2015年10月10日

物語

今日は、朝早くから渡辺篤史の建もの探訪にて、
渡辺さんちの放映の日でした。

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僕たちとしては、雑誌とかもそうなんですが、
設計をさせていただいた身としてみる訳なので、
ちょっとうれしはずかし、、、、、、、

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そんな気持ちなので、
現在、家づくりをしている建もの探訪ファン人と比べると
そんなにじっくりと見ない、、、というか、
見たいけど、恥ずかしい、、、、という感じで、
まぁ、薄目で、じっくりとは見てないフリして、真剣に見る、という具合でしょうか?

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この番組、
取材はして頂くんですけど、前にも書きましたが、
撮影中は、僕たち設計者はキホン、出禁なので、中で渡辺さんが
何をしゃべっているのか、さっぱり分かりません。

だから、どっちかというと、目は薄目だけど、
耳は、超ダンボ耳になってコメントを聞いている、っていうのが、
割と本音な、、、、、僕の見方です。

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さて、そんな番組中、
やたらと今回、いろんな場面で「物語」っていうコトバを、
渡辺さんが使っていらっしゃいました。

それが、とても印象的でした。


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物語のある家。

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それはもちろん、おとぎ話のような物語じゃなくって、

「渡辺さんの家族の物語」

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仕事してて
最近、特に強く思うようになったのは、
家は、モノだから、どうしても時間がたつと古くなって、痛んできます。

それは、僕たちが設計をさせて頂いているものが、
モノである以上、どうしようもない宿命のようなコトです。

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永遠ではない。

それは、モノを作る以上、
作り手としては、受け止めなければいけない現実でもあるのですけど、
それでも、できるだけ長ーい間、愛され続けて欲しいなぁ、、、
できれば永遠に。

そんなコトを思います。

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そんなコトをムニムニ考えている時に、
でも、世の中には唯一、古くならないモノがあるな、と気づいた時がありました。

それが、「物語」なんじゃないかな、、、と。

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家じゃなくても、街でも、ビルでも、椅子でも、、、、、、きっと何でも
同じで、どれだけの物語を持った「モノ」なのか、っていうのが、
大切なんじゃないかなぁ、、、と思いますし、それで
初めて「モノ」に命が宿るのではないかと、思うのです。


ふだん、あんまり言葉にするコトではないんですけど、
たまたまなんの情報もない、渡辺篤史さんが「物語」っていう言葉を
連呼するのを聞いて、渡辺さんと紡いだ物語が、
おっ、伝わってる!伝わってる!、、、、というのが、
今日、いちばん、嬉しかったコトだったのでした。


最後に、番組ホームページ用に書いた渡辺さんちについての
コメントを載せときます!
事前に書いたんですけど、なんか今日の番組と不思議とシンクロしてました。

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『 大きく軒を出したたたずまいの中に、モルタル塗りの曲面の塔がある。
まわりに植えた樹木と家が絡み合っているようだ。

曲面が展開して、1階では路地空間を作りだし、
塔の中の階段を登ると、2階では大きな馬蹄形のアーチを描く本棚にモチーフが転換される。
そんな曲面のデザインを幹に、モルタル、スチール、木、タイル、色どり、、、と、
渡辺さんが好きな素材を散りばめた。
バラバラの素材を幹がつなぎ、最後に渡辺さんの生活とご主人の写真が散りばめられた。

大きな大きな幹を持つ大木が、内に外にと様々な生き物のすみかになっていて、
その全体がひとつであるように、
大好きなモノ達と共に渡辺さん一家が住みついたこの家は、
今ではいろんなものが切り離せない「ひとつ」になっていている。

奥様の笑い声は、いつも明るくキラキラと、家族を包む葉っぱのよう。

お父さんの工場の後に生えた大きな大きな木の幹に、娘が家族を連れて帰ってきた。



そんな物語。 』




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posted by 西久保毅人 at 22:54| 2015.10月の気づき | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする