2009年07月31日

くい

7月は、ニコは着工日和。
梅雨明けと共に、いろんな工事が始まる夏です。

台東区で五十嵐さんの家の工事が始まりました。

4階建ての2世帯住宅です。

とても地盤が悪い地域なので、杭が必須な場所なのですが、
その長さ35M。
まさか35Mのものは運べないので、5Mずつの杭を溶接しながら打ち込みます。

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それにしても、35M。
例えば、一層を約3Mとすると、およそ地下12階分です。
言葉では分かっても、なかなか頭はついて行きません。
こんな感じでしょうけど、、、、。

631.jpg


だから、監督の山縣さんが、
「この杭の中に、なんか隠しといたら、何百年後かに発掘されるかもよ。」
っておっしゃるのも、なるほどね、とうなずけます。

タイムカプセルみたいなものでしょうか?

ちょっと深すぎますが。。。。。。

629.jpg


さて、五十嵐さんの家は、分離2世帯なのですが、その他に、
職人のお父様の仕事場、ガレージと、小さなボリュームの中に
いろんな用途が詰まっている4階建ての立体長屋のRCの住宅です。

杭にしても、こんだけ大げさな工事をへて作る住宅。

だから、作ったからには、できるだけ長い間、
愛着をもって住める家にしたいと思いました。

建ものは、今現在の必要とされる要望や用途を満たす事が
まず優先されるのですが、10年後、20年後、30年後には、
ライフスタイルも、用途も、変わる可能性があります。

今の生活と、未来の生活。

どっちも、ものすごく大切です。

ある意味、過去と未来をつなぐようなしかけが出来ないものか?

基本的にはRC造なのですが、
そんな事を考えて、各階の床を、一部簡単に取り外せるようにしています。
模型写真では、木の天井の部分がそうです。

例えば、将来、吹き抜けにしたい。
下の世帯と、つなげたい。
いっその事、4層全部つなげてみるか?

そんなまだ見ぬ未来の要望にも対応できる家。



結局、ケンチクは、未来の要望に対応できなくて壊されていきます。
200年住宅とか、長期優良住宅とか、聞こえはいいけれども、構造体だけ
どんなにがっちり作っても,たぶん

「今の生活にあわないから。」

という理由で、あっさりと壊されていくでしょう。

だから、強い部分と、弱い部分。

その両方をあわせもったケンチク。
住みながらも,未来の生活を想像できるような住宅、
愛着をもって住んでいただけるような構造体を目指しました。



建ものが、もつ、もたないは、結局は愛着なのだと思うな。



RCなので、時間がかかりますが、構造体ができあがるのがとても楽しみです。


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posted by 西久保毅人 at 23:54| 2009.7月〜9月の気づき | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする