2010年11月30日

いさな

ちょっと遅くなりましたが、11月の半ばに、下窪/バシストさんの家の上棟式がありました。


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遠く鹿児島から、お父様が上京され、お友達、構造設計の鈴木啓さんたち、ニコのみんなと、
いつになく、盛大な、上棟式。

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しかも、鹿児島からは、おいしいイモ焼酎。
下窪さんからは、豚汁、そして、本格的インドカレーと、
寒空にぴったりな、あたたかメニュー。。。。


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上棟式で、あんなに焼酎飲んだの、始めでですね、、、、。
ちゃっかりうちの3匹も参加させていただきました。

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この計画は、7世帯の長屋住居の計画で、オーナー住居と、賃貸という構成です。
最初、下窪さんから頂いた家のイメージに書いてあった「森の中のちいさな家」。

もちろん、森の中でも、林でもなく、トウキョウですし、
作る必要のあるボリュームを考えると、ゼンゼン小さくはないんですけど、
何とか、その言葉があらわすような場所が作れないかなぁ、、、、。

そんなコトを、あれやこれやと、考えさせていただいた場所です。


そして、いよいよこの場所の名前も決まりました。

ISANA

<ISANA いさな>
「シバの神様」を表す言葉。
「北の方角と東の方角を連結させるところ」の意。北は豊かさ
 wealthと幸福happinessを、東は知識knowledgeと平和peaceを
 現す方角。この2方角のつながる方角が北東。北東はシバ神
 がいるとされる神聖な方角。



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おもしろいなぁ、、、不思議ですよね、、、って、思うのは、
日本ではいわゆる鬼門とされている方角が、
実は、インドでは神聖な方角だというコト。

僕たちがあたり前、と思いこんでいる事がそうでなかったり、また逆だったり、、、。
価値は、見方、立場、文化によって、ぜんぜん違うんですね。。。。


そういうのは、ホント、僕たちのセッケイにも似ています。
日本ではホント、南向き神話というのに、みーんな、縛られています。
南に向いてるから、高くて価値があって、そうでないと、まぁしょうがないね、、、みたいな。


でも、実際に、設計をしていると、土地の魅力も、ホントの豊かな気持ちも、居心地も、
方位や思い込んでいるあたりまえには、ぜーんぜん、関係なくって、
むしろ、その呪縛から自由になれた方が、
より、多くのものを手に入れられるような、そんな気が、いっつもします。


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そんなコトよりも、街とのつながり、街への気づかい、息づかい。
人とのつながりや、ご縁、
小さく見える空や、雨や土のにおい。

そんな中に、今、自分達がいる、と思える方が、ゼッタイに豊かですし、
そんなコトを、自分達だけでなく、
街にも還元するような場所になるといいなぁ、、、という、下窪さん達の思いに
乗っからせて頂き、進めさせていただいています。


またまた、他人のふんどし、、、、、。

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さてさて、そういう訳で、この場所をよぶための、ある意味、地名みたいな名前は、
ISANA に決まったんですが、
実は、7つの住戸には、それぞれまた違った名前がつく予定。


7つの、小さな小さなおうちの名前。

楽しみです。




posted by 西久保毅人 at 23:33| 2010年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする