2019年10月09日

魔法のコトバ



そういえば、もうかれこれちょーど10年目の今頃、
子供とピアノの連弾をしていて、その頃に、発表会で弾いた曲が、
アイネクライネナハトムジク、という曲でした。

僕は、特別、音楽に詳しい訳ではありませんが、だからこそ
なんだか思い出に残る曲と、このタイトルでもあります。


最近、伊坂幸太郎さんのアイネクライネナハトムジークを読みました。
伊坂幸太郎さんの本は、ずいぶん前にハマって、結構読み漁ったのですが、
結構久しぶりに手に取りました。
理由は、まぁ、書いた通りの理由で、タイトルが気になったから。

音楽の話かな??とも思ってんですが、
全く音楽の話でもなかったのと、今まで読んだ伊坂幸太郎さんの小説と、なんか違う感じ〜、
っていうのと、二つの意外な感じがあって、とても面白く読み終わると、
あとがきに、この「意外な感じ」の理由が書いてありました。


別に、伊坂幸太郎さんの小説が大好きな人は、絶対知ってることだし、
ミュージシャンの斉藤和義さんが好きな人も、絶対知ってることで、
僕みたいに、どっちも、中途半端にしか知らない人は、
知らないような事なので、書いても問題ないと思うのですが、
実は。この小説、
斉藤和義さんが、伊坂幸太郎さんに、ラブソングの作詞を依頼した事から
できた小説なのだそうなんです。


斉藤和義さんの大ファンである伊坂さんは、
大好きな斎藤さんからの仕事のオファーは、とても嬉しかったのだそう。
でも、ラブストーリーを書く作風ではないし、そもそも小説はかけるけど、作詞は無理無理、って
思ったとの事。

でも、大ファンである斎藤さんからの依頼は、絶対引き受けたいから、
代わりに小説を書いて送ったのが、この小説の生まれるきっかけなんだそうです。

なるほどー。なんか全編を流れる空気の謎が溶けたような気がしました。

しかも、僕はてっきり、長編小説だと思って読み終わったら、
書かれた時期も違う、6編の短編小説が一冊になった本だったのです。

はは(汗)。

まぁ、僕にありがちですが。

さて、そんな訳で、読み終わったらさっそく、この小説からうまれた斉藤和義さんの

「ベリーベリーストロング 〜アイネクライネ」

を聞いてみました!
もちろん聞いたことあったんですが、
改めて聞くと、またこれも良くてですね!
小説読んだ後だから、なおさら歌詞がすーっと入ってきて、
聞きながら、小説で読んだ映像が浮かぶようでした。


でも、よく考えてみると、小説に、テーマソングがあるなんて、
とても贅沢じゃないですか?

いいなー、こんな関係性。


伊坂さんの小説も、なんか、今までの雰囲気と違って良かったです!
そして、自分にとって新しいものが産まれる時って、案外こういう時だよなぁーっても
思いました。

むちゃぶりな依頼に、なんとか頑張って答えた時、というか、、、。


例えば、僕も、「ニコさんて、こういう作風ですよね〜っ、住宅得意ですよね〜。」って
頼まれるのももちろん嬉しいんですが、それだけでは、突破できない部分もあります。


そういう意味では、
以前、若井さんの家では、ニコニコしながら、

「えっと、、、ニコさんぽくない家をお願いしますね!」



って頼まれて、「うーむ、、、じゃあなんで、僕に頼むんだろう??」
と、かなり謎な依頼だったんですが、
そうやって出来上がった家は、なんだか新しい自分の一面になったようで、
でも、やっぱりどうしても自分らしい部分もやっぱりあったり、、、と、とても
不思議な経験と、発見をさせてもらいましたし、

安藤さんの家では、

「えーとですね、、、我が家はダサいのがいいんです。ダサい家をお願いします!」

なんていう、忘れられない依頼を面と向かって、真面目に頼まれた事もありました(笑)。

でも、おかげで、

「ダサい、ってなんだろう??」って考えた事もない事を、考えたし、
「この家、ダサくないから、作り直してください。」なんて言われたら大変だから、
一生懸命、ダサい家を考えましたが、それも、やっぱり自分ぽかったり、、、、(笑)。


どちらも、新しい自分と出会う仕事になったのです。


でもそういう意味では、
まだ、僕は、大好きなミュージシャンから、作詞を依頼された事もなければ、
小説を依頼された事もなく、
小学校の設計を依頼された事もありません。


もったいないなー。


案外、面白い事が起きると思うんですけどねー。絶対(笑)。


あ、そうそうアイネクライネ、といえば、米津玄師さんの曲もありますねー、、、、、と
妄想が止まらなくなりそうなので、この辺でやめときますが、
なんだか不思議な言葉ですねー、アイネクライネ ナハトムジク。

、、、、、どんな意味なんでしょうかね??




魔法のコトバ??
posted by 西久保毅人 at 21:32| 2019年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする