2008年05月21日

逆コートハウス

コートハウスというのは、世界中でかなり古くからある住宅の形式です。
そして大抵は中庭型。
町家なんかもそうだし、中近東の古い集落とかもそう。
中国のヤオトンなんかも、ある意味コートハウスなのでしょう。

形式は同じでも、成り立ちは実は結構ちがって、
例えば、京都の町家なんかは、密集した細い敷地の中に、光と風を呼び込む工夫だったり、きっと中近東なんかは、実は敵から家族を守る手段だったり、
ヤオトンの中庭は、地下住居の大きなドライエリア。

その気候風土の中で、いろんなコートハウスがあります。


僕もこれまで、少ないながら中庭というテーマでいくつかの住宅を設計させて頂いたのですが、実は必ずしも「中庭」が先にあった訳ではありません。
要望や、敷地条件などのいろんな条件を総合して、結果として中庭が生まれたのです。


278.honma.jpg



先日、本間さんの家の中庭のある暮らしを気に入って頂いて、「中庭」をテーマに
設計をさせていただく機会がありました。

中庭、中庭、中庭、、、、、

と、いろんな案を考えたのですが、なかなか良い案ができません。
案はできても、なかなかピンとこない、、、、。

という事で、悩んだあげく、庭と建物を逆転して考えてみました。

277.sakatatei.jpg

建物の間に「庭」があるのではなくて、「庭」の間に建物があるような、
そんなイメージ。
そういう具合にちょっと逆の発想をした事で、周辺環境とのつながりや、
要望等がスッキリとまとまりました。

細長い敷地では、「中庭」

という、なんとなくしばられがちな「あたりまえ」をちょっと視点を変える事。
「中庭」という言葉にしばられないで、むしろその場所に素直に向き合う事。

ちょっとした事で、

「あぁ、こんなプランがあったんだー。」

と、自分でもちょっと新鮮な発見があって、嬉しかったです。


たくさん設計をさせてもらっていても、まだまだ見えていない事がたくさんです。

経験やあたりまえに、しばられずに、
素直に条件にむきあう事。

それが一番大事。
posted by 西久保毅人 at 01:13| 2008.4月〜6月の気づき | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする