2015年03月13日

妄想博物館

ちょっと前になりますが、ことしで4年目の明治大学での授業が終わりました。

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3年生後期の授業は、スタジオ制になっていて、
各先生が、自分で自分のスタジオの課題を決めていい事になっています。

なので始める時は、毎年課題を変えちゃおうかなぁ、、、って思ってたんですが、
結局、思いの外、学生達が苦しみながらも面白がってくれるので、こまかな
ところは変えつつも、結局4年間、僕が好きな2つの商店街をテーマにした課題を続けました。

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西久保スタジオの
大きなテーマは、

「さしだすデザインの発見」

っていう、課題だけ聞いても、何の事やら分からないような課題。
、、、課題を出してる当の本人の僕も答えは知りません。。。。

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2つの古い商店街を舞台にした課題、ってコトは決まっています。

そして、自分で一人一人、商店街を歩いてカンサツして、話しを聞いて、
そのカンサツを元に、商店街が、今後も生き生きし続けられるような
何かを提案しよう、ってコトは決まっています。

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ただ、どこに、何をつくればいいのか?

は、決まっていません。

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新しい建ものを作れば良いのか?

それとも、リノベーションがいいのかも、決まっていません。

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しかも、「ケンチク」を作る必要があるのか?

も、決まっていません。

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先生に、敷地を与えられて、そこに住宅なり、美術館なり、学校なりを作りなさい、
っていうのが、一般的な多くの大学の設計の授業ですので、

「作る場所と、作るもの」

から考えるっていうのは、一見自由なようで、本当はとても難しい課題なのです。
まぁ、教える方は、決まってた方が楽なんですが、、、、。

でも、こういう課題を通して面白いのは、
はたして、自分は建築学科っていう場所にたまたまいるけれども、
本当は、ケンチクや街の
何に興味があるのかが発見できるコトだなぁ、、、、って思いますし、
逆に僕も、

「へー、そんな街やケンチクの見方や考え方があるんだぁ、、、、、。」

って、毎年、はっとさせられるコトがたーくさんありました。

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その分、っていうか、そういう課題を出す以上、
学生の話しだけは徹底的に聞く、って決めて始めたので、
もう、授業っていうよりも、個別な人生相談みたいな
授業になってしまいまして、毎週、毎週、バカみたいに大学に夜遅くまで
いるハメになっちゃいましたが、、、、。(笑)

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こんな課題なのでもう、毎年、毎年、最終発表まで、それぞれ提案がまとまらず、
ヒヤヒヤなんですけど、
いやー、学生パワーってすごいなぁ、、、、、って思うのは、
最終発表までに何日も徹夜して、
最終的には、自分の世界をしっかりと作り上げてくれるのです。

なんていうか、気合いっていうか、プライドっていうか、学生の意地っていうか、、。

まぁ、こうやって、最後にちゃんとまとめあげてくれるから、
僕も、こういうムチャぶり的な課題をやめないんですけどねー、、、、。

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そんな訳で、もう、学生達が描く未来の商店街の風景は、
一人一人、ぜーんぜん違って、まさに妄想博物館。

毎年あまりに面白くて、
正直、大学の中だけにとどめておくには、あまりにもったいないので、
3年前から、僕の班では課外授業として、
実際にその商店街の方々に集まっていただき、
公開プレゼンをさせて頂いています。


、、、、実際は、この時期は、もう彼らは春休みでして、
大学の課題としては、もう成績も付けちゃってるからもはや授業でも
なんでもないんですけどね、、、、、、
ちゃーんとみんな集まってくれて、僕もうれしいですけど、
商店街の方々も、毎年、お忙しい中、ほーんと歯に衣を着せぬ意見を
言っていただいて、実は、大学なんかよりも、ためになる機会だったりするんです。

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でも、3年もしていると、商店街の方々も、
「いやー、今年はこういう傾向にあるねー。」
とか、
「これは、今でもやりたいねー。」
とかいう、いろんな意見を頂けるようになってきましたし、
商店街、というものの生の声をしっかりと聞かせていただけるので、
学生達も、とてもうれしそうだし、、、、

何より、発表する表情が、大学でする時と、まったく違うんです。
こっちの方がいきいきしているっていうか、、、。

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一生懸命考えたからこそ、しみる言葉。

そして、伝わる言葉。

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彼らも、4月からはいよいよ、4年生。

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それぞれどんなテーマの卒業設計をするんだろう?

1年後の、彼らのさらなる妄想博物館が楽しみです!

posted by 西久保毅人 at 21:54| 2015.3月の気づき | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする