2018年06月15日

100年後の風景

シキチを見せてもらうたんびに、

「まぁ、、、何にも作らないほうが良さそうだなぁ、、、。」

っていうのが、いつもの僕の設計のスタートです。


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同様に、建物のリノベーションを頼まれるたんびに、

「まぁ、、、そのまんまのほうが、、、、、、良いようなぁ。」

っていうのが、いつもの正直な気持ちです。




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さらに時々、昔の建売とかではなくて、そもそも建築家が魂込めて設計した
数十年後のおうちの改修を頼まれるコトもあったりするんですが、

そういう時は、、、、ますますそんな気持ちになります。

しかも、建主さんに、愛されているのを感じれば感じるほど、なおさら。



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だから、

「、、、本日は素敵なおうちを見学させていただき、ありがとうございました!

大変、勉強になりましたし、

なんて素敵な暮らしだろう、って思いました。


ま、そういう訳で、
この調子で、素敵に住み続けてくださいねっ!


では、ワタクシ、失礼いたします。。。。ね。」


と、そこで終わりにしたいんですけど、、、、、。



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このおうちは、
当時若き建築家が、40年前に設計した自邸です。

傷んでいるところはあるものの、
築40年とは思えないくらいに
このコンクリートの構造体は、まだまだとてもしっかりしていて、
当時の設計者の若々しさや潔さを、未だに感じさせてくれるものでした。



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人間で言えば、まだまだ20台前半でしょうか?

、、、こういう風に、ケンチクを人間年齢で例えるのは新鮮ですね。

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この40年間、

幾たびもの改修を施されてきたこのケンチクを、

「次の100年、この街の風景として、

そして生活の場として残したい。

、、、まぁ、私たちはもういないと思いますけどね。」


それが、この建主の想い。


それは、きっともう、
僕たちも、関係者すべてが、いなくなった未来の物語。



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そのためには、一旦、
いろいろ剥がさなくてはいけません。


この素晴らしいツタや植物も。

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このツタに覆われたケンチクは、
近所の保育園の毎日のお散歩コースの、人気スポットなのです。


でも、

次の100年、

っていう時間を想像したら、きっとあっという間かも知れませんねー。



またすぐに、街の子ども達が、この風景と出会えますように。
posted by 西久保毅人 at 19:19| 2018.6月の気づき | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする