2011年07月09日

土の世界

写真は、もう五年くらい前に完成した坂本さんの家の土壁作業風景です。

1730.jpg

この時は、淡路島から久住有生さんに来てもらって、和室の壁を、ギザギザダンダンの土壁を
塗ってもらいました。

1731.jpg

左官の仕上げは、いろいろニコでも使うのですが、本当の土を塗ったおうちって、
これだけだなぁ、、、。そういえば。。。。。

1732.jpg

実は、ですね、、、
ちょうど、もう13年程、昔々の話ですが、
最初に働かせてもらったのが、象設計集団の現場スタッフとして、でした。
ちょっと大きな、老人ホームと保育所の現場でした。

で、卒業したばかりで、何もできる訳のない、僕が担当させてもらうのは、もちろん建物の
大切で、難しい部分である訳もなく、、、、、

そんな訳で、僕が唯一担当させてもらったのは、今思えば、失敗しても、建ものには大して
影響のない、左官仕上げや、色 だったのです、、、、。
要するに、「表面」ですね、、、、。

しかも、ありがたい事に、たーくさんの種類の左官の仕上げ、たーくさんの色を使う建物だっったので、
もう、楽しくて楽しくて、しかも、とても無責任でいられる立場ですので、
ひたすら左官の仕上げの勉強をさせてもらいました。
土壁の配合のバリエーション、どんな道具を使えば、どんな仕上げになるか?
どんな色は、発色がよくて、どんな色は難しいか、、、?
それを、自分達でも、たくさん壁に塗ったりして、

「うーん、やっぱり僕が塗るとはがれるなぁ、、、、」とか、、。

知識だけでなく、体験としても、たーくさんの恥ずかしい失敗もしつつも、
ツカエナイ立場として、現場で僕が手を出せる事はそれしかない訳で、、、、、
夢中で勉強したなぁ。。。。


しかも、またまた幸運にも、その現場の左官屋さんが、久住章さんや前述した有生さんという、
超一流の方だったので、国宝のような土壁、しっくい、磨き壁から、アイデアあふれる手法まで、
たくさんそばで、見る事ができました。


もう、現場が終わる頃には、

「、、、、こんなに楽しいなら、左官屋さんになろうかなぁ、、、。」

と正直しばらく、左官中毒気味なくらい、、、。

今思っても、二度とないくらい濃厚な日々。。。。
ツカエナイ立場って、なんて自由で幸せなんだろう。。。


1733.jpg

土壁。
たとえば、ボロボロするとか、ひびが入るとか、汚れるとか、こわれ易いとか、その日の気温で仕上がりが変わっちゃうとか。
たぶん、工業製品的なデータで見ると、いいとこなさそうですが、
そういうすべてを差し置いても、ホンモノの土、っていうのは、代え難い魅力のある素材です。


僕がよく、地面に土を残そう、っていうのも、
実は同じで、土を残すと、雨の日ぐちゃぐちゃするとか、靴が汚れるとか、、、、、便利に暮らそうと
思うとマイナスばっかですが、、、、でもやっぱり地面って、草も生えて、虫もいて、雨もしみ込んで、、
僕にとっては、素敵な事ばっかりに思えます。


1734.jpg

そんな訳で、いろんな思いはありつつも、
ちょっと遠ざかっていた土壁の世界ですが、今年は久しぶりにそんな仕事ができそうな予感。
久住さんに頼めるといいなぁ、、、、。


楽しみ楽しみ。


せっかくなので、セルフペイントだけでなく、セルフ左官も、やりたいなぁ、、、。

だって、世界中見渡すと、
プロしかやらないのは、日本だけなんじゃないでしょうかね?きっと。


もっと、自由に、もっと気楽に、



「みんなで塗ったら、ハッピーで、ラッキーやから、ラッピーなんやっ。!」


っていう、久住章さんの言葉がいまだに忘れられません。
posted by 西久保毅人 at 02:43| 2011.7月〜9月の気づき | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする