大抵2週間くらいの期間なのですが、
僕らのような小さな設計事務所だと来てくれるタイミングによって、
その間に体験できることも変わるのが、いいところでもあり悪いところでもあり。
現場に行くのが多い時もあれば、完成間際やオープンハウスに立ち会えたり、プレゼンの模型作業が多い時期だったり。

ここ数年、そんな事が続いていているのですが、
そんな僕たち側のタイミングによって、その子の事を早い段階でわかる時もあれば、
期間の終了間際にその子らしさが分かったりするので、それがもったいないなぁ、と
常々思っていました。
まぁ、さっさと初日に飲み会でもすればいいのですが、そういう時期でもないですしね(笑)
そこで、事務所で話して、
「インターンの初日に何か共通課題みたいなものをしてもらうのはどう??」
っていう事になりました。
そしたら最初の数日でその子が何が得意で何が不得意かとか、どんな個性があるのかとかが
分かりやすいし、
と思ったのです。

内容の理想としては
1日、まぁかかっても2日くらいで完成する課題にしましょうね!
という訳で小さい方がいいかなと思い、ニコ最小の小さなおうちの名作、
飯島さんの家を課題にしてみました。
これならちっちゃいし、曲面も適度にあったりして、程よい難易度。課題としてはいろいろ分かりそう。

まぁ、そんな感じだったのですが、、、、。
思いのほか完成に時間がかかり(笑)、
でも中途半端に終わらせるのもなぁ、、、、と気づくと1週間(笑)。
、、、、、難しい課題だったかね(汗)。
などと話ていたのですが、時間がかかればかかるほどに、
課題のはずの模型に「愛着」という別の愛情がみなの中に発生してしまいました(笑)。
そんな訳で、ますます簡単に終わらせるわけにはいきません。

と、
そんなタイミングで、
ちょうど飯島さんちにうかがう用事ができまして(むりやり)。
じゃぁせっかくだから、
模型をもって飯島さんちに行って
答え合わせをするっていうのはどうでしょうか?
という事になりました。

実は、いまだに飯島さんのおうちの記事をみてニコ設計室を知っていただく事も多いのですが、
完成してかれこれもう10年経ちます。
そうすると、ニコの新しいスタッフたちは、飯島さんちに行ったことがない子達も増えてきたのです。
そういう意味では、インターンの課題でもありつつも、
ニコの新人スタッフの子達が、ニコ設計室を改めて知るための機会にもなりますしね。

さて、そんな飯島さんち。
お天気も良く、模型を持って皆でうかがってきました!
もう10年近く経ちますが、やっぱりいいおうちだなぁ。
若者たちは、新鮮な眼差しで。
僕は、当時のお打ち合わせの事。現場での事など、いろいろ思い浮かべながら見学させていただきました。

10年前の自分の決断が10年後の目で見ても良かったかどうか?という事も改めて確認しつつ、
10年後の今、見失っている事もあるのではないだろうか?という事も自問自答しながら。
飯島さんちをきっかけに進化している部分もあるなぁ、とも思いますし、
飯島さんちで工夫した事が、今のニコ設計室に足りないのでは??という気付きもあり。
そんな訳で、僕もあらためて2週間飯島さんちを復習できて新鮮な時間でした。
学生にとっても図面と写真から想像しながら模型を作って
それを実物の家に持っていって確認するなんて、終わってみたらめっちゃ贅沢な
カリキュラムの2週間じゃぁなかったでしょうか?
まったく当初は予定していなかった行き当たりばったりな2週間でしたけどね。
そして僕はまぁ思い入れがあるからこんな感想な訳ですが、
まぁ、
本人がどう思ってどう感じているのかは、、、、、、さっぱり分かりませんけどね(笑)。
20歳だし。

と、そんな訳で仕事の合間に思いつきでやってみた企画だったのですが、
学生よりも、むしろ僕たちの方が過去の設計を思い出しながら時間を過ごせたので
有意義な時間だったなーと思います。
今後は飯島さんちを毎回の共通課題としてインターンの学生が来るたびに作ってもらう、
というのが、課題っぽくていいかなと思いつつ、
いやいやせっかくなら毎回ちがう家の方がいいのでは?という新しい欲もありつつ。
どうなるこちやらですが、
とても有意義な企画でしたよ!
飯島さん、ありがとうございました!
