「白石さんの家」が放映されます。AM6:00〜AM6:25
本間さんの家、植木さんの家につづき、ニコとしては3回目の放映です。
テレビの取材はいろんな状況やタイミングがあるので、なかなか実現しないのですが、
住宅だけに特化した20年も続く老舗の番組で取材して頂ける事はとても光栄です。
「いい仕事を続けて一年に一回は渡辺さんに会うぞっ!」
というのも、僕の一つの楽しみでもあります。
いろんな取材に立ち会う機会があるのですが、20年も続いているだけあって、
この番組の撮影スタッフはプロ中のプロ。ちょっと別格です。
残念ながら今回は僕は立ち会う事ができなかったのですが、撮影当日の様子が
白石さんのブログでたのしく紹介されていますので、読んでみて下さい。

このおうちについては、前にも書きましたが、
「よじのぼれ、こども達!」
ということだけを、白石さんと意気投合してやっちゃった、、、、という住宅です。
一階とか、二階とかではなくて、
こども達が、自力でよじ登れる高さで交互に床がスキップしていくような空間。
大きなワンルームの中に家族がいるんだけど、段差がある事で、お互いが見えたり
見えなかったり。
一人になりたい時は、「トビラ」を閉めるんではなくて、
「ハナレル」
という動物としてもっとも原始的な方法をとる事。
家族が一緒に「イル」ということだけは、いつも感じられる空間。
だからケンカすると、妙に居心地の悪い空間。

白石さんも自分のブログに書かれていますが、この住宅は、万人にとって住みやすい
家ではないかも知れません。
でも、白石さんが描いていた「家というもの」のあり方を、僕はかなりすんなり
共有する事ができました。
子供がいるから家が必要な訳ではないですが、まだ小さな子供のいる家庭では、
10年くらいの間に家族関係もどんどんに変化していきます。
子供の成長や変化は劇的で、大人の想像力なんか、ゼンゼン及びません。
そんな子供達の日々の小さな変化の連続を、家族全体で、家全体で感じられる事。

たぶん、不便な事はたーくさんあるんでしょうけど、そんな事より、
日々起こる予想外の出来事の楽しさの方が、圧倒的に勝つんではないかな?
5人家族である事。
でも、5人がそろって過ごす期間というのは、実は案外短いという事。
だったら、5人でいる時間を徹底的に楽しめる空間をつくろう、という事。
10年後、ここで育った3人のこども達に、ぜひ感想を聞いてみたいです。

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