に違いないと思うのです。


そんな事も含めて、1日でも早く事態が終息してくれたらいいなーと心から思います。


さて、こんな身動き取れない時に、少しでも楽しんでいただけたらなーという思いもあり、
散々更新をサボっていたニコ設計室のホームページを、若干ですが見やすく、そして近作もできるだけまとめてみました。

そして、新しいお家だけでなく、懐かしいお家も、大きな写真で改めて見てもらえるようにしてみました。

もっと掲載したいお家はたくさんありますが、順次、お待ちくださいませ。

でも、まだまだなーんか見にくいですよねー(汗)。

そんな苦情や、アドバイスもぜひお待ちしております!


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それと、
ちょっとインチキくさいですが、グーグル翻訳機能を使うと、いろんな言語に翻訳されるという技を知り、
簡易ですが、いろんな言語に翻訳されるような仕組みを取り入れてみました。

これはなかなか面白い機能で、例えば、いったん英語版にした上で、ホームページ上のこのブログをクリックすると、
なんとこのブログも英語版になる、という。Google先生、あっぱれです(笑)。


そんなコトを考えていたら、実は、こんな時こそ、文章だったり、ウエブでの発信というのが、
唯一、今、僕たちができることなのかもなーと、柄にもない事を考えたりします。


そんな訳で、チコちゃんに「ぼーっと生きてんじゃないよ!」と言われないように、
この時期、今だからできる事を考えて、少しでも世の中を明るくしていきたいなーと思う今日この頃です。


そうそう、でもやっぱり僕は人と出会うのが好きなので、
スタッフ募集にも、興味のある方はぜひお問い合わせくださいませ。

この時代を楽しく乗り越えていきましょう!

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2020年03月31日

リモートな打ち合わせ、開始しました!

さて、3月も終わろうとしていますが、
コロナウイルスの影響は、まったく沈静化するどころか、先行き見えない状況です。

このまんまの状況がしばらく続くとすると、
しばらくは、建て主さんご家族と会えない事も増えるかも知れませんが、
そんな状況でも、僕たちらしく楽しく家づくりを進めていけたらなー、と前向きに考えています。


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さて、そんなコトもあり、
先日、ニコ初めてのリモート打ち合わせを実践してみました!

最初のお相手は、九州の福岡県で設計をさせていただいている道山さんの家。

「ウェブミーティングでも大丈夫ですよー」

と、前向きに道山さんに背中を押していただいたコトもあり、遅ればせながら初実践でした。

さて、せっかくなので楽しい打ち合わせにしたいなーと思って、どうしたものかと考えたんです。

やっぱり建築のうちわせなので、図面を見ながらになるのですが、

紙をカメラに写しても見にくいしね、、、、

かといって、キャドの作業画面を共有しても、なんか、いまいち臨場感がないよなー、、、、と
いろいろリハーサルをしてみました。

やっぱ、その場で、お話をしながら、リアルタイムでいろいろ鉛筆で書き込むような、いつもの
打ち合わせっぽくしたかったので、今回選んだ手段は、こんな感じです。


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1.打ち合わせに使用する図面を、全部画像データにして、フォトショップ上に並べておく。

2.そして、そのフォトショップの作業画面を、道山さんと画面共有して、そこに僕が話しながら、
変更点や、メモを画面上に書き込んでいく。

という結構、アナログな作戦でしたが、
道山さんとお話ししながら、

「こんな感じですかー?それとも、こんな感じ??」

と、僕が、道山さんご家族の見ている前で書き込んでいくので、

「うん、そうそうっ」とか「いや、そっちじゃなくて、、、。」


とか、リアルタイムに共有できて、なかなか充実した打ち合わせになりました!

そして、最後には、たくさんの書き込みのしてある図面が、お互いの議事録代わりになりました。


まだまだ完璧ではないですが、最後に道山さんに、

「いつもの打ち合わせの感じでできて安心しました!」

と言っていただいたので、ほっと一安心です。

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僕たちののコトを知ってる人が聞いたらビックリされるくらい、そういう事に
疎かった僕たち(笑)。


でも、道具や手段が何になろうと、みんなで工夫してこの状況を突破していきたいなー、と
心を新たにする3月31日です。


これを読んで、「もっとこうしたら??」っていうアイディアがあったら、ぜひ教えてくださいねー!

そのうち、リモート飲み会もしてみたいですね!


あ、細田くんとマリオンの送別会を、ZOOMでやってみるか(笑)。

posted by 西久保毅人 at 22:12| 2020年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年04月12日

どこまでも街の続きのように。

コロナウイルスの影響で、数か月前が嘘のように、
急速に街の様子や日常の生活が変わっていっていますね。


東京では外出制限が要請され、たくさんのお店が営業できなくなりました。

僕たちも、必要なお打ち合わせをウエブ会議にして、できるだけ3密にならないよう
工夫して乗り越えています。現場は今のところ進行していますが、今後どうなるんでしょう。


そんな状況の中、仕事をしていると、
きっとニコの家に住んでいるたくさんのご家族の皆さんも、
最近はリモートワークで自宅でお仕事をされているんだろうなー、、、、と
想像します。

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どんな風に仕事してるんだろう?
どこのお部屋でテレワークしてるんだろう?
どの壁の前で??



さすがに見に行く訳にもいきませんので、
最近そんな事をよく想像します。

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「家づくりのつぼノート」にも散々書きましたが、僕が閉所恐怖症気味のせいもあり、
本当に手を変え品を変え、家の中にいても「街に住んでいるようなカンカク」を手に入れられるような
生活空間をこれまでたくさん提案させていただきましたし、
このブログにもさんざん書いてきました。

求められていようと、いまいと、要望をいいように解釈して提案するものだから、


「、、、そんなコト、頼んでませんよー。」

「、、、いや、ニシクボさんが勝手にさぁ、、。」


と、完成後に、よくいじられるのが恒例でしたが、
でも絶対に小さな敷地の大きさに縛られるよりも、完成して生活が始まった時、

「あれっ? もしかして、この街自体が我が家の敷地かも??」

って感じられるコトが、家づくりで手に入れられる最高の財産に違いない、と
信じて設計をさせていただいてきました。

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一時的とはいえ、まさかこんな世の中になるなんて夢にも思っていませんでしたが、

「どこまでも街の続きのように」

と考えさせていただいた家々が、外出できずに閉じこもって暮らさざるをえない今、
少しはご家族の暮らしを、

「なんだか家の中だけど、、、、ちょっと街にいるみたいだね。」

「外出はできないけど、外にいるみたいだね。」

と少しでも気分を解放してくれていたらいいなー、と遠くから願っています。
そして、スカイプやZOOMを利用して仕事の会議をする時、
キレイな色の壁を背景にして、実は今までよりも華やかに画面の中に登場されているといいな!
なんて想像しています。
そうそう、今後は、背景の壁がとても大事になりますからね。


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外に出られない子ども達も、家の中だけど日々好きな場所を探して、
普通だったら描けない妄想や、企みや、アイディアを未来の自分のために描いてくれたらいいなーと想像しています。



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まさかこんなに、家で過ごす時間が長い日々が訪れるなんて、夢にも思っていませんでしたが、
僕たちが設計をさせていただいた家々が、この薄暗い日々を、少しでも明るくしてくれていたら嬉しいなー。


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そして、もとに戻ったら、また会いましょうねー!!!




posted by 西久保毅人 at 00:12| 2020年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年04月13日

香りの研究



と書くほど大した事ではありませんけど、最近アロマに興味があって、時々精油と呼ばれるいろんな香りのするエッセンシャルオイルを買っています。鬼滅の刃の炭治郎が、鼻が効く事も少なからず影響をしているとかしていないとか、、、。

さて
仕方がないとはいえ、これだけ屋内に閉じこもっている時間が長いとどうしても悶々としてきますよね。気分転換もできないし。飲みにも行けないし。そんな時、ふとアロマテラピーの事を思い出しました。実は、中野の月のとびらにて、3回ほど佐藤美和さんというフィトテラピストの先生のワークショップをしていただいたんですよね。その時は、それほど必要としていなかったのですが、会に立ち会っているととてもいい香りがして、その香りによって精神を落ち着かせたり、集中力を高めたり、気分を明るくしたりと、香りにはいろんな効能がある事を教えていただきました。

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人間は、どうしても気分転換が必要だし、必要なことばかりではなくて、無駄な事がとても重要だと思います。これだけ外出を規制され、人にも会えず、屋内に閉じ込められていると本当に気分が参ってしまいます。そういう時、ちょっと気分転換をするのにアロマの香りは、とても効果的です。ディヒューザーに何種類かブレンドして屋内で使うのはもちろん、マスクの中のガーゼやティッシュに1滴垂らしておくと、マスクしててもなんか、いい匂いで気分がいいのです。
ほとんどの男の人は、アロマなんて接した事がないと思いますし、僕もそうでした。でも案外、そういうお店に行くととても親切に教えてくれますし、今はオンラインショップでも入手できるので、まずは1000円代くらいの買いやすい香りを幾つか買ってみるといいかもですね。
オススメのお店のURLを貼っておきます。
enherbさん。

モンサンミッシェルさん。

平常時はじっくり設計をする事も大切ですが、こういう時期は、即効性のある空間提案が大切なのかもなーと思います。
そんな時、素敵な香りが瞬時に空間を豊かにするのならば、そんなアドバイスも僕たちの設計の仕事かも知れませんね。
そんな事を最近考えています。


まさか九州男子の僕が、アロマを人に勧める日が来るなんて想像もしませんでした。でもアロマの精油って、1000円代〜3000円くらいでたくさん種類があって結構楽しめるんですよね!そしてその価格設定が、なんていうか僕が今日は1杯飲んで帰るか、っていう時に使うお金と似てて、それも僕がはまった理由の一つ。そんな訳で、「今日は飲みに行ったつもりで、、、。」とまた新しい精油を一つ。
でも、アロマの香りは、周りの人も幸せにするので、飲みに行くよりいいですよねぇ。

と、呑みに行きたい気分を紛らわしている西久保でした。

あー、飲みに行きたい(笑)。

全集中!  水の呼吸!!! 

posted by 西久保毅人 at 22:33| 2020年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年04月20日

松ケンの件



今みたいに外出自粛とか3密禁止とかになる前の話。

「月のとびら」をPICT-UPさんという映画雑誌の取材に使っていただきました。


「とある俳優のインタビュー記事の取材に、、、、。」

というご依頼だったので、誰かと思っていたら、、、、。


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なんと、松山ケンイチさんだったんです!!!!

松山ケンイチ、と言ったらもう、デスノートのL、ですよね??

僕の世代はそうですが、小田原さんちの小学生のお子さん世代だと、
松ケンと言ったら、聖(セイント)おにいさん、らしいのです(笑)。

僕は、ど根性ガエルも、聖の青春で太った役作りも好きです。



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と、そんな訳で、
我らが、「月のとびら」に松ケンがやってきたのでした!

まぁ、僕たちの取材ではないですし、松ケンの取材なので、
写真ももちろん、松ケンの写真。

なので、「月のとびら」にきた事ある人くらいしか、
分からないような背景なんですが、それでも嬉しいですねー。

そんな雑誌が先日、届きました!


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さて、世の中、自粛、自粛、ソーシャルディスタンス、と
イベントも、飲み会もできない日々なので、月のとびらの運営も、
どうしたものか、、、、と困っています。

でも、今回のように、大きなスタジオや人混みを避けつつも、
どうしても落ち着いた場所が必要、というケースはあると思いますので、
案外、「月のとびら」のこのような利用はありだなーと思いました。

人物を撮影するのでもいいし、
商品をブツ撮りしたり、洋服のモデルさん、料理、などなど
いろんな撮影や取材のハウススタジオとして貸切利用なので
使ってもらえたりすると嬉しいなー。



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あとは、在宅ワーク、とはいえお子さんがいたり、家で働くのは落ち着かない、、、という
人のために、小さなワークスペースとして少人数で利用するとか。



今の状況は状況として、
何かに役に立てたらいいなーと日々思っています。


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まぁ、この際、ニコ設計室が、まるっと中野に移転してもいいですけどねー。



などど、いろいろ模索中です。
posted by 西久保毅人 at 23:36| 2020年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年04月22日

小さくても家に外があると。

先日の日曜日、インスタグラムのストーリーに、

「小さくても家に外があると、、」


という投稿をしました。

あまりの天気の良さなのに、外出自粛だなんて、みんな悶々としているだろうなー、と思って。


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同時に、
ニコの家には必ずある小さな外部空間が、こんな時こそ
ご家族の気分をすーっとストレスから解放してくれているはずなんじゃないかなーと思って。


そうしたら、なんとその投稿を読んでいただいた、とある初めての雑誌社の方から、
寄稿文のご依頼をいただきました!

コロナウイルスによる外出自粛の今だからこそ、生活空間の中にある
小さなお庭やテラスの存在が、暮らしを豊かにするのを伝えたい、とのコトでした!

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こんな小さなSNSの投稿を見ていただいてとても嬉しかったですし、
何よりそれは僕が今までずーっと手を変え品を変え考えてきたコト。時には、

「いやいやニシクボさん、そんなにテラスばっかりいりませんって、、、、。家だし。」

って嫌がられながらも、それでもだましだまし、こそっとこそっと、、、、考えてきたコトなので、
とても嬉しかったです。

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1500字くらい、というご依頼だったんですが、
ええと、、、、何千字でも、何万字でも大丈夫ですよ(笑)。


まぁ、頼まれなくても、おそらく初稿は文字超数オーバーする予定ですが、
こういうご依頼は遠慮なく頼んでいただけると嬉しいです!


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そうそうこの時期、

「少しでも家に色があると。」

「少しでも家に闇があると。」

「少しでも家に未完成があると。」

「少しでも家に〇〇があると。」

、、、、というのも、ぜひ書きたい今日この頃です!
posted by 西久保毅人 at 20:38| 2020年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年05月04日

小さな小さな

とても大変な時期に突入していて、正直先のコトがよくわかない日々ですね。

もはや数ヶ月先のコトもよくわかりません。

世の中のコトすら分からないのに、ニコ設計室なんて小さな小さな設計事務所の未来なんて、
ますますよく分かりませんよね。

そもそも、「会う」というコトを何より大事にしてきた僕たちが、
果たして人に合わずに「設計」というコトができるんだろうか?とも思うのです。

もちろん設計はできるのでしょう。
でも、顔を付き合わさないで、息吹を直接感じないで設計したものなんて、
お金をいただく価値があるんだろうか?

そんなコトを思う今日この頃です。

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、、、、なーんてちょっとブルーになっていた時期もあったのですが、
そんな僕たちの背中を押してくれる、と言うより支えてくれるように、
ちょこ、ちょこ、とではありますが実は案外いろんなご連絡をいただいています。

例えば、ニコのおうちに住んでいるご家族から、10年ぶりくらいにちょっとした改修やメンテナンスの相談。

例えば、初めてのご家族から、ちょっとしたリノベーションのご相談。

そして今まで通りの、土地探し、建て替え、新築の全く新しいご相談。

もうこんな大変な時期だから何にもお問い合わせがなくなっちゃう、って言うのも
ある程度は覚悟しないといけないのかなー、とも想定していたのですが、
全く真逆のコトが少しずつ起きています。


それがもう、嬉しくて嬉しくて。


「ニシクボさん、時間ある時、ちょっと見に来てよー。」


まぁ、みなさん、自宅にいないといけない訳だから、家のコトが今まで以上に気になる状況もよく分かりますが、
遠慮もなく、


「ちょっと見に来てよー。」

って言うのが、ドキッとするくらいに嬉しいのです。


新規のご相談にしても、

「このような時期ですが、ご相談に乗ってもらえませんか?」

っていう言葉が、飛び上がるくらいに嬉しいのです。

それが、仮に設計という仕事に結びこうと、結びつかなかろうと、そんなの関係ないなー、と思うんです。


少なくとも、そんな声をかけていただくたびに、
ふつふつと、自分の中に新しい情熱のようなものが、熱くなるのを感じます。


相談いただくというコトで、ものすごいエネルギーを頂いているのを、
こんなに感じるのは、独立以来かも知れません。


さて、なんでこんな時期にでも、ご相談いただけるんだろう?
思い浮かべてもらえてるんだろう?
そんなコトをふと考えます。

それは、きっとこれまで設計させていただいたお家たちが、
ご家族に愛されて、街にたたずんでい続けているからに違いない、
そんなコトを、ふと思いました!


「突然、ア、アリが出てきたんですーっ!」


と呼ばれていった10年目の飯村さんちにて(笑)。

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ええと、アリのことは、僕はよくわかりません、、、、、。

でも、満開のモッコウバラが、屋根まで伸びて、本当に素晴らしかったなー。
バラを見せたかったんじゃないでしょうかね??


と、そんな訳で、小さな小さなコトから、設計のご相談まで、
お気軽にご相談いただけたら、嬉しいな、と思う日々です。

ウエブを活用して打ち合わせをしつつも、
やっぱり会うべき時は、少しでも顔を合わせて、
一歩ずつ、進んでいきましょう!!!

やっぱ、ケンチクは楽しいですから。


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posted by 西久保毅人 at 02:09| 2020年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月05日

共に進んでいる、という感じ

4月から、工学院大学での設計の授業が始まりました。

授業と言っても、今までみたいな大学に行っての授業ではなくて、
リモート授業です。

僕たち建築学科の設計の演習授業っていうのは、ちょっと変わってて、
いわゆる座学ではありません。例えて言えば、
事務所でご家族と打ち合わせするような風景の方が似ていて、
一人の先生が、10人くらいの学生を受け持ち、
一人ひとり順番に、学生たちが1週間考えてきた課題の設計を、

「あーでもないね、
 こーでもないね、、、、じゃこういう設計にしてみたら?」

っていう具合に、対面で話し合うっていう授業なのです。


だから、何よりも「会うコト」が実は一番重要なんですが、こういう時期なので
ウエブ会議システムを利用した授業となっています。
果たして、こんな授業がウエブ会議でできるんだろうか?
しかも、一度もあったコトのない学生たちと、、、。

そんな不安の中、スタートして、3週間。

あっという間にそんな不安は吹き飛んでしましました(笑)。

僕の受け持つ学生たちは、2年生11人なんですが、
みんな、授業開始時間になると、画面の向こうにスタンバイしてくれています。

各自の背景には、それぞれの自宅の壁。
モニター越しなのに、
向き合うという意味では、いつも大学で会う以上に、学生と向き合っているような不思議な感覚です。

授業のやり方も、各先生に任されているので、
僕は、どうやったら、目の前で話しながらエスキースしているような事が画面越しでできるか?
っていうのを考えて、
授業の前までに、学生から提出された図面や模型写真を、Photoshopというアプリでレイアウトしておいて、
その画面を共有しながら、ペンタブレットでいろいろ書き込む、という方法でやってみることにしました。

その授業中に書き込んだものが、添付のような感じになるんですが、
案外。うまくいっているのでは?と思っています。

ほら、本当に、いつもの事務所での住宅の打ち合わせみたいでしょう??(笑)

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学生たちも、各自、ウエブ環境も全然違う中、
一生懸命、話を聞いてくれたり、画面の向こうでメモを取る音なんかも聞こえてきて、
週をおう毎に、やる気スイッチが上がってきているのを感じるんですよね。嬉しい!

学生たちはキラキラした目で、画面の向こうで待っていてくれています。



同様の事を他の先生たちも感じていらっしゃって、

「ウエブ授業でも、共に進んでいる感じが、学生たちも持てて良かったですよね〜!」

という表現をされていました。


共に進んでいる感じ。


一度も直接会った事がない学生たちとの授業。
この子達に限らず、今の時代に居合わせた子供達は、
楽しみにしていた事に、挑戦するチャンスすら与えられない1年間を
過ごさざるをえない事態になってしまっています。

でも、大人が工夫さえすれば、もしかすると、平常時以上に「共に進んでいる感じ。」を
獲得できるかも知れません。

この時代のおかげで、学生たちにそんなコトを最近は感じさせていただいています。


そして、このやり方を利用すれば、
もしかしたら大学の分け隔てなく、迷える学生たちに設計の授業をする事も不可能ではないなー、と
最近は思ったりもしています(笑)。
そのうち、トライしてみようかなー。。。



さてさて、それとは関係ないんですが、
明日明後日、6/6(土曜)、7(日曜)に、
中野の月のとびらにて、出張リモートワークをします。

実は、今、大学のリモート授業も月のとびらで行っていてるんです。

そろそろ街も元気を取り戻しつつありますので、
こっそり仕事をしながら、もしご希望があれば見学や、ご相談を承ろうかなーという感じです。

直前ですが、もしご興味があればぜひー。

きっと、西久保さんが、寂しそうにお待ちしているはずです(笑)。


ぜひ、共に進んでいきましょう!


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posted by 西久保毅人 at 22:41| 2020年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月11日

月とびリモート

ちょうどコロナ渦も少しおさまってきましたね!
ニコの現場は、それほど影響を受けることなく、順調に進んでいます。


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写真は、先日、上棟した山田さんの家。
新宿区なんですが、とても田舎者の僕がイメージする新宿、とは全然違う、
古風で、緑の多い街なんです。

佐賀の人たち!
新宿って言っても、歌舞伎町とかアルタ前とかだけじゃないんですよ!

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さて、山田さんちは、コロナも影響も受けず、
今日からの梅雨入りの影響もすり抜けて、着々と進行しています。

でも、さすがにいつもの、上棟式大宴会っ、
は、さすがの僕たちも自粛しまして、
先日、お昼に、小さなお清めとお祝いをしました。

でもやっぱり、みんなで集まって、少しでも一緒に過ごす時間は、
家づくりではとても大事なことだなーとつくづく思いました!

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さて、そんな事もあり、
今月は、毎週末、
中野の「月のとびら」にて、リモートワークをしてみようと思っています!

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名付けて、月とびリモート!

とはいえ、西久保がいるだけですので、お気軽に家づくりなどのご相談、月のとびらの見学、冷やかし、差し入れ、、、など
お気軽にいらしてくださいね。

先週末もやりましたが、とても風が通りますし、そもそもそんなに人来ませんし、
僕の隣で、PCを持ってきて仕事をしているのもまた、それも良いでしょう(笑)。

先週は、あまりに草木が茂りすぎていたので、半分は木の剪定をしていました。

基本、暇なので予約は不要ですが、まれに接客のタイミングもありますので、
どうしても、、、の方は、メールでご予約くださいね。

でも、きっと基本、ヒマでしょう(笑)。


それでは〜。ヒマの中にある、いろんな出会いが楽しみです!



posted by 西久保毅人 at 19:10| 2020年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年07月08日

ひさびさに、「工事中から家は食堂!」

先週、梅雨の合間を縫うように天気に恵まれ、
杉並区で設計を進めているグリーンハウスの上棟式をしていただきました!

グリーンハウスは、6世帯からなる木造の共同住宅です。

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実際は、ずーっと雨続きの予報だったんですが、
ミラクルなお天気に恵まれて、
いい風の吹く、とても過ごしやすい日になりました。

コロナウイルス、ステイホーム、ソーシャルディスタンス、と
3月から自粛自粛が続いていたのですが、
ようやく外でこういうお祝いもしていいような街の雰囲気になってきましたしね。

そういう意味では、非常に天気や、タイミングに恵まれた現場だなーとつくづく思います。
やっぱり家づくりは職人さんたちに手で作ってもらう訳ですので、
ほんの1日でもこういう風に建築家、建主さんご家族、職人チームが
立場を気にせず集まることがとても大切だなーと思います。

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グリーンハウスは、もともと建っていた古いアパートの建て替えなのですが、
オーナーの石原さんご家族は代々この地域の方なので、
ふらっと近所のご親族のおじさま達も参加しに来てくれました。

これぞ、「工事中から家は食堂!」なのです。

そうそう
いろんな状況の設計をさせて頂くのですが、
こういう「ザ 東京ローカル」のつながりのあるご家族が多いのも、
案外ニコ設計室の特徴かも知れません。

そして、どこかから移り住んだとしても、
そんなご近所との関係がこれから産まれていくような家づくりが
僕たちの目指す家づくりでもあります。



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そんな時、
実は建築のデザインがどうこう、、、っていうコトよりも
どれだけ地面を残すか、とかどれだけ草木が生えるか、っていうような
建築の周りのデザインを大切にすることがとても大事だなーって改めて思います。

実は、このアパートのグリーンハウス、っていう名前、
植物が好きだった亡くなったお父様がつけた名前だそうです。

もちろんアパートなので収益計算が一番大切なので、
そういう事ももちろんクリアーしながらも、
緑あふれる共同住宅、
街と人、人と人のたくさんのつながりの生まれる共同住宅になるように考えています。



まぁ、そういう意味では、
日本中、どこで作ろうとも、ニコ設計室は地面に根付いた「ザ ローカル」な設計しかできないのだなぁ、、、、。

それが長所でもあり、欠点でもあり(笑)。


完成が楽しみです!




posted by 西久保毅人 at 22:06| 2020年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年07月15日

心ざわりな距離感

実は、先日、
ドイツのデュッセルドルフ在住の、シュタイナー教育家、稲垣真理子さんと
日独ZOOM対談をさせていただきました。

その様子が、YouTubeにアップされましたのでお知らせします。


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長くしゃべりすぎたので、、、、、前後編の大作です(笑)。

自分でみると、「話下手だなー、、。」とかなり恥ずかしくなってしまうんですが、
このコロナ禍の時期、なんでもチャレンジしよう、が最近の僕のキャッチフレーズ。
その第一弾でしょうか(笑)?


さて、
そもそもなんでこういう機会があったかというと、、、、。

実は、この2月に、真理子さんが来日の際、
僕たちが小田原さんよりお預かりして運営している「月のとびら」に偶然宿泊されたのがきっかけでした。
その際、真理子さんがドイツで幼児教育をされているという事でしたので、
「家づくりのつぼノート」を献本させていただいたのです。

「家づくりのつぼノート」は、もちろん家づくりのエピソードをまとめた本ではあるんですが、
僕のこの本の裏テーマは、「子供達の世界の素晴らしさを伝える」という事だったんです。
だから、もちろん家づくりに関心がある人にも読んでいただきたかったのですが、
幼稚園や保育園、子供の世界に関心がある人、「今の教育なんだかなー」と悶々としている
人たちに、ぜひ読んでいただきたいと思って書いた本でした。


さて、そんな訳で出会った時期は、まだコロナ前で海外旅行もできていたのですが、
それから世界中でこのコロナ禍が始まりました。
真理子さんの幼児教室も休園せざるをえなくなり、そんな状況でもなんとか伝える事ができないか、、、と
YouTubeで動画を発信する事を始められたそうです。



そんな先日、真理子さんから突然のメールがあり、「家づくりのつぼノート」を題材にした
対談をしたいとのオファーをいただいたのです。
こんな嬉しい事はありませんし、こういうつながりも、実はコロナ禍がなかったら、思いつかなかった
事かも知れません。
すぐに快諾して、このZOOM対談が実現したのです。


でも、面白いのは、
実は、僕と真理子さん、日本に滞在中も二言三言くらいしか、実は会話をした覚えがなかったのです。

、、、、、人見知りのため。

なので、対談、と言っても、ほとんど初対面に近い状態でもあり、
話しながら、「そんな事を考えてたんですね〜。」とお互いに初めて聞く事ばかり(笑)。

唯一の情報としては、「月のとびら」に滞在してもらった、という事と、
「家づくりのつぼノート」を読んでいただいている、という事くらいです。

よくそんな状態で、YouTubeで発信するような対談をしたものだ、と思いますが、
なんか、そういう「えいやっ」っていう性格が、僕と真理子さんは似ているんでしょうね(笑)。

おかげで、僕もなんだか変なスイッチが入ってしまいました。


このコロナの状況を憂いていても何も始まりません。
でも、こんなZOOM対談の機会のように、この時期だからできる事や、
この時期だからやっちゃえーっ、ていうような
事が、実はたくさんある気がします。

もし、平穏な状況だったら経験やプライドが邪魔して恥ずかしくてできなかったような事も、
「もう、えいやっ」っていう思いでトライできるんじゃないだろうか?
やりながら、トライアンドエラーをしながら、気がつける事があるんじゃないだろうか?

そんな前向きな勇気をこの対談を通して、真理子さんにいただいたような気がしているのです。


だから、とても堂々と「見て見て〜」と言えるようなトークではありませんが、
是非是非、見ていただけたら嬉しいです!


そして、「もうこの1回だけと言わず、せっかくだから10回プロジェクトにしましょうね!!!」

と提案していますので、そのうち話しぶりが上達するのを楽しみにしてくださいね(笑)。



ぜひぜひ、近い将来、ドイツで幼稚園、実現しましょう!

posted by 西久保毅人 at 23:30| 2020年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年07月17日

子供のための空間

そうそう、先日、ドイツの稲垣真理子先生と話している中で、
相手が、幼児教育の先生であることもあって、

「実は、20台の頃は建築を仕事にしようか、保育の現場で働こうか、結構真剣に迷っていたんです。」

という話となり、ずいぶん久しぶりに学生時代の話をしました。

この写真は、そんな僕の建築学科を卒業するに当たっての、修士論文に掲載した写真たちです。
懐かし!20数年前の写真たち!


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大学の後半、いまいち建築の面白さにピンときていなかった僕は、
建築を仕事にする事はないだろうなぁ、、、と思いながら、
救いを求めるように
いろんな人に面白い幼稚園や、保育園があると聞いては訪ね歩き、
その園に入りびたる、という事をしていました。
今思うと、学生の特権ですよねー。

今ならただのおじさんの不審者です(笑)。



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そんな事ばかりしていたので、いろんな園の園長先生と親しくなったりして、
いろいろお話を伺ったり、子供たちと遊んだりしていました。
面白い園と出会うたびに、大切なのは園舎ではなくて、素敵な園長先生だ、という
結論にいたり、ますます建築への興味が薄れていったのですが、
その甲斐もあり、
ある時、幼稚園に遊具を作らせていただくという幸運を得ました。
今思うと僕にとっては、初めての実物であり、ケンチク。



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でも、遊具ってなんだろう?

そんな事を悶々と考えた結果、
園庭に生えている大きな木に子供たちがだんだん近づいていけるような、
木に巻きついただんだんデッキ、というようなシンプルな木の床を提案しました。

だんだん上がっていくから、その下には潜れるような場所もあります。
木の柱は、そのうち壁でも作ってもいいかも?と思ってたくさん立てました。


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さて、完成してしばらく経った日、
久しぶりに幼稚園に行くと、もー、言葉で表現できないくらいの衝撃を受けました!

なんとそのだんだんデッキは、「子供たちの小さな家」になっていたのです!


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この幼稚園では、子供たちに簡単な木工をさせる園だったのですが、
その一環でこのだんだんデッキがその年の素材になったようでした。

柱や床を手がかりに、壁を作ったり、屋根をかけたり。
床下にはゴザが敷かれ、もう子供たちのたくさんの遊びの痕跡がありました。


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すべては子供たちの読み解きで、いかようにも空間化され、

「このアジト、何階だてだと思う??いち、に、さん、し、ご、、、8階だてだよ!」

とのコト。

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建築学科で学ぶ学生は、知らず知らずのうちに空間や部屋に名前をつけて、
常識に縛られていきます。体育館はこういうもの。美術館はこういうもの。学校はこういうもの、、、という具合に。

例えば住宅でも、リビングはこういうのが当たり前、お風呂はこういうのが普通、
子供部屋は6畳が常識、、、、などと、名前に染み付いたイメージから逃れるコトはできません。



それに対して、子供たちの自由な事、自由な事!


彼らには、常識や当たり前はありませんから、
すべては、純粋な体感と読み解きによる判断なのです。

なんと素晴らしい世界!

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そんな読み解く事の楽しさ、豊かさを子供たちを目の前に、
ますます薄れていく本物の建築への関心。



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まぁ、こんな風なので分かる通り、
建築学科での成績は、最悪だった訳ですが、
今思うと、これが僕のケンチクの原点だったなぁ、、、、と
20数年ぶりに思い出してみました。


こんな話を引き出していただき、ありがとうございます真理子さん。
ニコのおうちに段差が多いのは、実はこういう原体験も多からず少なからず影響しているのでは、、、、と
改めて思いました(笑)。



そうそう、今週は、日曜日に、月とびリモートです!
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posted by 西久保毅人 at 23:36| 2020年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年07月23日

住宅にある「そと」について

少し前になりますが、現在発売中の季刊誌「庭NIWA」さんからご依頼を受けて、
みどりのちから、というリレーコラムに執筆させていただきました。


とはいえ、僕はお庭の専門家ではありませんし、
恥ずかしながら作庭の歴史や作法もまったく分かりません。

ただ「そと」は大好きです。

本にも少し書きましたが、なぜなら僕は閉所恐怖症ぎみだから、、(笑)。
いつでも逃げ出せる空間にいたいのです。

しかし建築の設計の仕事は、主には内部空間を作ることです。
大きな「そと」という空間に屋根をかけ、壁を作り、外敵や雨風から人間の暮らしを守ること。
それが建築の始まりですし、
住宅の設計だって、もちろんみなさん内部が欲しくてご依頼をしていただくのです。


あぁ、、、、こんな閉所恐怖症の僕が、まさか内部を作る仕事を選ぶなんて!!!
なんという人生のいたずらでしょうか、、、、?

もう、閉じこもった内部空間なんて、、、、、大嫌い。


でもそういう僕が建築の設計の仕事をしているからこその
いいところも案外あるのです。

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独立以来、
仕事を頼まれるたんびに「なか」を設計しているふりをしながら、
気がつくとせっせと「そと」を設計してきました。

でも、そんなの受け入れられるはずないですよね。
みなさん「なか」が欲しいんだから。
だから、跳ね返されるたんびに、じゃあこんな「そと」は?じゃあこんな「そと」は??
という具合に、ひたすらに「そと」を提案してきました。


そういう事ばっかり考えてきましたので、さすがに途中から
あからさまな「そと」ばっかりだと、なかなか受け入れられない、、、。(経験者談)

という事も、学習してきました。
でも、そこで諦めないのが、性癖のなせる技です(笑)。

だから、「なか」っぽい「そと」とか、「そと」っぽい「なか」とか、
限りなく「なか」なんだけど、「そと」のように感じられる、、、、
図面上は、どう見ても「なか」なんだけど完成すると「そと」っぽい、とか、
もう、そういう事ばかりを考えるようになりました。


そう、肉を切らせて骨を断つ作戦ですね。


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考えるのは、
とにかく風が抜けること。
家にいるのに、街にいるみたいに感じられること。
小さな敷地を買ったのに、まるで街を手に入れちゃったように感じられること。
カーテンなどをほとんど閉めなくても、気持ちよく生活できること。
玄関入っても、なんだか街の続きのように感じられること。
お風呂もできれば露天風呂のように。

できるだけ地面を残して草木が生えるようにすることも、僕の究極の閉所恐怖症のなせる技です。
なぜなら、地面を掘っていけば地球の裏側に脱出できますからね。
コンクリートを敷き詰めちゃうと、掘るのが難しい。


などなど。
書ききれませんが、
とにかく自分がその空間に身をおいて、気持ち悪い空間は作りたくないのです。
なので表向きは人様の要望を聞いているようなふりはしていますが、
根っこのところは実はそうではありません。


でも、たくさんのお家を設計させていただきご入居後の気持ち良さそうな暮らしも
たくさん拝見させて頂くうちに、
上記したような空間は、みんな口にこそ出さないだけで
絶対みんな気持ちいいはずだ、という確信だけはどんどん強くなってきました。


さてそんな中、なんの前触れも準備もできないまま、
コロナ禍に突入してしまい、通勤も学校にもいけないステイホームが
長く強いられる時代に突入しました。


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まだまだたくさんのストレスを感じる期間は続きそうですが、
僕たちが手を替え品を替え、それぞれの住宅に潜り込ませてきた「そと」が、
少しでもステイホームの時間を、

「でも、なんか街にいるみたいだね。」

と気持ちを「そと」や街に解放してくれているといいなーと改めて思います。

そんな想いをコラムに書かせていただきました。

実は今までこういう事をあまり言葉にしてこなかったのですが、これをきっかけに
もっと言葉にして、誰でも「その」のある暮らしを手に入れられるようになったらいいなーと
最近、少し自分の中のスイッチが切り替わったような気もしています。



写真は、5月に完成した木元さんのお家。
先日伺ってきたのですが、
まさにステーホームしているのを忘れるくらいに、暮らしに「そと」のある家でしたよ。

posted by 西久保毅人 at 20:30| 2020年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年07月30日

アリサト工房さんとうつわ空さん

奈良県にアリサト工房さんっていう、茶布の作家さんがいらっしゃいます。

1年くらい前に和紙職人のハタノさんと時々、一緒に空間デザインをされているのを知り、
インスタグラムで拝見したのですが、
風にひらひらと揺れる茶布がもう、うっとりするようで、、、。

動画を見たのですが、
布っていうよりも、風そのものの動きが感じられるというか、
風が布と戯れて遊んでいるようにも見えて、
まさに風を視覚化するような、そんな布だなーと感じました。



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あんまり素敵なので、いつか、、、いつか、、、ご一緒に仕事ができたら、って思っていたんですが、
待っていてもそんな機会は来ず。
そんな中、ちょうど最近、中野の月のとびらで毎週「月とびリモート」っていうのを
始めたのをきっかけに、月とびの顔になるような、何かが欲しいなーと思い始め、

そうだ、アリサトさんの布!!!

って、思い出しました。

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ご連絡したら、こんな時期にもかかわらずとてもスムーズに対応いただきまして、
とりあえず、何かサンプルを送りますね〜、という話に。

もちろん取り付ける場所とかは、お伝えしておいたんですが、
奈良県の工房から届いたサンプルを取り付けてみてビックリ!

なんという事でしょう!
あまりにも月のとびらにぴったりではないでしょうか、、、。
もう、まさに、月のとびらにつけるために誕生したような、大きさ、長さ、質感、刺繍、、、。

とそんな訳で、サンプルだったのですが、
もう返したくなくなってしまったのは、言うまでもありませんね(笑)。
本当は、サンプルでイメージを作ってから、特注で製作していただく予定だったんですが、
あまりにぴったりだったので、

「ええと、、、あまりにぴったりで、この場所に似合うので、、、、、返したくないんですけど、、、。」


と、取り付けた写真や動画を送りつけつつ、子供じみたお願いをしてみたのです。

そしたら、アリサトさんも、


「笑笑。本当に、ぴったりですね!!! では、、、、お譲りしましょう。」


という、神様のような対応をしていただきまして、もちろん費用はお支払いしたのですけど、
めでたくうちの子になりました(笑)。


いやぁ、、、、でも本当に素敵な布です。
風にゆらゆら。
取り付けただけなのに、このジメジメした梅雨の時期が、涼しくなった体感すらあるんです。
魔法の布かもしれません。

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そして、偶然なんですがその週末から、
うつわ空さん、という昨年も月のとびらで展示販売をお願いしていたうつわ屋さんが、
のんびりと展示を再開してくれる事になっていました。

そのタイミングにもぴったりあって、
あっという間にとても涼しげで、夏らしい展示空間となったのです。



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なんていうか、縁ってあるんですねー。
たった布一枚なのに、このコロナ禍のもやもやした気分も
なんだか爽やかに。

アリサトさん、どうもありがとうございました!
いろんな形で使ってみたい布ですので、
きっとまたお願いしたいと思っています。



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と、そんな訳で、月とびリモート。
8月も開催します。

8月は、うつわ空さんのうつわを常設していただく事になりましたので、
うつわも見に来てくださいね。その場で購入できますので。


しかし、僕はこんな性格だから絶対犬とか猫とか預かったりできないなー、、、って思いました。


きっと返さないでしょうからね、、、(笑)。
気をつけます!
posted by 西久保毅人 at 23:59| 2020年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年08月13日

気づくと1年!

雨ばっかりの梅雨明けから一転、
トウキョウは、猛暑の夏到来です。

暑いですね〜、、、。


あまりに暑いので先日の打ち合わせの帰り道、
7年前に設計させていただいた山崎さんちにふらっと寄ったら、
子供達が庭の井戸水を道に撒いて、涼しくしてくれました。

東京の住宅地だと時々敷地に井戸が残っているケースも結構あるんですが、
夏の井戸水は冷たくて最高です!
敷地に井戸があったら、何かしら利用するのをお勧めしますよ!


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コロナの影響で、今までのお施主さんたちがかなりリモートワークとなった模様。
いい事といえば、今までほとんど平日はご不在だった家に、リモートワークで
ご在宅のケースも増えた事でしょうかね?


さて、そんな山崎さんちもたくさん登場する「家づくりのつぼノート」

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気がつくと、発売から一周年が経ちました!

ちょうど去年の今頃は、本になった嬉しさもあり、
自分の本が置いてあるかどうか、本屋を見かけるたんびに立ち寄り、
置いてあると店員さんにお礼を行って回る、、、という本屋さん行脚をしていました(笑)。

まさか1年後にこんな社会になるなんて、想像もしていませんでしたが、
あたらめて読み返すと、どんな時代、状況でも揺るがないような家づくりで大切な
エッセンスの本になっていて我ながら関心(笑)。


むしろ、ステイホーム、リモートワークと在宅時間が増えた今だからこそ、
大切にしてほしい事が詰まった本になっていると思います。


同時に、反省もあり、

「あー、ここは編集の松井さんの言う事、聞いとくべきだったなー。」

とか、

「あの時、ブックデザイナーの松田さんが言ってたのは、こういう事だったのか、、、。」

などと、気がつく事もたくさんありますし、
そう思うと、よく辛抱強く、本作りにお付き合いしていただいたなぁ、、、、と
改めて感謝をお伝えしたい気持ちにもなるのです。



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さてさてそういえば、
建築の場合、完成から1年くらい経つと1年点検と言って、
不具合などがないかなどを点検するのですが、本の場合は、1年点検ってないのでしょうかね?


住宅の場合、1年くらい経つと、
いいところも、悪いところも、案外冷静に分析でき、

「想像してたより、いいじゃーん!」

っていうとこもあれば、

「あー、ここは、言う事を聞いときべきだったなー、、、反省」

っていうとことか、
いろんな発見があります。


そういう意味でも、ぜひ本の1年点検、したい今日この頃。。。


ねぇ、松井さん(笑)。

posted by 西久保毅人 at 22:09| 2020年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年08月19日

共に進んでいる、というカンカク

よーやく昨日、
前期の工学院大学での授業が終わりました!

前期って、、、、もう8月も後半ですよ(笑)。

というくらいに、このコロナ禍での大学教育というのは、もうてんやわんやの半年でした。


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いろんな場所が、徐々に解放されつつあるのに、
いまだに東京の大学だけが、閉鎖状態。


「そもそも、リモートで設計の授業ができるのか??」

そんな初歩的な大学側の不安ばかりのちょうど5月、
緊急事態宣言の最中、手探りで今年の大学の授業が始まりました。

でもそんな不安はよそに、実際に始まると、実は感動の連続でした。
以下は、僕が5月から、ウェブ授業でリアルタイムで行った授業記録の一部です。


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設計の授業は、具体的な敷地に住宅や、幼稚園などを毎回設計する課題なのですが、
今年はそもそも、外出自粛で、学生たちは敷地にもいけません。

そこをケアするように、まずは専任の先生が敷地を動画撮影し、YouTubeで共有してくれ始めました。
でも、それでも物足りない。。。。

そんな中ある学生は、この写真のように↑↑
自宅で作った敷地模型に、プリントアウトした写真を立てて、たくさん並べながら作業をしてくれていたのです!

「現地には行けないけど、少しでもその敷地を、設計する場所をイメージしたい。」

こんな状況の中、諦めずに彼女が絞り出した方法だったんでしょう。
画面越しに見せてくれた「産みだす力」みたいな衝動に、
とても感動したのです。

こういうのを本当のクリエイティブっていうんだろうなー。
この子は将来、絶対、いい設計者になるだろうなぁ、、、。


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このエピソードに限らずとも、

どんな状況であろうと、
学びたい、成長したい、という学生たちの
貪欲さには毎回驚くばかり。



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そんな彼ら彼女たちに少しでも
共に考え、進んでいるというカンカクを持ってもらいたくて、
毎週、毎週、ただひたすらに話し、描き続けた、というような半年間でした。

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授業の方法としては、
まず、授業日の前日までに、学生から共有のグーグルドライブに、
その週までの宿題や作業記録、模型写真などがそれぞれ提出されます。



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それを整理して画面に映し出しながら、
できるだけ対面授業の臨場感を感じて欲しかったため、
話しながら、いろんな色のペンで画面上で書き込んでいく、というような
方法をとりました。

それプラス、毎回、設計をするにあたって大切なコトを板書風に。

という具合です。

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基本的には、僕が対面授業で行う通常の方法と変わらないのですが、
それをウエブ上でやるのは、
準備も含めると、なかなか大変!!!

しかも、対面授業よりも一人一人に対しての集中力が必要となり、
毎週5時間くらいぶっ通しでやっていると、かーなりの疲労(汗)。

しかも、それを整理してまた学生に送るまでの作業もあって、、、、
これはこれでなかなか大変ではありましたよー。。。。


そう、その場で終わらないのがリモート授業の特等でしょうかね。
前後が案外大変なのです。

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でも、そのせいかどうかは分かりませんが、
一つの課題が終わる頃には、
今までの対面の授業以上に、10人それぞれの学生に対して
我が子のような愛情が湧いてしまった、、、、というのが僕の結末なのでした(笑)。

会ったこともないのにもはや、他人とは思えない不思議な気持ち。

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結局、一度も会ったことのない学生たちと、画面上での対話だけだったのに、
お互いにキャッチボールをすることで、
最終的には学生それぞれの性格や、人間性まで伝わってきたような気がしました。

こんなことがウエブ上で起こるなんて、、、、、不思議ですね!


そんな具合で、
半年前の不安が嘘のように、
最終的にはとても盛り上がった設計の授業ではあったのです。
(疲れるのは疲れますがね、、、、。)

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さて、そんな中での最後のエピソード。
工学院大学の2年生の設計課題は、
1班あたり10人くらいのチームに分かれて
10チームくらいで行うのですが、最終提出のあと、各班から2名づつくらいが選出されて、
選ばれると最終講評会で発表をするのです。(もちろん今年はウエブ上で)

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そんな訳なので、とても頑張ってくれた僕の班の学生たち10人からも
泣く泣く2名くらいを
採点後に推薦しないといけない訳なんです。。。。

これが一番、苦渋の決断!!!

そんな採点と選考の報告を僕の班の学生たちに報告したところ、、、、

すぐさま、

「私の作品は、ど、どこがダメだったんですか?写真ですか、図面ですか?」

「僕のプレゼンのどこがダメだったんですか??」

という、もーう自分が選ばれない事が納得いかない、、、というようなメールが次々に届きました(笑)。



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そう、何を隠そう、これがこの半年で一番嬉しかったことかなー。

この大変な時期に、ウエブ授業という誰も経験したことのない授業なのに、
どこか大人はあきらめ気味な社会なのに、
学生たちが、本気で食い下がってくれたこと。


「私が選ばれないのが悔しくて仕方がない!!!納得がいかない!!!」


と、そんなにも本気で課題に取り組んでくれたこと。



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このコロナ禍の中で、
会うことすらできないのに、そんなの関係ないくらいに
「共に進んでいる、というカンカク」
を最後には共有できて、とても達成感のある半年でした!


さてさて、
とはいえこれも半年で終わりかなぁー、、、っていう淡い期待もあったんですけどね、、、
どうやら後期の授業もリモートになりそうな雰囲気。


やれやれです。
どっちがいいのか、、、、もはや分かりませんけどね(笑)。
posted by 西久保毅人 at 23:47| 2020年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年09月09日

店づくりのつぼノート


なにやら8月からお問い合わせやご相談が多くて、あっという間に9月です。

そんな時期に限って、コロナ禍でストップしていた小さな小さな飲食店のプロジェクトが
急に始まるコトになり、
街を歩くたんびに、「店構え」というのが気になっている今日この頃。


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最初はついつい何でもかんでも「デザイン」しちゃいそうになっていたのですが、

ん??待てよ、自分が入りたい店って??

って思うと、ほとんどのお店が外で飲み食いできるお店で、中の賑わいが道端まではみ出しているお店。

そう、いわば、

「人が、看板であり、ファサードになっているお店」

だと気がつきました。

特に最近は、コロナ禍の影響で、どのお店も大きく窓を開けていますし、
逆に、そもそも窓が大きく開けられないお店は、あんまり人が入っていません。
やっぱりまだまだ、風通しがよくない密なお店は、抵抗がありますよね。


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でも、よくよく考えたら、それって、別にコロナ禍だからって訳でではなくって、
そもそも道端の雰囲気が、そのまんま店の中まで続いているお店の方が、
健康的だし、時々雨が降ってきたり、風が吹いたり、街の音と共にあるお店が
やっぱり気持ちがいいのです。

そういう意味では、コロナ禍って、
住宅にしても、お店にしても、本当の気持ち良さって??っていうのを
改めて考える機会だし、今、商店街で起こっている事って実は人類としての快や不快の「原点」なんじゃないのかなーって思います。

そして、案外、これまで住宅で考えてきた事と、まるっきりおんなじだぞ、って思います。

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街のつづきであるコト。

屋内いるのを忘れちゃうような外っぽさ。


そんなコトにただただ耳をすませば、わざわざ大げさなデザインなんて、
なければない方がいいお店なのかも知れませんし、それこそ何より閉所恐怖症の僕がふらりと入りたくなるお店なのです。


実は、去年、
オリンピック開催に向けて、やっぱ街の体裁を気にしてか、
例えば高円寺のガード下の飲み屋街も、道路にはみ出さないように規制されはじめていた時があり、
お店の人も、
「オリンピックまでに規制しちゃうらしいよ、、、。」
と嘆いていました。


でもコロナ禍のおかげで、真逆の社会情勢になり、
店内にいられないから、少しでも外に席を、、、、と道路法も多少緩和されてきているようです。

オリンピックはともかく、街としてはとても素晴らしいコト。


この調子で夕方になると道端にたくさんのテーブルがひしめくヨーロッパやアジアの街みたいに
日本もなっていったらいいなー。



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そんなコトを言い訳に、
時間があると、道端にはみ出した夜の街をパトロール(笑)。

仕事だから仕方ないよなぁ、、、、。

うん、仕方ない仕方ない。。。。行きたい訳じゃないんけど、、、、僕、根が勉強熱心だし。



まぁ、そんな訳で
10年後くらいには、「店づくりのつぼノート」にまとめてみたいと思う、今日この頃でございました!!!



ひっくっ。
posted by 西久保毅人 at 21:12| 2020年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年09月12日

ビラ配りスピリッツ

先日、郵便ポストに若い建築家の人のビラが入っていました。

「はは、僕が建築家だとは知らずにおろか者め(笑)。」

と思いつつ、なんだか懐かしい気持ちになったんです。

なぜなら、ちょうど独立した頃、僕も自転車でビラ配りをしていたから。


子供を抱え独立したものの仕事もなく、先も見えないちょうど30歳の頃。
どうやったら設計を頼んでもらえるのかなんて、さっぱり分かりませんでしたから、
もうビラ配りでもするくらいしか、思いつかなかったんですよねー、僕も。
もはや恥も外聞もありません。


そこで、大量のビラを作って自転車で近所をうろちょろポスティングを
はじめました。最初はもう「ビラを配る」っていうことだけが目的になってしまい、
手当たり次第に入れていたんですけど、
ビラの残りがだんだん少なくなってくると、変な欲が出てきます。

だんだんどこにでもポストするんではなくて、

「ここ、建て替えそうな時期かも??」

と思えるところや、

「この場所に設計できたら、気持ちいい家になるだろうなー。」

って思える場所などを次第に選んでポスティングすることにしました。



まぁ結局、ビラ配りから設計を依頼されることは一度もありませんでしたが、
なんだかその行為そのものが、今の自分の原点でもあるし今を支えているんじゃないかなーと
思うことがあります。

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僕が配ったビラなんてこんなにかっこいいものではなくて、
コンビニでコピーしたA4サイズだったんですが、そんな風に思うともしかすると似たようなタイプかも??

そもそも建築家の人が、自転車でビラ配りなんてしないでしょうからねー、普通(笑)。



と、そんな訳で妙な親近感を持った今日この頃です。
ビラ配りでいえば、僕も毎週、中野の月のとびらでビラ配ってますからね!
ビラ配りスピリットは、まだまだ負けてないつもり。


どんな人か、、、、そのうち会って見たいものです。
設計は依頼しないと思いますが、、、、それでも良ければ(笑)。


posted by 西久保毅人 at 20:10| 2020年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年09月15日

江頭さんの家の物語が、フォーブスジャパンに!!!

江頭さんの家の物語が、フォーブスジャパンに掲載されました!

下は、インスタでの投稿を貼り付けたもの。こういう事ができるのを今日発見しました(汗)。


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 〈江頭さんの家〉   僕の地元の佐賀県で設計させて頂いた 屋根の上で安心して遊べる家です。 なんたって屋根の上は、 一番ワクワクする場所ですよね。  『屋根の上と地面がつながっていたら どんなに日常が楽しいだろう?』  という事を真面目に考えました。  9/6(日)にForbes Japanに記事がアップされる 予定なので記念に❗️ @forbesjapan のプロフィールリンクよりネット版に掲載して頂いていますので、是非!🙇‍♂️   _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ しかし台風、 佐賀大丈夫かなー。。 みなさん無事に台風が過ぎますように!     #forbesjapan#ニコ設計室#ニコ #西久保毅人#佐賀県出身#建築家#家づくりのつぼノート##下屋根のスタジアム#nikodesignstudio#niko#nishikubotaketo#architect#japanesearchitecture #japanhouse #住宅#nishikubotaketo#colors#いろとりどり#architecture#house#architect#japanesehouse#children#архитектура#arquitetura

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夏の終わり

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 9月前半の月とびリモートも終了。 今週は、小雨が心地よくて、ほとんどの時間 窓を開放してすごしました。 急に夏の終わりを感じさせるこの週末。  6月からはじめた月とびリモート。 『毎週大変じゃないですか〜?』 と言われますが、週末なのでほーんとにテキト〜に のんびりとやってます。何よりこんな眺めの空間なので、小雨降る日なんかは逆に心地良くて、商店街好きの僕にとってはむしろワーケーションというか、バケーションというか、小田原さんに頂いた夢のような気分転換の週末なのです😊。告知はしますが誰かを呼んだり誘ったりする事はほとんど無いので基本的に行き当たりばったり。 日曜日は、うつわ空の加藤さんの店番の日なので 加藤さんとお店にいるのも心地いい時間。 @utsuwa_qu  そんなゆるゆるの週末ですが、不思議な事に毎週誰かしらとの出会いや再会があったりするのが不思議。 なんの店でもないし何者でもないから、道端で何かしらやっていると街の人も声をかけやすいんだな〜、というのも最近気が付きました。 のれんを掛けたり、黒板書いたり、草むしり、ゴミ拾いをしたりしてると、立ち止まってくれやすくなります。そんな風にふらっとのれんをくぐって頂いた出会ったお客様とお話したり、道端の人に話しかけたり。たまにはわざわざ会いに来てくれる人もいたりして、そんな方々とのんびり過ごす週末。なんだか場所を育てている感覚がとても新鮮な気持ちですし、ああホントに自分は街好きだなーって思います。 ここにいる時は、もしかすると『ニコ設計室』の西久保さんでもないのかも知れませんね。  _ _ _ _ _ _ _ _ コロナ禍がなかったら、こんな事はしてなかっただろうなぁ。そして何よりも小田原さん家族がこの家を預けてくれなかったら、そもそもどうなっていた事か。小田原さん家族には感謝しかありません。   だから再来年、 出会った街の人達の愛情と笑い話がパンパンに詰まった状態で磨き上げられたこの家を、小田原さんにお返しするのが、今のところの僕の1番の目標です。   それが、月とびリモートの 本当のテーマ。🙋‍♂️     #ニコ設計室#ニコ #西久保毅人#佐賀県出身#建築家#家づくりのつぼノート#月とびリモート#月のとびら#コロナ禍#nikodesignstudio#niko#nishikubotaketo#architect#japanesearchitecture #japanhouse #住宅#nishikubotaketo#colors#いろとりどり#architecture#house#architect#japanesehouse#children#архитектура#arquitetura

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2020年09月16日

9/19(土曜)は、リールオパン X 月とびリモートです!(9月後半の月とびリモートの日程も)

今週末の9/19(土曜)に、
吉祥寺のリールオパンさんが、月のとびらで一日パン屋さんをしてくれる事になりましたー!

要するに、

「島岡さん」が、

「小田原さんち」でパン屋さんをしてくれるって事ですね!(笑)。

ニコの必殺技、「施主のふんどしで、施主に相撲を取らせる」というやつでしょうか、、、、?

ありがたい限りです(感謝)!
新潟に向けても、吉祥寺にも、佐賀に向けても、、、もはや全方向に足を向けて眠れない僕は、
丸くなって寝ようと思っているところです。

そんな訳でぜひいらしてくださいねー。

また九月後半の「月とびリモート」の日程も、下記に記しておきました!

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 〈月とびリモート〉  急に秋めいてきましたね! ※9月後半の日程を下記に記しておきます。   9月19日(土曜日)は、 『リールオパン×月とびリモート』を開催❗️  吉祥寺のリールオパンが、薬師あいろーど商店街に 一日限定オープンします。パン、キッシュ、焼き菓子など当日限定メニューでお待ちしております。 ※12時〜売り切れまで。 @lileauxpains   ....................................................... 月とびリモートは、ニコ設計室の静かな家開き。 9月も、うつわ空さんとコラボ開催中です😊 おうちごはんを楽しめる うつわもたくさんあり〼 入口はアリサト工房さんの茶布がお迎えします! @utsuwa_qu @arisato1  ※開催日: 9月後半は 19(土)20(日)27(日)  ※住所: 中野区新井1-31-5 月のとびら ※時間: 12時〜17時まで ※ご予約不要ですが、何かあればDM下さい。  ....................................................... <概要> 「月のとびら」は、 中野区新井の商店街に建つ 小さなギャラリー付きの住宅です。 現在、宿泊、イベント、ハウススタジオ、etcと ご相談に応じて利用可能なスペースとして、 ニコ設計室が運営しています。  もしお会いできたら、初めての方は まずはぜひ住宅の見学をして頂き、 偶然居合わせた者同士、いろいろお話しましょう。  とはいえ、基本的には僕がいるだけですので、家づくりなどの各種ご相談、月のとびらの見学、冷やかし、雑談、差し入れ、、、など お気軽にいらしてくださいね。🙋‍♂️      #ニコ設計室#ニコ #西久保毅人#佐賀県出身#建築家#家づくりのつぼノート#月のとびら#リモートワーク#民泊#薬師あいロード#月とびリモート#うつわ空#おうちごはん#アリサト工房#茶布#リールオパン#nikodesignstudio#niko#nishikubotaketo#architect#japanesearchitecture #japanhouse #住宅#nishikubotaketo#colors#architecture#house#architect#japanesehouse#children#архитектура#arquitetura

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2020年09月22日

リールオパン × 月とびリモート = ??

9/19(土曜)のリールオパン × 月とびリモート

久しぶりのイベントでしたが、無事終了〜。


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 先週の土曜日、久しぶりに 吉祥寺のリールオパンが中野の月のとびらに やってきました! @lileauxpains 当日はパンを食べたくなるような、 絶妙な曇り空の涼しい日和。  12時からオープンのはずが 路面にパンを並べ始めたとたん、 次々に立ち止まるお客さん。そんな訳で見切り発車 のスタートでしたが、あれよあれよという間になくなっていき、15時にはほぼ完売となりました。 久しぶりのイベントだから結構心配してたんですけどねー。杞憂杞憂😊  今回は販売のお手伝いを、今年出会った建築学科の大学生の若者4人にお願いしました。全員違う大学、顔合わせるのも当日初めてのメンバーです。どうなることやら、、、と多少心配もしてたんですがこれも杞憂。 初めてとは思えないくらいに連携しつつ、その場に必要な事を感じつつ、見事な立ち振る舞い。 そんな訳で、僕はもうやる事なくて、、、😊  おじさんはのんびりイスに座って、若者達の活躍ぶりをのんびり眺めておりましたとさ。  今年は大学生もリモート授業でほとんど外に出られず、友達に会えず、もちろん学祭もありません。 そういう意味ではこの日はなんか一日だけの学祭を見ているようで、彼らもとても楽しそうでした❗️ ありがとう、若者達🙇‍♂️  そして虫の知らせを感じてか、絶妙なタイミングでやってきたニコのゆかいな仲間達の焼き鳥とビールの差し入れでめでたくみんなで打ち上げまで。さすが年の功の昭和世代❗️  またやりたいな〜、とみんなが心から思える一日。 そんな訳で、さっそく次回はハロウィンの時に 開催となりましたとさ。  お楽しみに〜。🙋‍♂️ ※次回、お手伝い希望の学生さんがいたらぜひ メール下さいね〜。    #次回はハロウィン#学祭#若者達ありがとう #ニコ設計室#ニコ #西久保毅人#佐賀県出身#建築家#家づくりのつぼノート#月のとびら#リモートワーク#民泊#薬師あいロード#月とびリモート#うつわ空#おうちごはん#アリサト工房#茶布#リールオパン#nikodesignstudio#niko#nishikubotaketo#architect#japanesearchitecture #japanhouse #住宅#nishikubotaketo#architecture#house#architect#japanesehouse#children

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2020年09月25日

続いていくコト、続いているコト。

もう明日ですが、9/26(土曜)おひるの12時から
「辰巳琢郎の家物語」にて齊藤さんの家のリノベーションが放映されます!


実はこの番組、2009年に、「阪本さんの家」で取材していただいて以来、
11年ぶりの取材!になります。

あー、良かった潰れてなくて(笑)。

という自分のコトもありますが、11年以上も続くってかなりの長者番組ですよねー。

そーいえば、工事も実は、おんなじパックシステムの森田さん。
良かったですねー、お互い続いていて。

しかも感動的だったのは、撮影のスタッフさんたちもほとんど11年前にまんまでしたので、
とても嬉しい再会でした!

番組後半のトーク部分では僕も登場予定なので、BS見れる方はぜひご覧くださいませ。


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 明日9/26(土)お昼の12時から BS朝日『辰巳卓郎の家物語』にて、 完成して4年目になる 齋藤さんの家のリノベーションが放映されます! (後半僕もトークシーンで登場します💦)   _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ 元はいわゆる普通の建売住宅だったのです。 1階リビングで2階に個室、的な。  それを1、2階を入れ替えて 2つの曲面の壁により暮らしが緑道と連続していくように設計しました。 なんだか街に住んでいるような、  『おー、この街そのものが我が家〜っ!!』  って思えるような家になるように。 だってせっかくの素敵な緑道沿いなのだし。  1階の完全防音の音楽室は、奥様の 声楽、ボイストレーニング教室になっています。   _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ まぁ、設計はさておき、、、。 ホントに伺うたんびに、 どんどん素敵になる齊藤さんち。  『やりたいことが終わらないんです〜‼️』  と少しずつ家が変化し、磨かれていくのを感じます。  そんな齋藤さんのセンスのおかげで、 僕達までセンスがあるように勘違いされて 本当にありがたい限り😊。   まさに、倍返し、 いや、 1000倍返しの齊藤さんご夫婦です🙇‍♂️🙇‍♂️!!  そんな訳でぜひご覧くださいね! 番組ホームページに現在予告編動画が載ってます。    #辰巳卓郎#家物語#BS朝日#リノベーション #ニコ設計室#ニコ #西久保毅人#佐賀県出身#建築家#家づくりのつぼノート#倍返し##nikodesignstudio#niko#nishikubotaketo#architect#japanesearchitecture #japanhouse #住宅#nishikubotaketo#colors#いろとりどり#architecture#house#architect#japanesehouse#children#архитектура#arquitetura

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posted by 西久保毅人 at 20:48| 2020年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年10月02日

10月の月とびリモート(前半)


急に涼しくなりましたねー。

さて10月(前半)の月とびリモートのお知らせです。

下記日程で家びらきしていますので、お近くに立ち寄られた時にはぜひ覗いてみてください。

7月から毎週日曜日、1階うつわ屋さんをしてくれている「うつわ空」さんも、
年内いっぱいまで延長となり、
今週から商品が一新されるそうです。

そのほか、さとみわ先生のアロマ教室の予定があったり、、、、


ハロウィンには、人気のリールオパンのイベントがあるとかないとか、、、、。

年末に向けて楽しくなりそうです!
チラシ、リニューアルしたんですが、、、、、ハロウインぽい??(笑)。



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 10月の〈月とびリモート〉  10月を前に 最近急に涼しくなってきましたね〜!  月とびリモートは、ニコ設計室の静かな家開き。 10月も、うつわ空さんとコラボ開催中です😊 おうちごはんを楽しめる うつわもたくさんあり〼 入口はアリサト工房さんの茶布がお迎えします! @utsuwa_qu @arisato1  ※開催日: 10月前半は 4(日曜)10(土曜)11(日曜) を予定しています。  ※住所: 中野区新井1-31-5 月のとびら ※時間: 12時〜17時まで ※ご予約不要ですが、何かあればDM下さい。  ....................................................... <概要> 「月のとびら」は、 中野区新井の商店街に建つ 小さなギャラリー付きの住宅です。 現在、宿泊、イベント、ハウススタジオ、etcと ご相談に応じて利用可能なスペースとして、 ニコ設計室が運営しています。  もしお会いできたら、初めての方は まずはぜひ住宅の見学をして頂き、 偶然居合わせた者同士、いろいろお話しましょう。  とはいえ、基本的には僕がいるだけですので、家づくりなどの各種ご相談、月のとびらの見学、冷やかし、雑談、差し入れ、、、など お気軽にいらしてくださいね。🙋‍♂️      #ニコ設計室#ニコ #西久保毅人#佐賀県出身#建築家#家づくりのつぼノート#月のとびら#リモートワーク#民泊#薬師あいロード#月とびリモート#うつわ空#おうちごはん#アリサト工房#茶布#リールオパン#nikodesignstudio#niko#nishikubotaketo#architect#japanesearchitecture #japanhouse #住宅#nishikubotaketo#colors#architecture#house#architect#japanesehouse#children#архитектура#arquitetura

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posted by 西久保毅人 at 17:49| 2020年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年10月12日

緑の家の二つの階段

先日、植物のためのサンルームのある「木元さんの家」の雑誌の取材がありました。

木元さんちは、まだ世の中が物々しい時期に完成したので、
オープンハウスはできず、、、、だったお家です。


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設計している時は、こんな時代になるなんて夢にも思っていませんでしたが、
木元さんの家は、今の時代の快適な家もモデルになるようなお家だなーと思います。

木元さんも、

「引っ越してから、別に外に行かなくても全然いいやっ、って思うようになりましたよ。家が外みたいだから、、、。」

との事(笑)。


そもそもは、木元さんが、家の中でたくさんの植物を育てられるような温室のような空間が欲しいんです、
っていうご要望から始まった家づくり。
だから、2階の一番日当たりのいいところに、サンルームというか、テラスというか、温室というか、、、
そんな場所を置いて設計を進めました。

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結構、細長い敷地だったため、住宅のプランを書いているとなんだか行き止まりのある家に
なりそうで、、、、、。

そこで、どうせ植物を買ってきたり、土を変えたり、、、そんな時には玄関から直接、サンルームに行けた方が
都合が良さそうだったので、2つ目の階段をご提案したのです。

2つ目の階段。
実は、こういうケースでなくても僕が提案しがちなものの一つです。
それは、平面的なくるくる動線が作りにくいプランの時、2つ目の階段があると、
立体的に家を回遊することができるために、立定的に行き止まりのない家が作れるからです。



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こういう風に実現した家は、うかがう度によかったなー、って思えるし、
ご家族も楽しそうに暮らしていただいています。
でも実際、まだ出来上がる前の図面の段階で見ると、この2つ目の階段って、
どうしても無駄に見えちゃうんですよねー。

僕もなかなかうまく説明できず、無理やり作るもんでもないですから、
設計途中で案外、却下されがちな、この2つ目の階段。

木元さんちでは、途中、「いらないかも、、、。」という不穏な空気の打ち合わせもあった気がしますが(笑)、

「ところでキッチンはですね、、、。」

などと不自然な話題転換でごまかしつつ、
木元さんも、「まっ、いいか」となって頂けたようなので、
無事、残る事ができました。ほっ。


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でも、このステイホーム、テレワークになった今、
家の中をうろちょろできて、それもいいですし、家が2倍くらいに広くなった気分がすると
思いますので、みなさん騙されたと思ってぜひ採用してみてくださいね。


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そして、1階にはオフィススペースも設けました。
玄関の正面なので、ちょっとした受付スペースみたいに快適な玄関になるように。

そこも、このテレワークで大活躍中。


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無事、植物園みたいな木元さんの理想の場所もできて、オフィスもできて、
まるで緑豊かな街に住んでいるみたいな木元さんの家。

そのうち鳥とか蝶とか放し飼いになっていると、ますます素敵ですねー(笑)。


あー、この家、もらいたい。


いいなぁ、、、、。木元さん。



↓インスタの方もよろしくお願いします。
posted by 西久保毅人 at 21:09| 2020年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年10月23日

マリオンのまんま

少し前ですが、
ニコで働いてくれていたマリオンが、正式にフランスに帰ることになり
月とびで、小さな小さな送別会をしました!


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本当は盛大にやりたいところなんですけどねぇ、、、、
まだまだコロナ禍で、たくさんの方にご連絡するのもはばかられる時期でしたし、
マリオンも気にしていましたので、お誘い、っていうよりも、
マリオンが月とびにいる日を一日決めて、その日をマリオンが担当してくれていたご家族に
ご案内するっていう、行き当たりばったりなご案内でした。

だから、マリオンにも、

「まぁ、誰か会いに来てくれるかも知れないけど、
もしかしたら、僕と二人で一日中いるだけの日になるかも知れないよ!」

って伝えておきました。

マリオンには申し訳ないけど、
まぁ、本当にそういう可能性も大、って思っていたんですが、なんていうニコのお施主さま方の
カンのよさっていうか、タイミングのよさっていうか、施主力っていうか、愛情、っていうか、、、。

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特にこの会の件、
一切連絡してなかった山崎さんが気まぐれにふらっと寄ってくれたのを皮切りに(笑)、
本当にこの時期に、ちょーーーーどいいペースで、
ぽつり、ぽつり、、とご来場。


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なので、送別会っていうよりも、
偶然にもお施主さんがほとんど個別に入れ替わり会いに来てくれるという、
さんまのまんまの様なのんびりした展開の一日になりました!

マリオンのまんま、的な。



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清水さんは赤ちゃん産まれたてなのに、一瞬のスキを見て自転車を飛ばして、、。


渡辺さんも遊んでる大きな子供達には見つからない様に、だまってこっそり母娘で、、、。


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そして、ニコのお施主さん随意一の嗅覚、というか野生のカンの冴え渡る大山さんは、
もう、なんともちょーーーどいい、最高のタイミングで、
日本酒の一升瓶と、生魚と包丁と醤油とわさびとすだちを抱えて、、、、(笑)。


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す、素晴らしすぎます。。。。



と、そんな訳で、
マリオンも無事、僕と二人っきりの送別会にならずに済み、
想像した以上にのんびりと、そしてじっくりと思い出話のできる素敵な一日に仕上がりました(笑)。


こういう送別会も、いいよなぁ、、、、。
でも、計画してできるもんではないよなぁ、、、と思いつつ。



さてさて、そして数日後、無事にマリオンはフランスに帰国したんですが、
帰国した途端、日本のニュースでは、パリがまたコロナが増えてて緊急事態宣言との事!
あれあれようやく帰国できたと思ったら、その途端にこれでは大変だろうなぁ、、、と
思っていたんですが、ちょうど先日マリオンから凹んだ様子のメールが届きました。


まぁ、そりゃそうだ、、。

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そんな訳で、まだまだ世界はどうなるのか分かりませんね〜。

でも小さくても、こんな素敵な送別会でマリオンを送ることができてとても嬉しい一日でした!
マリオンもとても感謝しています、という事でしたので(凹みつつも)、
みなさまどうもありがとうございました!


そして何の打ち合わせも連絡もなしに、こんな素敵な会が生まれるなんて、
ほーんとニコのお施主さん達にに出会えてよかったなー、と
つくづく思いました。

ぜひぜひぜひ、
そのうち、また大宴会しましょうね〜!!!


posted by 西久保毅人 at 19:38| 2020年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年11月20日

外を飲み込んでいく暮らし

先日発売になったLIVESに、木元さんの家を掲載していただきました!


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しかも、なんと表紙(涙)!!!!


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木元さんの家は、
ちょうど今年の5月、世の中緊急事態宣言で物々しい雰囲気の中、
静かに完成を迎えました。
コロナと共存する世界がこれからどうなっていくのか、、、、そんな不安の中。


ひっそりと、セルフペイントや、セルフ和紙ばりなんかは木元さんと一緒に行ったんですが、
オープンハウスはできなかったのでとても静かなお引き渡しでした。


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完成後、世の中ステイホームとか、テレワークがどんどん加速して、
木元さんもほとんどご自宅でのお仕事になったそうなんですが、
お引越し後、しばらくしてうかがうと、


「なんだか、外にいるみたいなのでわざわざ外に出なくってもいいっていうか、、、

 全然ストレスないんですよー。」


と、とても生き生きとした木元さんご家族。




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そもそも木元さんの家は、

「家で植物をたくさん育てながら、眺められる家にしたい」


という、そんな木元さんのご要望から生まれた家です。

だから、生活の延長にたくさんの植物がいるように、リビングの隣の道路側、一番日当たりが
いい場所に、温室のようなスペースを設けました。

この温室は、植物を育てる場所としてだけではなく、
密集した住宅地の中で、生活と街の視線との間にあるため、
この温室が、実はカーテンの代わりをしてくれるのです。


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だから、木元さんの家は、この写真のまんま、
カーテンなんかなくても全然大丈夫なのです。

そして、木元さんは、大好きな植物をいつでも眺めながら、世話をしながら
生活をされています。


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木元さんの家に限ったことではないんですが、
実は案外、ニコの家に住んでいらっしゃるご家族は、

「案外ストレスないんですよ〜。」

とおっしゃっていただく方が多いんですが、
その理由は、家の中に、外が入り込んで来ていたり、外っぽい体感ができるような
家にしているからだと思います。


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木元さんは植物でしたが、ネコだったり犬だったり、街の子供達だったり、
街の雰囲気だったり、空だったり、、、、、そんな「外にある自分たち家族以外の何か」と共にある暮らし。


そんな家は、コロナが来たって、また別の状況がいつか来たって、
おそらく楽しく越えていけるんじゃないかなー。


「植物と一緒に暮らしたい」


そんな家族のように植物を考えていた木元さんの家づくりで、
改めてたくさん勉強させていただきました。



これからどんどんモリモリになっていく木元さんの家の未来がとても楽しみです。


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そのうち、家の中に鳥とか、蝶とか、、、、飛んでそうですね(笑)。

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posted by 西久保毅人 at 22:30| 2020年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年11月27日

男の勝負服

先日、久しぶりに雑誌の撮影で新さんちにお邪魔しました。

そしたらなんと2匹の犬がお出迎え。

、、、、犬、いませんでしたよね、、、、こないだまで。


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でもあまりに馴染みすぎてて面白かったです。
ご実家の犬を週末だけ預かっているという事でしたが、
そうとは思えないくらいに、犬達が幸せそうに自分ちみたいに過ごしていました。

逆にホントの自分ちであるお子さんは、

「取材、撮影、お客さん、、、。」

というまさかの花舞台に緊張のあまり、勝負衣装がお気に入りのレインコートになってしまったそうです(笑)。

そうだよなぁ、、、男って、そういうもんだよなぁ、、、わかるわかる、おじさんも分かるよ。

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僕もいまだにそういうタイプだからね。。。。


そうそう最近、オープンハウスなどもしにくいのもあり、
動画をインスタグラムに時々投稿するのにチャレンジしています。
新さんちもアップしましたので、
ぜひご覧くださいませ。


posted by 西久保毅人 at 12:55| 2020年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年11月30日

リセット

先日、登録しているザ・ハウスさんの企画で、インスタライブっていうものをさせていただんですが、
それをザ・ハウスの加藤さんが、上手に記事にしていただきました。
加藤さんによる記事まとめ。


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今年は突然のコロナ禍で本当にドタバタの1年でしたが、そのおかげで
個人的には自分をリセットさせてくれる良い機会だったのかもしれないなー、と少し思います。
こんな動画配信なんて、今までの僕ではやろうとも思わなかったでしょうからね(笑)。

毎週末、小田原さんにお預かりしているこの「月のとびら」に立っているのも、
もしコロナ禍じゃなかったらやってなかったと思います。
平常の世の中だったら、いろんな国からの民泊ゲストでいっぱいだったでしょうから。



同じように、ザ・ハウスさんのようなプロデュース会社さんのような業態も、

なんとかせねば、、、、でも何を??

と模索されているんだと思いますし、そういう意味ではどっちが上とかどっちが下とか、もはやないと
思うんですよね、きっと。


だから失敗してもいいから何かチャレンジしましょう、といつも声をかけていただく事にとても感謝しています。
設計の仕事もおんなじだと思うんですが、まだ見ぬ事に、うまくいくかどうかは分からないけど
一緒にチャレンジしましょうよ、っていうオファーは大歓迎!

そういう意味では、こういう新企画の必ず第一回目の実験の時に、いつも実験台として(笑)、

「にしくぼさーん、実は初めての試みなんですけどー、、、、、、、」

ってお声がけ頂くザ・ハウス川村さんにもとっても感謝しています。



月とびの小田原さんご家族に対してもそうですが、
いろんな人にいただいた経験やエネルギーを、余す事なく
全放出したいと思っている今日この頃。


僕でよければ、
どんどん実験台に使ってくださいねー。


全集中、常中でお待ちしております。


そのうち、ひたいに痣も出るかもしれませんし、、、(笑)ね。


posted by 西久保毅人 at 18:23| 2020年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年12月26日

大切な記憶



あっという間に、2020年も終わろうとしていますね!

先日、文京区で工事中の小池さんの家が無事上棟を迎えました。
3階建てのスキップフロアで、テラスと内部が入り混じるような楽しいお家です。


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小池さんに初めてご相談いただいたのは、
まだコロナ禍なんて想像すらしてなかった昨年末。

それから設計させていただいているうちに状況が一変し、お打ち合わせも途中リモートミーティングを
挟みながら、、、、でしたがいつも前向きな小池さんにはいつも勇気を頂きました。
というか、今現在、設計させていただいている全てのお施主さんご家族には勇気をもらいっぱなしなんですけどね。

ていうか、今までもずーっとそうだったなー、とつくづく思う今日この頃。

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さてそんな訳で先日、
上棟した現場にて恒例の上棟式をして頂いたのですが、
その後いただいたメールにてお喜びの言葉とともに、

『ニコさんにお願いしようと決めた理由の一つが、実は上棟式だったんですよ〜!』

と書いてありました。

それは嬉しいなー、という思いと共にこんな事を思い出しました。


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小池さんにも伝えたのですが、今ではニコの恒例となった「工事中から家は食堂!」の上棟式。
でも実は、元々は僕たちから率先してやり始めたわけではないのです。

最初はかれこれ15年年以上前の本間さんの家の上棟式。
本間さんには、もう人生のいろんな事を教えていただいたのですが、
ちょうど上棟を迎えるある日、

「ええと、、、、上棟祝いにお世話になっている職人さん達に現場でお酒と簡単な料理を食べて頂き、感謝をお伝えしたいのですが、
いまどき現場で上棟式、っていうのをしてもいいでしょうかねぇ??」

「えっ?上棟式??」

と本間さんに促していただく形で恐る恐る行ったのが最初の上棟式でした。


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住宅の場合、工事期間は約半年くらい。
長いようで、案外あっという間に過ぎてゆくのですが、その間、設計者とお施主さん、設計者と現場監督さんや職人さん、
などと2者でのやり取りは続いていくのですが、案外3者が一同に、っていう機会ってあんまりありません。
あったとしても、工事中の職人さん達は、お施主さんが来る時はやっぱり緊張気味だし、
あんまり無駄に長居しても工事に迷惑かけちゃうから、
必要なお打ち合わせのみ、という事になりますので、打ち解ける場面はそれほどないものです。

でもこの初めての上棟式では、
普段現場で黙々と仕事をしている職人さん達と一緒に、即席のベニヤのテーブルを囲む事で
なんか急に距離感が縮まる感じがしたのです。
たったの数時間だけですが、施主でも設計者でも、現場監督でも、職人でもないような打ち解けた空気があり、
職人さん達も模型を見ながら、
「なるほどー、こうなるんだな」とか「うわーこれは思ったよりめんどくさそう〜。」とか、
普段、現場では言い合わないような本音を聞く事もできました。
職人さん達が、模型を見る機会も実はあんまりないのだな、という事も初めて知りましたし


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模型を見ながら、「でも、完成したら楽しそうだよねー」とか、「ここは見せ場だなー」とか、
とても嬉しそうに模型を眺めてくれる姿がとても印象的でした。
そりゃそうですよね、
大きさは違えども、同じものを作ろうとしている同士ですから。



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そんな話と同時に、職種の違う職人さん達の普段の関係や、ご家族やプライベートな話も入り混じり、
普段怖そうな大工さんにも親近感が湧いてきたりしましたし、お施主さんともお酒を酌み交わしたりして、
そこには上下関係なんてなくって、共に作る同士なんだなーということが、とても感じられる場だったのです。

そんな時間を過ごしたあとでは、
現場での関係もなんだか変わったように思いました。

どんな仕事でもそうですが、結局は人間と人間。
相手の素顔を少しでも想像しながら仕事をするのとしないのでは、やっぱり心持ちが違いますし、
お施主さん側としても、こういう素顔の職人さん達に自分の家を作っていただいたという想いが
家に宿るのだと思うのです。

完成後、数年しても、お施主さんと会うたんびに、

「上棟式の時はさー、、、」という話題がいつまでもありますし、
そういう意味では、長い家づくりの期間の中で、一番と言ってもいいくらいに
いつまでも家づくりの大切な記憶として残るのだなー、とつくづく思いました。


そんな訳で、ニコ設計室の家づくりには上棟式は欠かせないイベントとなっていったのです。


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最近は、働き方改革で無駄だとされる行事や飲み会などがどんどんなくなっていると聞きますし、
このコロナ禍がそういう事を加速化させていくのだろうなーと思います。
出社もしなくていいし、業務さえしてれば働く場所はどこでも良い、みたいな事もよく聞きますよね。
無駄なことや、人との接触は最小限が理想。
そんな世の中に向かおうとしているように思います。

そんな時、経営者としてはじゃあ何を残すか、何をやめるか、という決断にせまられる事が今後、増えていくでしょう。
でもそれは同時に、じゃあ果たして僕たちの仕事にとって、何が大切なんだろうか?という事を
あたらめて決断する機会でもあるんだろうなーと僕は思いますし、
それは必ずしも一律である必要はないのだろうな、とも僕は思っています。


僕たちの仕事は、家を設計する事です。
具体的な業務としては設計図を書くことと、現場を監理する事です。
そういう意味では、上棟式なんて設計には何にも関係ありませんので、
無駄と言えば無駄な行事。
もしかすると、これからの時代、真っ先に排除されていくような事でもあるだろうなーと思います。


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でも同時に、僕たちの仕事は、ほとんどのご家族が一生に一回、
もしかすると一生住み続ける家を作る事でもあります。
その家には、そのご家族の愛情が染み込んでいくといいなーと思いますし、
家族のいろんな物語の舞台であってほしいなーと思います。
そのためには、もちろんいい設計で、頑丈で、、、っていう事も大事ですが、
それだけでは足りない気がしていて、それが「共に作りあげた」という実感がともなった
記憶や物語なのではないかなーと思うのです。

だから、もしかしたらすがたかたちは変わってゆくかもしれないけれど、
その事だけは大切に設計していきたいなーと今回、年末の上棟式で改めて思いました。


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ちょっと長くなっちゃいましたが、
小池さんにいただいた言葉を読んで、こんな当たり前の想いを改めて思い起こさせて頂きました。
そして、どんな時代が来ようとも家づくりを仕事としているからには、
モノとしての建築だけじゃなくって、形には残らないご家族の家づくりの物語を作るお手伝いを
しているのだ、という事をいつまでも大切にしていきたいなーと改めて思ったのです。


小池さん、上棟おめでとうございました!
まだまだ工事はこれからですが、完成まで無駄な事をたくさん妄想して、
楽しい家にしていきましょうねー!!!


posted by 西久保毅人 at 12:57| 2020年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年12月31日

いろいろありすぎたから、一番新しいことを!

さて、本当にそろそろ今年が終わりますね!

なんかコロナ禍でいろんなコトが変わったり、決断を迫れたりの連続で
どこからが1年かがよくわからない感じですねー、まったく。

基本的にはストレスが多かった1年でしたが、逆に言えばそのストレスのおかげで、
案外、今までだったら絶対やってなかった、選んでなかったことを、
思い切ってやってみた年でもありました。

そういう意味では、マスクだってさ、
僕、最初の方はかっこ悪い、大丈夫って思ってつけてなかった時期もあったしなー。。。
もう今では、パンツくらい当たり前になりましたが。
それだけをとってみても、激変の世の中ですよねー。自分自身を含めて。

時々、人間は何をきっかけにパンツを履いたり、服をきたり、地域によっては女性は顔を隠していたり、、、
そういう習慣が当たり前になったんだろうなーって考えるコトがあったんですが、
このコロナ禍で、一瞬にして人間の着衣が一つ増えたんですもんね。
変わる時は一瞬なのだなー、というコトをリアルに体験できたという一点だけは、
2020年を生きた証というコトなのだろうなーと思うのです。


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さて、そんな歴史的な1年でしたので正直4月くらいは、さすがに潰れちゃうのでは、、、と
考えることもあったのですが、おかげさまでいろんな設計をさせていただく事ができ、なんとか
年を越すコトができそうに思う12/30日です。

動画を撮ってみたり、インスタやったり、ズーム打ち合わせや、ズーム対談、リモート授業、インスタライブ、、、
などそういう意味では、よくぞこんないろんな事に対応できたなー自分、、、、と自分を少しは褒めてもやりたい今日この頃ですし、
今まで案外、新しいコトを拒絶してきたのですが、新しいことも案外悪くない、という新しいものアレルギーが
吹き飛んだ1年でもありました。

そうそう、最近では、iPadで図面書いたりスケッチ描いたりしてますしね(笑)。


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さて、そういう年末の新しいことシリーズの締めくくりとして、先日、
「完成ちょい前見学会」っていうのをやってみました。

建物は、来年1月末に完成予定のグリーンハウス。
グリーンハウスは、30u弱のワンルームが5つに、ピラティスの先生であるオーナーさんが
運営するレンタルスペースが一つ、合計6部屋の2階建てのアパートです。


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もともとこの場所には、実は「旧グリーンハウス」が建っていて、老朽化のために
建て替えのご相談からスタートしました。

そのアパートはいわゆるよくある片廊下型のアパートだったので、
「どうしてグリーンハウスなんですか??」
とうかがったところ、今は亡きお父様が、お庭や植物が好きで緑がたくさんのアパートになってほしいという
意味を込めてつけられたのだと知りました。

そこで、もう最初から「グリーンハウス」っていう名前は引き継ごう、と決めていろいろ設計案を
考えさせていただいたのです。


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でもアパートだから、ある程度の大きさの個室を並べるとどうしても「グリーンハウス」っぽくなりません。
そこで、南側の壁を、斜めにカクカクと蛇行させたような平面形を考え始めました。

そうする事で、面積は確保しつつも3角形の植物が植えられるスペースをたくさん捻出するコトができ、
さらに窓からの視線も街に繋がっていくように考えました。

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そんな風に考えて設計させていただいたグリーンハウスもあと1ヶ月でいよいよ完成。
といっても、まだちょこちょこ未完成だし、お庭や外構もまだできてないし、、、、という状況。
建築現場はいつも直前までなんだかんだと現場感。


でもそんな中、
ちょっと縁があってご入居を検討したいという数名の若い方々がいらっしゃったので、
思い切って、

「完成ちょい前見学会、工事中なのはご勘弁!」

というのをやってみました。
賃貸アパートなので、どういう反応なのか、、、、超ドキドキ。。。。

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7名の方をご案内したのですが、
当日の外国みたいな青空のバックにも助けられてか、
みなさんに大反響で、とても嬉しい反応や言葉をいただきましたし、
このタイミングで入居を本格的に検討始められた方もいらっしゃったみたい。
わお。

まだ完成してないのに、、、。


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いつも、完成時のオープンハウスでもドキドキですが、
未完成だから、なおさらドキドキ。
いや、今までならできれば途中は見せたくないタイプです。

でも、この完成ちょい前だからこそ、
もし何か改善点があれば直すこともできるし、見学者さんたちの意見によってチューニングするコトが
可能です。だから案外、この完成ちょい前に人目に触れさせることは、
実は、いいことしかないのだと思いました。
なるほどねー。

大事なのは、グリーンハウスが入居者の方々に愛されること。
そう考えると、この見学会はたくさんの収穫があったのです。


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そういう意味で、この見学会含め、今年は自分の中で凝り固まっていた「あたりまえ」を思い切って取っ払う事のできた
僕にとってはとても新鮮な1年でした。そしてチャレンジした先には、案外収穫や学びしかありませんでした。


そうそう、実は来年2021年は、ニコ設計室が20歳になる年です。
20歳かーっ。


ん??

20歳ってコトは、、、、、、ようやく成人。大学生なら2年生。

ってコトは、、、
まだまだこれからってコトですよね、、、。

ていうか、
まだまだようやくスタートラインってコトですからね。


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いやぁ、、、、、人生はまだまだ始まったばかりです(笑)。


来年もよろしくお願いします。

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posted by 西久保毅人 at 01:39| 2020年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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