2015年07月07日

続いてるっていう、ただそれだけのコト。

そういえば、政治家の世界では二世議員がとても煙たがらたりして、
政治家に関しては、「そうだよなぁ、、」とも思ったり、
大きな会社のお家騒動なんかがあると、世襲制だからだ、と声高く攻められたり、、、。

5556.jpg

まぁ、どっちの世界も僕にはあんまり関係はないけれど、
それは、決して悪い面ばかりじゃなくて、きっといい面もあるはずで、
古くから存在する業界であればあるほど、血のつながりの中でしか獲得できない何かが
あるのあだろうなぁ、、、と思いますし、
前に書いた佐賀の眼鏡屋さんなんて、まさにそんな感じ。

僕にはまだ到底分かりません、、、。

逆に、新しい業界は、特にIT業界なんかは、ほぼ1代目だから、
こないだのソフトバンクの孫さんが、
後継者候補をグーグルから160億で引き抜いた!なんて、ニュースを
見ると、継ぐにしてもいろんな「継ぐ」があるんだなぁ、、、って思ったり。。。。

5555.jpg

ていうのは、
今日たまたま夜ごはんをみんなで食べてて、

「ニシクボさん急にころっと死んだらどうする??」

っていうニシクボさん死亡説で盛り上がってですね(笑)、、、、


「、、、まぁ、なんとかなるんじゃない?」


「そもそもさぁ、ニシクボさんて、
 CGで出来てて、ホントはいなかった設定でやっちゃうとか、、、(牛)」

とか、

「そん時は、来る仕事来る仕事、ばんばん取っちゃおうねっ!!!(キク)」

とか、、、、。

うわー、その状況、楽しそう!
そして、なんかイキイキしてる、、、。

まぁ、むしろ僕は、その状況を真面目に俯瞰で見てみたいなぁ、、、、。
実際、ニシクボさん、いてもいなくてもニコ変わんないね、、、、ってなったりして、、、。


で、

「、、、、まぁ、時々、ソラでも打ち合わせに座らせとけばいいんじゃない??
 似てるし、後ろ姿、、、、。」

的な、、、、。

5557.jpg


という、

まぁ、僕の死亡説はともかく
世襲制って、世間一般では、「そんな時代じゃない」と煙たがられがちなんですが、
やっぱりお医者さんとか、八百屋さんとか、肉屋さんとか、、、。

その地域で何代も続いているとそれだけで安心できますし、
こんなありとあらゆる職業の選択肢のある世の中に産まれてもなお、
世代を超えて続いている、っていうコトは、それだけで素晴らしいコトだよなぁ、、、
って僕は思うのです。

続けることの方が、なんでも難しいですから、、、。

5558.jpg


さて、そんな世の中、
実は、僕たちのいつもお世話になっている工務店さんや職人さんは何代も続いていたり
親子でやられていたりという会社も多くて、もちろん跡継ぎがいなくてやめる職人さんも
いらっしゃいますが、建築現場では、親子で働く職人さんもめずらしくありません。
兄弟で現場で活躍する職人さんコンビも、実はけっこう多いのです。

いろーんな職業が世の中にありますが、
同じ現場で、
こんなに親子、兄弟率が多いのは、珍しいんじゃないかなぁ、、、、。

って思いますし、(あとは、、、、芸能界くらい??)
そういう職人さん達がいる現場は、上手い下手の差はあるにせよ、
なんか、安心できるなー、って思うのです。


建物って、思いの外、長くもつものです。
作る時も大事だけど、作った後の時間の方がとても長いものだというコトを
最近改めてよく考えるようになりました。
もつ、っていうコトは、続いていく、っていうコトです。

僕たちは設計者ですから、実際の工事をするコトはできません。
だからこそ、愛情を持って、その後にも気をかけて頂ける工務店さんや
職人さんのいるチームにパスしたいな、ってつくづく思うのです。

5560.jpg

関係ないようですけど、
だから、現場でもできるだけ雑談をします。
楽しそうに仕事そっちのけで、オヤジの話や家族の話、趣味の話、時にはお酒の失敗談、、、を
してくれる人達は、なんか不思議と信用できます。

その人にとっての仕事が、ちゃんと暮らしの中にあるのだなぁ、、、、と思うのです。




僕がトウキョウ出身でもなく、
ニコが代々続いている設計事務所でもないからこそ、
僕の中にはない地域の物語や、時間の物語が家づくりに流れ出して、

ニシクボさんトコに設計頼んだら、
親戚やら、めんどくさいじいちゃん達いっぱい増えたねー

なんてコトになったら最高だな、と思うんですけど、、、、。


5559.jpg

そして、
代々続く時間や血脈の中で、

「この人の仕事は断れねーなぁ、、、。いっちょやってやるか?」

みたいな、もしかしたら今の時代では、とてもくだらない関係の連鎖が、
家や街を豊かにしてくれるんじゃないかなぁ、、、きっと。。。。。


続いてるっていう、ただそれだけのコトが、実は一番むずかしく、
感動的だなーって思うたびに、
こんな原始的な建築の仕事を選んで良かったなぁ、、、、と思うのです。
posted by 西久保毅人 at 22:52| 家づくりと子どもたちまとめ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする