街のあちこちで、白やピンクの梅の花が咲いていて、
そろそろ温かくなる春の兆しを感じます。

さて、ハルはハルでも、
最近は、貼る、に興味があります。
これまでセルフペイント等、だれでも出来ちゃうようなコトは、
せっかくだから少しでもみんなでやりましょう、と家づくりの中で
ご家族と一緒にペンキ塗りをたくさんしてきました。
家づくりの中で、たとえ一日であっても、自分達でフィニッシュする部分が
あると、やっぱり格段に愛着がわきますし、
その方がかえって楽しく、素敵な仕上げになります。
いろんな手の跡があるコトがやっぱり空間作りは大事だなぁ、、、って思いますし、
僕はなんでもコントラストが大事だな、って思うんですけど、
それは、
新しさと古さのコントラスト、
上手さと下手さのコントラスト、
高さや広さのコントラスト、
色合いのコントラスト、
明るさと暗さのコントラスト、
シロウトとクロウトのコントラスト、
男と女のコントラスト、
かしこさと、おバカのコントラスト、
大人と子供のコントラスト、、、、
など、、、、
あげるときりがない程様々なんですが、
とにかくまぁ、、いろいろあるのががいい。
ふと、これを世界に置き換えてみると、
やっぱ、同じ年齢の人ばっかりの集まりって、なんか窮屈だし、
時にはいいけれど、やっぱ不自然。
そういう街って、なんか気持ち悪い。
おじいちゃんがいて、僕たちがいて、若者がいて、子供達がいて、赤ちゃんがいて。
めんどくさいけれど、やっぱ、いろいろ混ざってるのがいいな、僕は。
混ざってると、もめ事もあるけどちゃんと、しかたないねー、おじいちゃんだし、、ってなれる。
そして何より、どんどん繋がっていくっていうか、続いていく感じがありますよね。
混ざってないと、良い時はいいけど、きっと爆発しちゃうんだろうな、きっと。
純度は、キケン。
0か100の世界に向ってしまう。
とにかく、世界はごちゃまぜが素晴らしい。
そうそう、実は僕の社会人、最初の現場はまさにそんな感じだったんです。
象設計集団っていうところで常駐させてもらった現場は、
保育園と特別養護老人ホームとデイサービスの複合した建物だったんですけど、
「いろーんな左官の仕上げを使おう!」
っていうのが、仕上げのテーマでした。
いろんな、ってテクスチャーじゃなくて、技術や値段や程度の話。
国宝みたいな技術の大津磨きの壁。
普通の土かべ、しっくいから、
ブロックに白線を引く時の石灰をベタベタ塗り付けたもの。
シロウトでも、剥げたらいつでもペタペタ塗ればいいじゃん、っていう土壁までが、
同居した保育園と老人ホーム。
「とにもかくにも、いろいろがいいのだ。」
っていう、完成したコギレイさよりも、振り幅の広さを目指した現場でした。
何十種類あったんだろう、、、、。
いいかげんなくらいたくさんあったなぁ、、、。
いいかげんは、良い加減。
良い加減は、いいかげん。
その頃は、その意味がよく分からなかったけれど、今は少し分かるな。
その幅が広ければ広い程、ホントの世界に近づく、というコト。
世界に近づけば行く程、ケンチクが生き物のような街に近づく、というコト。
続いていく、というコト。

さて、そんな訳で、
僕たちも、塗るだけじゃなくて、もっと良い加減の、だれでもできちゃう
仕上げがないかなぁ、、、っていつも探してるんですけど、
あったあった。
こんどは、貼る。
ノリツケテ、ペタペタハル。
そんなペタペタ貼った和紙張りの壁が見たくて、
先日、夜、突然に象の先輩のお宅にお邪魔してきました。
写真以上に、いい雰囲気と優しい手触り、空気感。
ホントは、夜じゃなくて、朝とか、自然光が素敵なんだよ!
ってコトでしたので、こんどは明るい時間に、、、、、。

ハルです。