2008年12月22日

白柳さんの家オープンハウス

明日の12/23(火)に、白柳さんの家のオープンハウスをします。

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新築なのですが、生まれ育ったご実家の隣りなので、気分は増築のよ
うな計画です。

設計は、この場所を訪れた時の感動からスタートしました。
古いものは価値がないように思われつつあるこの時代。

そこには、古い建物を大切に、大切に住みついでいらっしゃる素敵な
風景がありました。最初の瓦屋根の建物を浸食していくように、
建て増しを繰り返してできた風景。
数十年の時間の蓄積のようなたたずまいです。


なんだか、パスを頂いたような気分がしました。

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時の流れの中で、それぞれの時代の設計者や大工さんがつないで来たボール。

そのボールが、僕にまわってきました。

そのパスの意図を一生懸命読み取ると同時に、
きっとまた何十年後か、
僕が出した僕が放ったボールの意図をだれかがついでくれるかも知れない。

だから、一生懸命パスコースを探しました。

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都心では、悲しいくらい、大きなシキチが切り売りされています。
たいていその理由は、固定資産税も高いし、引き継ぐ人もいないし、、、。
という事をよく聞きます。

ようするに、記憶や歴史の蓄積と、お金の等価交換。
しかたない理由もたくさんあると思いますが、
設計者としての僕が思うのは、

「パスが悪かったんじゃないか?」

という事。

パスの仕方によっては、頑張って引き継ごうっていう、
家や場所に対するお金に換えられない「愛情」を産む事ができるのではないだろうか?

少なくとも、白紙にもどさない方法も取れるのではないか?

そんな事を最近よく考えます。

それは、耐震性とかの物理的な事とは関係ない
建物がホントの意味で「もつ」って、なんだろう?っていう事。

この計画は、
そんな事を考えさせて頂いた時間でした。

たくさんお話を聞いたけれど、
もちろん白柳さんのご要望もたくさん聞いたけれど、
僕は、音楽室のおばあちゃんの大好きな椅子の置かれた場所から、
設計をスタートしました。


そこからうまれた、すがた、かたち。

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、、、、ねぇ、ねぇ、おばあちゃんの大好きな場所、知ってる?


音楽室の椅子なんだって。


そこからの眺めが一番だって、おばあちゃんが言ってたよ。
だからね、お客さんにも、そこには座らせないんだってさ。

そこからはね、お庭が一番良く見えるし、昔は森がみえたんだって。
今はマンションだけどね、、、。

それでもね、その場所が、やっぱり一番なんだって。

しかもね、、、なんと、パパはお庭の池で、泳げるようになったらしいよ。
、、、、秘密だけど、、、。



だからさ、今度、こっそり座ってみようよ。おばあちゃんの椅子に。



、、、、子供達に、パパとママの素敵なキオクを引継いでいけるように。




posted by 西久保毅人 at 07:59| 2008.10月〜12月の気づき | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする