
去年は7人だった西久保班も、今年は10人。
授業っていっても、教壇に立ってしゃべる訳ではなくて、
僕の出した課題に対して、一人一人が考えてきたコトを、みなでテーブルを囲んで、
1人ずつエスキースをしていく感じなので、時間もかかります、、、。

去年より3人増えただけなのに、毎週昼から始まる授業も、
気がつけば外は真っ暗。。。。。
半ば、ジンセイ相談のような展開の時も、、、、。

そりゃそうだよね、まだみんな3年生だもの。。。。
と、僕は、そう思うんだけど、
学生にとっては、もう3年。
もうすぐ4年。
さて、就職するか、大学院にいくか、、、、?
そんな、一つのジンセイの分岐点のような時期でもあります。

それにしても、最近の学生の設計は、一見、とても良くできています。
良くできているように見えちゃうのです。
それは、図面やプレゼンテーションを、みんなパソコンのソフトでやるからで、
能力とは別に、見栄えがよくて、一見、プロみたいな作品もあります。

でも、良ーく付き合うと、やっぱり3年生。
3年生なりに、出来る事もあれば、3年生なりに、出来ないコトもたーくさん。
そりゃそうなのです、まだまだ3年生なんだから。。。。
でも、僕たちの頃は、パソコンなかったから、ぜーんぶ手書き。
だから、出来る子、出来ない子、が一目瞭然だったのです。
、、、、、もちろん、僕は、出来ない子、日本代表みたいな感じでしたから、
優秀なまわりの人達を垣間みては、
「きっと人種が違うんだろう、、、、な、きっと。。。。くる場所間違えた、、、。」

と、まさかこうやって、独立しているなんて、恥ずかしくて口にも出せなければ、
思うコトすらしてなかったですね、、、、。(涙)
だってあまりに違うし、、、まわりと。。。。。
しかも、そもそも3年生の今頃って、女の子にふられて、そもそもセッケイどころじゃ
なかったコロだな、、、、。。。。

、、、、、て、思うと、ほーんと10人とも、みんな、真面目にもがいてくれています。

そして、話してると思うのは、
みんな自分の中に、イメージや熱い想いは、たーくさんかかえているけれど、
それを、カタチにする手段を知らない、というコト。
そりゃ、3年生だもの、、、しょうがない。
そういうのが、だんだんそれぞれに見えてきて、なんとかしてあげたいなぁ、、と
思うのです。
例えば、サッカーでも、バレーボールでも、
楽しむには、最低限、ルールを知っていないといけないし、最低限思った方に
ボールが蹴れるだとか、走れるだとか、パスが出来るとか、、、、。
そういうのがないと、やっぱゲームを楽しめないのと同じように、
ケンチクも、少しだけそういう基本動作みたいなものがあります。

そういうのって、どうしたら身に付くかって、実は、
サッカーだって、とにかく夢中でボールを蹴りまくる、触りまくるように、
バレーボールだって、壁に向って、一時期夢中でパスをするように、
ケンチクだって、一時期、作りまくる、描きまくる時期、っていうのが
やっぱり必要なんだと、僕は思います。

ヘタとか、上手いとか、いいとか、わるいとか。。。。。。
そういうの、とにかく気にしないで、模型を作りまくる、
絵やスケッチを描きまくる。。。。。
何ができるかが大切なんじゃなくて、とにかく夢中になる事が大切で、
それが模型でもいいし、絵でもいいけど、その中で発見がきっとあります。
その発見をしてくれるのは、自分かもしれないし、他人かもしれないけれど、、、、。

そして、自分でひそかにやっていたドリブルやパスの練習を、
いつかは人に見せないといけないように、
その膨大な作業を、できるだけ人に、先生に、友達に見せるコト。
そうすると、思わぬコトをアドバイスしてもらえたり、
自分では面白くないかも、上手くないかも、、、、?って思ってたコトが、
実は面白かったり、いいねっ、って言ってもらえるコトも時々はあったりして、、、。

もちろん、他人の評価は、同じじゃないよ。
聞く人、見せる人、みんな違うかも知れないし、
もしかすると、1人も褒めてくれないかも知れなければ、
もしかしたら、1人、褒めてくれる人がいるかも知れない。
10人に聞いて、10人に褒められる人もいれば、
10人に聞いて、1人にしかいいねっ、て言われないかも知れない。

そして、ここからがジンセイのコツなんだけど、
1人にでも、いいねって、言われたら、その自分に都合のいい言葉を
決してつかんで放さないコト。
もう、他の意見なんか忘れちゃっていいくらい、その言葉にしがみついちゃうような
バカさがとっても大切。。。。。
別に学校で褒められなくったっていいじゃん。。。。って、僕は思う。
でも、少なくとも誰か1人には褒められるようなモノを考えて欲しいと僕は思う。
その1人は、別に建築学科の人じゃなくったってゼンゼンいいし、
むしろその方がいいかもって、僕は思います。

さてさて、そんな訳で西久保班。
10人みんなそれぞれ違った、とっても魅力的な面を持ちながら、
それぞれに出来ないコトも、まだまだたーくさんある子達。
せっかくの魅力を、できるだけ引き出してあげたいな、と思います。
せっかくの魅力を、できるだけ、伝えるすべを教えられたらな、と思います。

今すぐどうこうっていうコトよりも、
「あー、この子は、10年後、どうなってるんだろうなぁ、、、?」
そんなコトを、10人分も想像できるなんて、
実は僕がいちばん贅沢な立場だなぁ、、、と思う今日この頃。。。。

写真は、第一課題のみんなの模型達です。
さていよいよ、第二課題も終盤。
楽しみです!