2019年03月27日

「ダンジョン感」が強すぎて、、、。

と、

ポケベルが鳴らなくて、、、のようなタイトルをつけてしまった渡邊さんの家。

先日のオープンハウスには、たくさんの方に見に来ていただきました。


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しかし、まぁ、この地下の「ダンジョン感」が強すぎてですね〜、、、、
地上の住居部分が(まぁ、地下も住居部分ですが)、

フツウ

に見えてしまいます。

まぁ、それも意図したところではあるんですけどねぇ、、、。




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という訳で、ではどうぞ!
敷地わずか20坪の敷地の中につくった13坪のダンジョンへ!


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まずは、右へ進んでみましょう。
なんだか、奥に光が見えます。

「何かありそう。たいていこういう時は、宝箱、、、、のはず!」


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手元にある、レバーをよいしょ、、、、。


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残念、

「、、、何もなかった、、、。」

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先に進んで、丸い塔の周りをぐるりと、、、

「奥に人影がみえる。」

後で、街の様子を聞いてみましょう。
目的は、

勇者の剣、エクスカリバーと、冒険の書、「ツボノート」

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進んでみましょう。モンスターに気をつけながら、、、、。


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タラップ発見!
隠し部屋へのルートかっ!!!!!


気持ちは高ぶります。


「登る?」  ▶︎はい

        いいえ


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ティリリリーン!!!!


「モンスターが現れた!!!!!」

フランスの女戦士の亡霊のようだ。


   たたかう

   ▶︎にげる




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とりあえず、高いところに逃げました、、、、ほっ。



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少し人の気配がします。


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街の人が、遊んでるから、ここなら安心。

はなしかける  ▶︎はい
       
         いいえ


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「お前は勇者の血をひくものだな。

 暖炉の上を見てみるといい。」

とのコト。


時間がない、急げ!!!!















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おっ、

あったー!!!!!


やっと見つけました。
勇者の剣、エクスカリバーと、冒険の書、「ツボノート」

きっとこの中に、
「勇者ワタナベ邸」の図面とその謎が書いてある違いありません。。。。。。

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、、、、、、、とまぁ、そんな悪ノリが止まらなくなってしまう
渡邊さんちの地下室。

40平米くらいしかないんですが、ドライエリアもあって、
地下らしくなく本当に快適な空間になりました。

ご主人の第二のリビングと書庫の様な使われ方をするようですが、
何も言われないと、地下ワイナリーの様でもあり、
隠れ家レストランもできちゃうそうな、ほーんと素晴らしい地下室になりました。

地下の可能性が広がりますね〜。


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当初から、「ダンジョンみたいにしたい。」という
ご要望でしたので、

「ほんとにいいんですね??ほんとにしちゃいますよ??」

という具合に、悪ノリに悪ノリを重ねてできたダンジョン空間。

しかし、使える面積は40平米しかないため、あえて階段室をど真ん中に置いて、
くるくると回りこめる様な空間を提案しました。

しかも、普通の天井高さだと「感じ」がでなさそうなので、地下を2段に分けて掘るコトで、
だんだん深く深く降りていく、、、、というような、冒険心をくすぐる空間にしています。

それが結構、効いていて、本当にどこかの国のお城にいるみたい。

いやぁ、
まぁ、大人がちょっと本気を出すと、すごいものができるんだよ、子供達!!!!



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渡邊さんも、笑いが止まらないご様子。
なによりです!


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さて、逆に地上へ。

1階から地下へ降りる階段の壁と、2階へ登る階段の壁も、
仕上げを変えているので、地下への怪しさ感が増していますね!


地下への階段は、本当に真っ暗!
普段はろうそく持って降りましょうねー。

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さて、現実に戻って、、、、、、、。


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地下のクセがすご過ぎて、
同じ建物だとは、思えないかも知れませんが、
外観は、格子だけで覆われたシンプルな佇まいです。


渡邊さんちの敷地は、20坪で、案外密集した住宅地にあります。
唯一、はす向かいに、のんびりとした神社があるのですが、
やはり、道路側は、人目が気になる場所でした。

おまけに、道路は少し坂道。


そこで、
各部屋ごとに、絶妙に外からの視線をカットするような高さ設定をした
サボテンみたいなアンバランスな姿をした格子で外観を作り、
その内側に、家の窓があるような、そんな環境を作れば、
安心して窓を開けたり、街を感じながらのんびり生活ができるんじゃないかなぁ、、、っていうのが
最初に考えたコトでした。




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地下から続く階段室が、家の上下を繋いでいます。

これも、地下と同様ですが、

「狭い家のど真ん中に階段があると、余計にせまくなっちゃうんじゃないのー?」

と思いがちですが、
体感は、案外逆のコトが多いのです。

特に、地下や2階のように、ひとつながりの空間の中央に、
やさしい形をした空間が置かれると、
くるくると回遊する動線が生まれます。

さらに、まわりこんだ奥が見えないコトで、
実は、余計に空間に奥行き感が出るんです。

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だから、地下も、1階も、2階も、
階段室のまわりに、いろんな暮らしをレイアウトさせていただきました。

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洗面所には、
地下から逃げてきたスライムが、、、、、。(笑)。


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基本的な構造は、地下から3階まで、コンクリート造です。

でも、小さな空間で、身の回り全てがコンクリートだと、
どうも、寒々しいというか、
強すぎるし、将来の融通が効かない気がするので、
少しでも木造との混構造にしたいなと思っていますので、
渡邊さんちもその応用編。


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渡邊さんちでは、
階段や、上下階の床の一部を木構造としています。


そのほうが、
ほら、なんか、
すべてコンクリートに覆われたストイック過ぎる空間にならずに、
コンクリート造だけど、ちょっと気が抜けた感じがしませんか??
(特に、ほら、、、、地下が、アレですし、、、。)

頑丈さも、必要だけど、ほどほどに、良い塩梅で。

そのほうが、普段着の暮らしにはしっくりくるのです。


今回は、構造設計は、なわけんジムから独立したmonoの森永くんにお願いしました!

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特に、渡邊さんちは、まだ3人家族で、お子さんは生まれたばかり。
別々になんかする、っていうよりも、
気配を感じたり、目が届いたり、声が聞こえたり、、、、、っていう
そんな家族の暮らしを大切にしたいこれからの10年。


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なので、そんなに部屋はいらないため、
2、3階の一部の床は、こんな風にすのこ状にしています。


下にいると、上からの光を感じたりして、
高さ制限のある中でも、天井の伸びやかさを感じるコトができたり、
上下の声が聞こえたり、、、、。


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3階にいても、日当たりのいいインナーテラスの様な
気軽な半外部空間みたいに感じながら過ごすコトができるんじゃないでしょうか?


埋めたり、塞いだりは、
あとからいくらでもできますからね!


それよりも、小さな3人暮らし。

3階建てにしないといけないのは、敷地条件的には仕方ないとしても、
ぶつ切りの空間よりも、
しばらくは、まだまだ繋がって生活できたほうが、
なにかと楽しいんじゃないかなぁ、と僕は思うのです。



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そういう意味では、3階は、まだまだ余白の空間。
テラスには、植栽スペースもあるので、しばらくは多目的な場所です。


とまぁ、

設計の工夫、っぽいコトをいくら書いてもですね、、、、、、

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渡邊さんちに関しては、
もう地下が、圧倒的すぎて、、、、、。



と、そんなコトを、オープンハウス後に、
渡邊さんご家族とみんなで飲み会をしながら、
飲んだくれて帰ってきました!




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ほーんとに、
楽しい設計をさせていただき、ありがとうございました!


あとは、そのうちフランスから、お城の設計依頼が届くのを待つのみです!!!!!

プリンセス・マリオン、
これをフランス語に訳して、王様によろしく伝えておいてねぇ!


そうそう、
今週末は、いよいよ佐賀で、オープンハウス!
ぜひぜひ、いらしてくださいね。
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ご希望の方は、ぜひ、お問い合わせくださいませ!!!!
posted by 西久保毅人 at 03:25| 2019年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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