その上に木造やら、コンクリートやらの本体がのっかります。
いつの頃からかなぁ、、、、。
僕はキソが気になってしょうがないのです、、、。
よく、キソがしっかりしていれば大丈夫。
キソが一番大事、と言われます。
それは、当たり前の事。
構造的にしっかりする事は当然なんですが、
僕はそれと同時に、
どういう形状のキソを作るか??
という事が、とても気になるのです。。。。。
そうです、実は、あたかも建物の設計をしているふりをしながら、
僕は、キソを設計してきたのです。これまでの数十件、、、、。
キソのかたち。
それは、すなわち、タテモノのかたちであると同時に、
「どういう風に土を残すか?」
を考えることです。
要するに、言ってしまえば、キソを作る事は、
地面にふたをする行為なのですから、、、、。

これはトウキョウ特有なのかなぁ、、、、。
新興住宅地などの建て売りの並ぶ街に出くわす度に、
ホント、がっかりします、、、、、。
小さなシキチに、隅々までベターっと流し込まれたコンクリートを見ると、
もう、キモチわるくてしょうがないのです。
タダでさえ、トウキョウは土が少ないのに、
これでもかと言わんばかりにコンクリートで固めて、味もそっけも、
ありゃしない。
おまけに、雨のしみ込まない地面を量産している訳で、
結局そういうのが集中豪雨時に、
都市が洪水になる原因の一つだとも言われています。
、、、こういう書き方をすると、
「おっ、社会派? エコか?」
みたいに聞こえちゃうけど、正直、頭で考えてる訳ではゼンゼンなくて、
ただただ、家が建つたんびに、
土がどんどん消えていく状況が、イヤでイヤでしょうがないのです。
草も生えないような街。
だって、そんな場所で、子供を育てたくないじゃん、、、。
ていう、もう超、コジン的なカンカク。。。。
今書いてて思いついたんですが、
少子化と、街の土の残り方って、絶対関係ありそうな気がします。。。
政治家に教えてあげたいなぁ、、、、。
佐賀の田舎者だからかも知れないけれど、
そんな訳で、僕の設計の根っこは、いつもそこから始まりますし、
時々、いびつなカタチのプランが出来上がるのは、
実はそういう理由からなのです、、、。
だから、工事が着工して、キソが出来上がる時が一番楽しみ。
出来上がると隠れてしまうキソのかたちが、実はその建物の意思を
一番表現しているからです。
キソが良ければ、もう勝ったようなもの。
数年後、素敵な家になるのは間違いなしなのです。

さて、写真は、杉並区で着工しました坪井さんの家のキソ。
実は川のそばで、区のハザードマップによると、
万が一の大雨の際には、浸水の可能性のある地域。
なので、ちょっとした高床住居として設計しています。
まぁ、浸水の可能性も一つの理由ではあるのですが、
最初に坪井さんにお会いした時に、あれこれ話す中で、
「地面は地球のもんだと思うんですよ、、、。」
と何気なくおっしゃった言葉に、
案の定、またいつものように無駄に引っかかり、
それにどうしても答えたくて
こういう いびつな四つ足の象みたいなキソとなりました。
、、、僕、引っかかるとしつこいです。

地球に、高さ1m程のいびつな石をちょこんと置いて、
その上に木造の家が乗っかります。
もう、ほとんど日本では消えてしまった縁の下がしっかりあって、
コドモ達は、上の歯が抜けたら縁の下へ、、、。
まわりが浸水したら、舟のように。
「近所の子達も、きっともぐりに来るよねっ。。。。」
と、そんなコトを話しながら計画した家です。
完成がたのしみ。
もう、いい家になるのは決まったようなもんですけどね、、、。
、、、ケンチクを作る事は、どんな風にキソをつくるか考えること。
キソを考えることは、土の残し方を考えること。
まぁ、キソ的な話ですが。。。。
【関連する記事】