ガレージ付きの小さなマンションです。
これは模型写真なので、実際はまわりに壁がついています。

おおきな木の幹のような、曲面の階段室が中央にあって、
そのまわりに、らせん状に張り付くように、5つの住戸を計画しました。
大きな木の幹にぐるりと張り付いたような5つの生活。

集合住宅で、おもしろいなぁ、と最近思うのは、
一つの建物に、壁を隔てて、全然ちがう生活が平気で行われる、という
ごくごくあたりまえの事。
コジン住宅ばっかり設計しているから、余計にそう感じるのかな?
例えば、僕らは完成するまで、どの住戸も好きなだけぐるぐる廻ってみる
事ができるので、あたかも全部ひと繋がりの建物のような気分がどうしても
なくなりません。
完成間近の、いまだにそんな感じ。。。。。
でも実際は、コジン住宅なら、工事中も、入居後も、隅から隅まで入っていく事が
できますが、集合住宅は、入居したとたん、別の住戸に勝手に入る事は、
許されないのです。
そんなの、当たり前ですが、、、、。
例えば、5つ住戸があったら、住まい手が利用できるのは、
1/5のスペースだけで、残りの4/5のスペースは他人のスペース。
頭では分かるんだけどなぁ、、、。
うーん、
それって、トムとジェリーに出てくるような、
チーズの穴に住んでるようなカンカクかなぁ、、、、?

穴だけが、自分が住んでるスペースで、その他は、他人のスペース。
、、、、とか、あれこれ想像してみます。
実はこれが、一番分かりやすいかもしれません。
つまり、一つの建物の中に、いろんな生活があるってコトは、図面上は
全部が空間なのだけど、当の本人にとっては、チーズの穴に住んでいるような事。
だって、穴以外は、入って行けない訳なので、、、、。
生活者の体験としては、そうかも知れません。
実はそれは、集まって住むからこそできる独特な体験。
だったら、その、チーズの穴に住んでいるような体験を、
積極的に楽しめるような空間にしたいなぁと思いました。
そんな訳で、5つの細長い生活空間が、らせん状に巻き付いたような
構成になっていて、洞窟を探検しているような、面積を感じさせない
不思議な奥行き感のある空間です。
賃貸なので、はたしてどんな人達が住むのか、今から楽しみです。
ゴレンジャーみたいな、5人組なんかが、
実は住んだりしてくれたら楽しいけどな、、、、、。
ガレージもあるし、、、。
という訳で、入居者募集中です。
http://www.early-age.co.jp/rental/2008/12/bm_1.html
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