2011年05月09日

ののカメラ

高校生の時、英語の授業で、ボランタリー(voluntary)=「自発的に、、、」みたいに習った時に、

「ふーん、、、」て思ったのを覚えています。

なんか、思ってたのと違った感じでした。

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思ってたのは、なんていうか、
無償支援活動みたいな、善意な活動みたいに思っていたので、、、、。

「自発的に」

ようするに自分からってコトな訳で、
自分の中身から湧き出るような、そんな感じなのでしょうか?

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ちょうど、夜、ノノと2人、仙台から帰ってきたその足で、

「餃子、食って帰る? ノノ?」

と、荻窪のいつもの中華屋で、ビール飲んでると、
隣りは、年金がいくらとか、東電の株ですったとか、、、
そんな話のおそらく一流企業を退職して間もないおっちゃん三人組。

「、、、日本はさ、、、、とりあえず核兵器持たなきゃね、今ならすぐつくれるんだよ。」

「、、、ボランティアっていうのはさ、俺は偽善だと思うんだよな、善意っていうけど。」

「、、、でさ、来週からギリシャ旅行に行くからさ、とりあえず募金しといたよ、何となくね。。。」

とか。


帰って来てそうそう最初に耳にした大人の言葉に、ノノは何を思ったのかなぁ、、、。


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さて、余談でしたが、
この連休、
仙台のデザインホームさんという素敵な会社と、突然の素敵なご縁があって、
ノノと2人、石釜ピザの炊き出しに行ってきました。

宮城県山元町という海沿いの津波の被害の大きかった街の、避難所となっている
中学校と、公民館。

活動内容は、デザインホームさんのHP等に詳しく載っています。
http://blog.designhome.co.jp/staff/ito/
http://www.designhome.co.jp/information/20110322-1/
http://blog.designhome.co.jp/fujiwara/2011/05/post_6.html
http://designhome.co.jp/

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震災から二ヶ月。
東京にいると、もちろん映像やニュースではいろんな情報が見れるんですが、
みんなそうだと思うけれど、なーんかモヤモヤとした気持ちが消えません。

トウキョウで建築を生業としていながら、かたや災害で建築は跡形もなく、街ごと消えてしまいました。

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僕のやってる仕事って、はたして何なのだろう?

建築は、自然の前で、どう消えてなくなってしまったんだろう?


ただの興味。 でも、見ないといつまでも消えないモヤモヤ感。

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とりえあず、よく分からないし、危ないかも知れないし、また地震も来るかもだし、、、、

と、一人で行こうと、コジン的に進めていたんですが、
どこで、情報が漏洩したのか、、、、、。



「ノノは行きたい。」



と、なぜか、突然ノノを連れて行くはめに、、、。


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まぁ、いいか、、、デカイし、、、、。



そんな訳で、一人旅のはずが、突然の父娘二人旅、、、、。

、、、と、これが行くまでの話。
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短い時間で、ノノと2人、いろいろ見て、出会って、感じて。
それについては、改めて書くというよりも、
御世話になった仙台のデザインホームの伊藤さんに送ったメールが一番な気がするので、
そのまま載せておきます。



デザインホーム 
伊藤さま
志都さま


こんにちは。

御連絡が遅くなりました。

東京に戻り、
ようやく何となくですが、気持ちが落ち着いてきました。


偶然の出会いから、今日まで、あっという間でしたね。
まさか、自分がこの連休に仙台にいるとは、
一月前は、思ってもいませんでした。
しかも、伊藤さん、志都さんはじめ、たくさんの素敵な方達と
一度にお知り合いになれるとは、、、、。

僕にとっても、ちょっと出来過ぎな時間でした。

出発するまでは、恥ずかしながら、
テレビや、新聞で見聞きする情報のみで、

どこに行くのか?何が起こっているのか?何をするのか?

さっぱり想像できていませんでしたので、
とりあえず、一人で行ってみよう、と思っていたのです。
ですが、野々を連れて行けて、本当によかったな、と思います。
野々も、小学生ながらたくさんの事、現実を体で感じたようです。


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デザインホームさん、
失礼な言い方になるかも知れませんが、
とっても素敵なメンバー、素敵な会社でした!
スタッフ皆さん、驚くほど若く、自然体で、
家造りを任せたい、というお客さんの気持ちがよく分かりましたし、
同じ仕事をするものとして、というよりも、
商売をするものとして、学ぶ所多かったです。
今にでも、ニコ設計室のみんなに会わせたいというのが、正直な感想です。

仙台VS東京のいじられキャラ対決、楽しみですね、、、、猪狩さん。。。


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そして、今回のボランティアで一番感動、というか勉強したのは、

ボランティアというのは、ボランティアだからといって、
普段したこともない特別な事をするんではなくて、
自分達が楽しめて、大好きな事をそのままやる事が大切なのではないか?

という事です。

そして、だからこそ、楽しさが伝わるし、気持ちが伝わるし、
笑顔が伝わるし、美味しさが伝わるのではないかと。
そして、本気になれるのではないかと。



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藤原さんが、焼き加減の気に入らないピザを、地面に投げ捨てるシーンなんか、
まさにそうでした。
ただ配給すればいいのではない、美味いピザを食べさせてあげたいのだ、と、
無言で語られているようで、とても印象的でした。


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そして、
解散の頃、

「あーあっ。 あーしたーも やーりたーいなぁっ。!!」

とおっしゃっていた濱田社長さんが、とーっても印象的でした。
そういう事だからこそ、きっとみんなが休みを返上でできるのでしょうね。

細く、そして長く、という言葉を使われていましたが、
だからこそ、本当の復興まで、続いていけるのではないかと思いました。





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被災状況、
ほんの少し垣間みただけですが、
ホントにこれが2ヶ月後の状況なのかと、驚く程、「そのまま」でしたね。
範囲が、広すぎて、人力ではもはやどうしようもない、という現実がそのまま伝わってきました。

避難場所、
僕らがお会いできたのは、きっと一部の元気な人達だったのでしょうね。
きっと、体育館やテントや教室の中に、たくさんの避難生活に疲れ果てた方達がいらっしゃったのでしょうね。




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長くなりましたが、
この体験とみなさんとの出会いを、
ゆっくりと
まだ見ぬ何かに、つなげていきたいと思っています。

仙台とトウキョウ、意外と近いですので、
今後も、いろいろとお誘い下さい。


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僕は、コジン的に、凄いプレッシャーですが、、、、
掲載からハズされないように、気を引き締め直して頑張ります!(汗)


では、最後ですが、


つながっている、という事が、お互いの、未来の何かに結びつきますように。


西久保毅人

posted by 西久保毅人 at 23:27| 家づくりと子どもたちまとめ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする