2008年10月21日

プロ

もう、3年前になるんですが、
植木さんの家の竣工写真を、友人のプロカメラマン吉村君にお願いしました。


建築写真というのは、大型カメラでゆがみを調整しながらとりまして、
さらに、光や影の具合、色の具合など、素人の僕には分からない測定をして
吉村君が納得いったら、やっと、シャッターボタンを押してくれます。

サルみたいに、何百回もシャッターをおして、下手な鉄砲、、、方式の僕とは、
根本的に違います。


となりで、いつも覗いては、技を盗もうと思っているのですが、
そもそも、吉村が何を計って、何をしているのか、すら理解不能な僕は、
根本的に、写真には向いていないとつくづく思います。


さて、そんな風にして撮影されるカットとは別に、おまけカットとして、
いつも、一眼レフでスナップ的な写真を撮ってくれます。


ちょうど、植木さんの家の隣りには、いつも放牧ウサギがいましたので、


「ウサギも、一緒にとっておいてねっ。」


と、注文をして、その日は先に帰りました。


で、吉村君がとってくれたのが、下の写真ですが、、、。

366.usagi.jpg ..................... 365.usagi.jpg


最近、久しぶりに、まじまじと見て、
なんか、ぞくっぞくっ、としました。

直感で、これはすごいしゃしんだなぁ、、、と感じました。



そんなの当たり前だけど、僕のウサギとは明らかに違う。
そして、いい写真、とかリアルっていう簡単な言葉では
表現できないような、
雰囲気というか、迫力というか、世界観というか、、、、、。


写真が分からない僕は、これ以上語れませんが、
ただ、何というか、たぶん、一言でいうと、


プロの仕事。


それが、一番、似合う気がしました。

どんどんカメラが性能が良くなって、誰でも高画質の写真が撮れる時代ですし、
加工技術で何でもありな、デジタルの世界。
でも、素人が、絶対に超えられないところに、吉村君の写真はあるように
感じました。


プロって言うのは、その技術でご飯を食べる事です。


もっというと、それでご飯を食べるって、「決める」事です。


それが、僕のプロの定義なのですが、写真においても、
その差は、とっても大きいなぁ、とつくづく思いました。


写真みたいに、万人が、誰でも撮影できるものだからこそ、
プロと素人の差は、果てしなく大きいような気がしました。


と、そんな事を、久しぶりに見た写真でしみじみ思ったのでした。


独立してからこれまで、
さんざん、撮影してもらっておきながら、

おまけのウサギの写真で、吉村には悪いけど、、、、。



posted by 西久保毅人 at 20:01| 2008年の気づきとカンサツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする