2017年08月25日

言葉のない手紙

柄ではないといえば、
柄ではないのですが、
とあるPCソフトの広告に登場させていただきました!

それは、Vectorworksっていう
僕たちが、PCで図面を書く時に愛用しているCADソフトです。

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こんな歴史ある専門誌であるというコトと、
実は、もう20年以上使っているソフトであるコト。

そのダブルの意味で、
ちょっと身にあまる光栄な機会でした。

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さて、Vectorworks。

実はこのソフトに出会ったのは、もう20年以上前。
大学生の頃です。

広告の文章にも書いたんですけど、
僕の世代、つまり1972〜1973年頃に生まれた僕たちというのは、
ちょうど大学2〜3年生頃に「パソコン」というのに遭遇します。

もちろん、同世代のホリエモンさんとか一部の超敏感な人たちは、
この数年前に「パソコン」の未来に気がついていたらしいのですが、
鈍感な普通の大学生にとっては、まだ「ワープロ」と「パソコン」の差すらも
いまいち分かっていなかったような時代。

だからこの時期というのは、建築業界にとっても、
CADで図面を書く、というコトと
鉛筆で図面を書く、というコトの、
まさにハザマの時代というコトができます。

そして、このハザマのおかげで、僕たちは、その時代の両方を体験するコトができました。
だから、大学では、徐々にCADを使い始めているのに、
設計事務所ではまだ手書きで図面を書くのが主流というような、そんな時代。

しかも、僕が就職した象設計集団は、とてもアナログな会社だったので、
シャーペンですらなく、スタッフの人の机には、
7H、6H、5H、、、、、、、、HB、B、2B
という具合に、それまで使ったコトもないような種類の鉛筆が並んでいて、
しかも、
見たコトもないくらいに、芯が削り出されていました。

7940.jpg

こんな感じ。
そしてこれを、「削芯機」という、また見たコトもないような
アナログな機械で研いで、カリカリと図面を描く。

ハザマの僕は、急速に歩み寄るCADの足音を聞きながらも、
そんな社会人デビューをしていました。(笑)

そんな時代を過ごしながらも、かたわらで少しづつ使い続けていた
ソフトがVectorworksでした。(当時は、miniCADという名前でしたが。)


実は、図面を描くCADソフトというのは、他に数種類あります。
でも、そんなアナログから抜けきらない僕にとっては、
たとえ、コンピューターで図面を書くコトになったとしても、
スケッチをするようなカンカクで描けるというコトがどうしても
重要です。

僕の仕事は、
「製図」ではなく、「設計」なのですから、、、、。

そして、「設計」したものを今度は「伝える」コト。
伝える相手は、時には、建主さん、時には職人さんと、
相手に合わせて伝えるべき情報も、表現も変える必要もあります。
そこまでが僕らの一貫した仕事です。


そんな伝えたいカンカクを、感覚的に表現できる道具。
それが僕にとってはこの、
Vectorworks
というソフトでした。


そうそう、若いある時、

「図面って、言葉のない手紙なんだなぁ、、、、。」

って、思ったコトがあります。


なんでわざわざ
7H、6H、5H、、、、、、、、HB、B、2B
までの鉛筆で描き分ける必要があったのだろう?

それは、きっと、
「情報」っていうよりも、
「想いや熱量」を伝えかかったからに他ならないのだろうなー、
って今では思うのです。

なーるほどね〜っ!!!

設計にはあまり自信はないけれど、
熱量溢れ、重めで、くどめのラブレターなら得意だぞ、、、、、(結果はともかく、、、。)
と気づいたそんな頃。(笑)


あれから20年。
未だに、年々進化し続けて、どんどん機能も増えて、
正直、その進化に僕らはついていけてないのが正直なところ。

でもきっとVectorworksは、
僕たちにとって、言葉のない手紙を描くために、
程よいユルさとアナログさを持ち続けながら、進化してくソフトなのでしょうね!


7939.jpg

と、昔を思い浮かべていたら、
思わず長々となってしまった番外編。。。。



今月号の「住宅特集」と「新建築」の表紙をめくったすぐのページに
掲載される予定です!!!!
使用した写真は、「島岡さんの家」でした〜!
posted by 西久保毅人 at 19:53| 2017.8月の気づき | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする